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殿様
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とのさま
ふりがな文庫
“
殿様
(
とのさま
)” の例文
旧字:
殿樣
まだうら
若
(
わか
)
い
身
(
み
)
でありながら
再縁
(
さいえん
)
しようなどという
心
(
こころ
)
は
微塵
(
みじん
)
もなく、どこまでも
三浦
(
みうら
)
の
殿様
(
とのさま
)
に
操
(
みさお
)
を
立
(
た
)
て
通
(
とう
)
すとは
見上
(
みあ
)
げたものである。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
殿様
(
とのさま
)
のおしのびめいたり、しんみり父親の
油滲
(
あぶらじ
)
んだ手を思い出したりして、後に随いて廻っているうちに、だんだんに
情緒
(
じょうちょ
)
が出た。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
お
天守
(
てんしゆ
)
の
下
(
した
)
へも
穴
(
あな
)
が
徹
(
とほ
)
つて、お
城
(
しろ
)
の
抜道
(
ぬけみち
)
ぢや
言
(
い
)
ふ
不思議
(
ふしぎ
)
な
沼
(
ぬま
)
での、……
私
(
わし
)
が
祖父殿
(
おんぢいどん
)
が
手細工
(
てざいく
)
の
船
(
ふね
)
で、
殿様
(
とのさま
)
の
妾
(
めかけ
)
を
焼
(
や
)
いたと
言
(
い
)
つけ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
といって、これまでのことを
残
(
のこ
)
らず
申
(
もう
)
し
上
(
あ
)
げました。
殿様
(
とのさま
)
はいちいちびっくりして、目を
丸
(
まる
)
くして
聞
(
き
)
いておいでになりました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
奥
(
おく
)
では
殿様
(
とのさま
)
が
手襷掛
(
たすきがけ
)
で、
汗
(
あせ
)
をダク/\
流
(
なが
)
しながら
餡拵
(
あんごしら
)
へか
何
(
なに
)
かして
居
(
ゐ
)
らつしやり、
奥様
(
おくさま
)
は鼻の先を、
真白
(
まつしろ
)
にしながら
白玉
(
しらたま
)
を丸めて
居
(
ゐ
)
るなどといふ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
一寸
(
ちょい
)
とした事だが
可笑
(
おか
)
しい話があるその次第は、江戸で
御家人
(
ごけにん
)
の事を
旦那
(
だんな
)
と
云
(
い
)
い、
旗本
(
はたもと
)
の事を
殿様
(
とのさま
)
と云うのが一般の慣例である、所が私が旗本になったけれども
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
今でこそ
樟脳
(
しょうのう
)
臭
(
くさ
)
いお
殿様
(
とのさま
)
の
溜
(
たまり
)
の
間
(
ま
)
たる華族会館に
相応
(
ふさ
)
わしい古風な建造物であるが、当時は鹿鳴館といえば
倫敦
(
ロンドン
)
巴黎
(
パリ
)
の燦爛たる新文明の栄華を複現した玉の
台
(
うてな
)
であって
四十年前:――新文学の曙光――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
竜
(
りゅう
)
なら竜、
虎
(
とら
)
なら虎の木彫をする。
殿様
(
とのさま
)
御前
(
ごぜん
)
に出て、
鋸
(
のこぎり
)
、
手斧
(
ちょうな
)
、
鑿
(
のみ
)
、小刀を使ってだんだんとその形を
刻
(
きざ
)
み
出
(
いだ
)
す。次第に形がおよそ分明になって来る。その間には失敗は無い。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
漸く
人心地
(
ひとここち
)
に立ち
還
(
かえ
)
りぬ、聞けば予が苦しさの余りに、
仙台萩
(
せんだいはぎ
)
の
殿様
(
とのさま
)
が
御膳
(
ごぜん
)
を恋しく思いしよりも、なお待ち
焦
(
こが
)
れし八合目の
石室
(
せきしつ
)
の炉辺に
舁
(
か
)
き
据
(
す
)
えられ、一行は種々の手段を施こし
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
それもこれも、みんなおいらのせえだッてんじゃ、てんで
立
(
た
)
つ
瀬
(
せ
)
がありゃしねえや。どこの
殿様
(
とのさま
)
がこさえたたとえか
知
(
し
)
らねえが、
長
(
なが
)
い
物
(
もの
)
にゃ
巻
(
ま
)
かれろなんて、あんまり
向
(
むこ
)
うの
都合
(
つごう
)
が
良過
(
よす
)
ぎるぜ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「それからお
殿様
(
とのさま
)
でございます」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
殿様
(
とのさま
)
は
困
(
こま
)
って、また
家来
(
けらい
)
たちに
御相談
(
ごそうだん
)
なさいましたが、
家来
(
けらい
)
たちの中にもだれ
一人
(
ひとり
)
、この
難題
(
なんだい
)
をとく
者
(
もの
)
はありませんでした。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
これは、
其
(
そ
)
の
三重濠
(
さんぢゆうぼり
)
で、
二
(
に
)
の
丸
(
まる
)
の
奥
(
おく
)
でがす。お
殿様
(
とのさま
)
は、
継上下
(
つぎかみしも
)
の
侍方
(
さむらひがた
)
、
振袖
(
ふりそで
)
の
腰元衆
(
こしもとしゆ
)
づらりと
連
(
つ
)
れて
出
(
で
)
て
御見物
(
ごけんぶつ
)
ぢや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
俺
(
わし
)
はこちらでまだ
三浦
(
みうら
)
の
殿様
(
とのさま
)
に一
度
(
ど
)
もお
目
(
め
)
にかかりませぬが、
今日
(
きょう
)
は
姫
(
ひい
)
さまのお
手引
(
てび
)
きで、
早速
(
さっそく
)
日頃
(
ひごろ
)
の
望
(
のぞみ
)
を
協
(
かな
)
えさせて
戴
(
いただ
)
く
訳
(
わけ
)
にはまいりますまいか。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
アヽ
当家
(
たうけ
)
でも
此頃
(
このごろ
)
斯
(
かう
)
いふ
営業
(
えいげふ
)
を始めたのぢや、
殿様
(
とのさま
)
も
退屈凌
(
たいくつしの
)
ぎ——といふ
許
(
ばかり
)
でもなく
遊
(
あそ
)
んでも
居
(
ゐ
)
られぬから
何
(
なに
)
がな
商法
(
しやうはふ
)
を、と
云
(
い
)
ふのでお
始
(
はじめ
)
になつたから、
何
(
ど
)
うかまア
諸方
(
しよはう
)
へ
吹聴
(
ふいちやう
)
して
呉
(
く
)
んなよ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ところがしばらくすると、またお
隣
(
となり
)
の
国
(
くに
)
の
殿様
(
とのさま
)
から、
信濃国
(
しなののくに
)
へお
使
(
つか
)
いが
手紙
(
てがみ
)
を
持
(
も
)
って
来
(
き
)
ました。
手紙
(
てがみ
)
といっしょに二
匹
(
ひき
)
の
牝馬
(
めうま
)
を
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
ました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
エヽ
殿様
(
とのさま
)
今日
(
こんにち
)
は。士「イヤ、
好
(
よ
)
い天気になつたの。 ...
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「さあ、
殿様
(
とのさま
)
お
手
(
て
)
を。」
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“殿様”で始まる語句
殿様扱