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貧乏人
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びんぼうにん
ふりがな文庫
“
貧乏人
(
びんぼうにん
)” の例文
「まったく、おじいさんの、おっしゃるとおりです。
金
(
かね
)
が、あるために、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
をつくり、また、
貧乏
(
びんぼう
)
が、
人間
(
にんげん
)
を
卑屈
(
ひくつ
)
にするのです。」
かたい大きな手
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なに
面白
(
おもしろ
)
くねえことがあるもんか。二十五
両
(
りょう
)
といやァ、おいらのような
貧乏人
(
びんぼうにん
)
は、まごまごすると、
生涯
(
しょうがい
)
お
目
(
め
)
にゃぶら
下
(
さ
)
がれない
大金
(
たいきん
)
だぜ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「うちのような
貧乏人
(
びんぼうにん
)
にゃ、三十
円
(
えん
)
といや
大
(
たい
)
した
金
(
かね
)
で
眼
(
め
)
がまうが、
利助
(
りすけ
)
さんとこのような
成金
(
なりきん
)
にとっちゃ、三十
円
(
えん
)
ばかりは
何
(
なん
)
でもあるまい。」
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
顏
(
かほ
)
をあげし
時
(
とき
)
は
頬
(
ほう
)
に
涙
(
なみだ
)
の
痕
(
あと
)
はみゆれども
淋
(
さび
)
しげの
笑
(
ゑ
)
みをさへ
寄
(
よ
)
せて、
私
(
わたし
)
は
其樣
(
そのやう
)
な
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の
娘
(
むすめ
)
、
氣違
(
きちが
)
ひは
親
(
おや
)
ゆづりで
折
(
おり
)
ふし
起
(
おこ
)
るのでござります
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
わが
同胞
(
どうほう
)
はだいたいにおいて
貧乏
(
びんぼう
)
であるから、
富貴
(
ふうき
)
の
誘惑
(
ゆうわく
)
なるものを知らない。
貧乏人
(
びんぼうにん
)
が金持を批評することは、とかく見当が違うことが多い。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
けれども、うまく
寝
(
ね
)
ずの
番
(
ばん
)
をやりとおせば、その
宝
(
たから
)
ものも手にはいって、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
でもたちまち
大金持
(
おおがねも
)
ちになれるのです。
こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
何故世の中には
情死
(
しんぢう
)
や
殺人
(
ひとごろし
)
や
強盗
(
がうとう
)
や
姦通
(
かんつう
)
や
自殺
(
じさつ
)
や
放火
(
はうくわ
)
や
詐欺
(
さぎ
)
や
喧嘩
(
けんくわ
)
や
脅迫
(
けふはく
)
や
謀殺
(
ぼうさつ
)
の騒が斷えぬのであらうか、何故また
狂人
(
きちがひ
)
や
行倒
(
ゆきだふれ
)
や
乞食
(
こじき
)
や
貧乏人
(
びんぼうにん
)
が出來るのであらうか。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
その
使者
(
ししゃ
)
たちが
旅館
(
りょかん
)
に
泊
(
とま
)
っている
様子
(
ようす
)
を
見
(
み
)
ようとお
思
(
おも
)
いになって、
太子
(
たいし
)
はわざと
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の
子供
(
こども
)
のようなぼろぼろなお
姿
(
すがた
)
で、
町
(
まち
)
の
子供
(
こども
)
たちの中に交じってお行きになりました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
宿
(
やど
)
なしや、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の集まる
場所
(
ばしょ
)
なのだ。少年のはく
息
(
いき
)
が、まっ白な
湯気
(
ゆげ
)
になって見える。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「悪いやつをなぐるのはあたりまえだ、おれの家の
小僧
(
こぞう
)
をおどかして毎朝
豆腐
(
とうふ
)
を
強奪
(
ごうだつ
)
しやがる、おれは
貧乏人
(
びんぼうにん
)
だ、貧乏人のものをぬすんでも助役の
息子
(
むすこ
)
ならかまわないというのか」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
してみると権力と金力とは自分の個性を
貧乏人
(
びんぼうにん
)
より余計に、他人の上に押し
被
(
かぶ
)
せるとか、または他人をその方面に
誘
(
おび
)
き寄せるとかいう点において、大変
便宜
(
べんぎ
)
