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誤解
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ごかい
ふりがな文庫
“
誤解
(
ごかい
)” の例文
義眼の副司令の女を、柳ちどりと思っていたのは笹枝弦吾の
惜
(
お
)
しい
誤解
(
ごかい
)
だった。柳ちどりは確かに機関銃で殺された踊り子だった。
間諜座事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なんでも、小学校四年生の父が、受けもちの先生に
誤解
(
ごかい
)
されたことをおこって、級友をそそのかして一日ストをやったというのだ。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「ぢや
貴方
(
あなた
)
は
別
(
べつ
)
に
書畫
(
しよぐわ
)
が
好
(
す
)
きで、
見
(
み
)
に
入
(
い
)
らしつた
譯
(
わけ
)
でもないんですね」と
自分
(
じぶん
)
の
誤解
(
ごかい
)
を、さも
面白
(
おもしろ
)
い
經驗
(
けいけん
)
でもした
樣
(
やう
)
に
笑
(
わら
)
い
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが
誤解
(
ごかい
)
とわかりきった今なるにせよ、信長自身の口からゆるされるまでは、
傷々
(
いたいた
)
しくとも戸板のまま地上に寝かしておくしかなかった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぼくは
下劣
(
げれつ
)
に
流布
(
るふ
)
されているぼく達の交友が、ここでもストイックの彼に、
誤解
(
ごかい
)
されてはと「実は変にとられたら困るけれど」と前置きすれば
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
これは
尋常
(
じんじょう
)
の人であるから、その批評もまた七、八年で一循環するのである。もし非常の人物であるならば、彼に対する
誤解
(
ごかい
)
も五年七年では
済
(
す
)
むまい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
たとひ
多少
(
たしよう
)
それに
注意
(
ちゆうい
)
したものがあつても、
地震
(
ぢしん
)
の
眞相
(
しんそう
)
を
誤解
(
ごかい
)
してゐるため、
適當
(
てきとう
)
なものになつてゐなかつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
結局
(
けつきよく
)
無識
(
むしき
)
の
歐米人
(
おうべいじん
)
をして、
日本
(
にほん
)
でも
姓
(
せい
)
を
後
(
あと
)
に
名
(
な
)
を
前
(
まえ
)
に
呼
(
よ
)
ぶ
風習
(
ふうしふ
)
であると
誤解
(
ごかい
)
せしめ、
有識
(
ゆうしき
)
の
歐米人
(
おうべいじん
)
をして
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
此日
(
このひ
)
は
鐵條網
(
てつでうもう
)
に
就
(
つい
)
て
博士對警官
(
はかせたいけいくわん
)
の
小衝突
(
せうしやうとつ
)
が
有
(
あ
)
つたが、
勿論
(
もちろん
)
警官側
(
けいくわんかは
)
の
誤解
(
ごかい
)
に
出
(
い
)
でたので、
程
(
ほど
)
なく
落着
(
らくちやく
)
した。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
ねえドノバン! きみはぼくを
誤解
(
ごかい
)
してるんじゃないか、ぼくらは
休暇
(
きゅうか
)
を利用して近海航行を計画したときに、たがいにちかった第一条は、友愛を主として
緩急
(
かんきゅう
)
相救
(
あいすく
)
い
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「働くのがいやぢやこれから先、どうして生きて行かうてんだね。こんな木賃宿にいつまでもそんなことをしてゐたら、飛んでもねえ
誤解
(
ごかい
)
を受けて警察へ突き出されますぜ。」
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
すると、
気
(
き
)
の
短
(
みじか
)
いご
主人
(
しゅじん
)
は、なにか
私
(
わたし
)
が
悪
(
わる
)
いことでもしたように
誤解
(
ごかい
)
されて、
前後
(
ぜんご
)
の
考
(
かんが
)
えもなく、
腹
(
はら
)
だちまぎれに、
私
(
わたし
)
の
四
(
よ
)
すみの
角
(
かど
)
をみんな
小刀
(
こがたな
)
で
削
(
けず
)
り
落
(
お
)
としてしまわれました。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
何
(
なに
)
かの
間違
(
まちが
)
いだろう……
話合
(
はなしあ
)
って
見
(
み
)
にゃ
解
(
わか
)
らん、きっと
誤解
(
ごかい
)
があるのだ。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
またかつて
竹童
(
ちくどう
)
が、
大鷲
(
おおわし
)
クロの
背
(
せ
)
をかりて
鞍馬
(
くらま
)
の
僧正谷
(
そうじょうがたに
)
から
高尾山
(
たかおさん
)
へつかいしたとちゅうにも、かれの
誤解
(
ごかい
)
をうけて、そのおそろしい
強弓
(
ごうきゅう
)
の
矢
(
や
)
に見まわれ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主人
(
しゆじん
)
は
宗助
(
そうすけ
)
を
以
(
もつ
)
てある
程度
(
ていど
)
の
鑑賞家
(
かんしやうか
)
と
誤解
(
ごかい
)
した。
立
(
た
)
ちながら
屏風
(
びやうぶ
)
の
縁
(
ふち
)
へ
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けて、
宗助
(
そうすけ
)
の
面
(
おもて
)
と
屏風
(
びやうぶ
)
の
面
(
おもて
)
とを
比較
(
ひかく
)
してゐたが、
宗助
(
そうすけ
)
が
容易
(
ようい
)
に
批評
(
ひひやう
)
を
下
(
くだ
)
さないので
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただ読者に
誤解
(
ごかい
)
なきよう願いたいことは、
高尚
(
こうしょう
)
または有益なる感情をも殺せという意は僕に
更
(
さら
)
にない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
寛政四年
(
かんせいよねん
)
四月一日
(
しがついちにち
)
(
西暦
(
せいれき
)
千七百九十二年
(
せんしちひやくくじゆうにねん
)
五月二十一日
(
ごがつにじゆういちにち
)
)
噴火
(
ふんか
)
の
場所
(
ばしよ
)
から
一里程
(
いちりほど
)
も
離
(
はな
)
れてゐる
眉山
(
まゆやま
)
の
崩壞
(
ほうかい
)
を、
右
(
みぎ
)
の
磐梯山
(
ばんだいざん
)
の
爆發
(
ばくはつ
)
と
同
(
おな
)
じ
現象
(
げんしよう
)
のように
誤解
(
ごかい
)
してゐる
人
(
ひと
)
がある。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ぼくの
故郷
(
こきょう
)
のじまんと
誤解
(
ごかい
)
してくれたもうな、五月五日は日本においては少年の最大祝日なのだ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
『
何
(
なに
)
かの
間違
(
まちが
)
ひだらう……
話合
(
はなしあ
)
つて
見
(
み
)
にや
解
(
わか
)
らん、
屹度
(
きつと
)
誤解
(
ごかい
)
が
有
(
あ
)
るのだ。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
は
地震
(
ぢしん
)
の
搖
(
ゆ
)
り
返
(
かへ
)
し、
或
(
あるひ
)
は
搖
(
ゆ
)
り
戻
(
もど
)
しを
恐
(
おそ
)
れたものである。
此言葉
(
このことば
)
は
俗語
(
ぞくご
)
であるため
誤解
(
ごかい
)
を
惹起
(
ひきおこ
)
し、
今
(
いま
)
の
人
(
ひと
)
はこれを
餘震
(
よしん
)
に
當
(
あ
)
て
嵌
(
は
)
めてゐるが、それは
全
(
まつた
)
く
誤
(
あやま
)
りである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
笑而不答
(
わらってこたえず
)
——としていたことはもちろんであったが、ただいかに彼でも、信長が自分を
誤解
(
ごかい
)
して一たんの
嚇怒
(
かくど
)
に何らの反省も加えず、秀吉に使者を立て、また竹中半兵衛に命じて
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや
誤解
(
ごかい
)
してくれてはこまる。ぼくらはただしばらく諸君と別居したく思うのだ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
かくのごとき
誤解
(
ごかい
)
を
生
(
しょう
)
ずるのは、要するに自分の一個に関する具体的の事実をば、
抽象的
(
ちゅうしょうてき
)
文字をもって説明するから、その説明がかえって真情を離れ、世間に対する聞こえはよいが
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
餘震
(
よしん
)
を
恐怖
(
きようふ
)
せるため、
消防
(
しようぼう
)
に
十分
(
じゆうぶん
)
の
實力
(
じつりよく
)
を
發揮
(
はつき
)
することが
出來
(
でき
)
なかつたとは、
屡
(
しば/\
)
專門
(
せんもん
)
の
消防手
(
しようぼうしゆ
)
から
聞
(
き
)
く
述懷
(
じつかい
)
であるが、
著者
(
ちよしや
)
は
此種
(
このしゆ
)
の
人士
(
じんし
)
が
餘震
(
よしん
)
を
誤解
(
ごかい
)
してゐるのを、
最
(
もつと
)
も
遺憾
(
いかん
)
に
思
(
おも
)
ふものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
誤
常用漢字
小6
部首:⾔
14画
解
常用漢字
小5
部首:⾓
13画
“誤解”で始まる語句
誤解交
誤解呼