な道具だと云わなければなりません。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
つながれているかわいそうな
囚人
(
しゅうじん
)
たちにむかっていって、苦しめたり、死人の
肉
(
にく
)
をたべたり、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の地下室からカブラをぬすんできたり、眠っているガチョウの足をかみきったり、メンドリから
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「なぜ、
娑婆
(
しゃば
)
にいるうちから、こうして、お
友
(
とも
)
だちにならなかったものか……。」と、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の
霊魂
(
れいこん
)
は、いぶかしく
感
(
かん
)
じました。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「このうちのひとつは
貧乏人
(
びんぼうにん
)
に、もうひとつは王さまにあげますが、あとのひとつはあなたのものです。」
こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
總領
(
そうりよう
)
と
名
(
な
)
のる
火
(
ひ
)
の
玉
(
たま
)
がころがるとは
知
(
し
)
らぬか、やがて
卷
(
ま
)
きあげて
貴樣
(
きさま
)
たちに
好
(
よ
)
き
正月
(
しやうぐわつ
)
をさせるぞと、
伊皿子
(
いさらご
)
あたりの
貧乏人
(
びんぼうにん
)
を
喜
(
よろこ
)
ばして、
大晦日
(
おほみそか
)
を
當
(
あ
)
てに
大呑
(
おほの
)
みの
塲處
(
ばしよ
)
もさだめぬ。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「金持ちはいいなあ」と豊公は
嗟嘆
(
さたん
)
した。「いい着物を着ておいしいものを食べて学校へ遊びにゆく、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
は朝から晩まで働いて息もつけねえ、本を読みかけると昼のつかれで眠ってしまうしな」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
けれど、この
人
(
ひと
)
はけちんぼうで、
金持
(
かねも
)
ちでなければ、
機嫌
(
きげん
)
よく
見
(
み
)
てくれぬというふうでありましたから、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
は、めったにかかることができませんでした。
一粒の真珠
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
うす
曇
(
ぐも
)
った、
風
(
かぜ
)
の
寒
(
さむ
)
い
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
のこと、この
貧乏人
(
びんぼうにん
)
の
霊魂
(
れいこん
)
は、
☆
棺屋
(
かんや
)
の
前
(
まえ
)
をうろついていました。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
例外
(
れいがい
)
があるさ。
貧乏人
(
びんぼうにん
)
のほうが、
金持
(
かねも
)
ちより、
病気
(
びょうき
)
でたくさん
死
(
し
)
ぬんだというよ。」
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこには、
金持
(
かねも
)
ちもなく、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
もなく、ただ、
美
(
うつく
)
しい
世界
(
せかい
)
があるばかりでした。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いま
二人
(
ふたり
)
は、こうして
同
(
おな
)
じように
貧乏
(
びんぼう
)
をしているが、これから、あちらの
町
(
まち
)
へ
着
(
つ
)
いて、あの
曲玉
(
まがたま
)
が、
宝石商
(
ほうせきしょう
)
に
売
(
う
)
られたら、そのときから、この
男
(
おとこ
)
は、もう
貧乏人
(
びんぼうにん
)
でなく、
大金持
(
おおがねも
)
ちになれるのだ。
トム吉と宝石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
大人
(
おとな
)
や、
子供
(
こども
)
や、
金持
(
かねも
)
ちや、
貧乏人
(
びんぼうにん
)
……。」
一銭銅貨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
貧乏人
(
びんぼうにん
)
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“貧乏人”の意味
《名詞》
貧乏人(びんぼうにん)
貧しい暮らしを送る人、貧しい人。
(出典:Wiktionary)
貧
常用漢字
小5
部首:⾙
11画
乏
常用漢字
中学
部首:⼃
5画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“貧乏”で始まる語句
貧乏
貧乏徳利
貧乏籤
貧乏世帯
貧乏動
貧乏世帶
貧乏神
貧乏臭
貧乏村
貧乏鬮