“とのさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
殿様54.5%
殿樣31.8%
藩主様4.5%
主侯様4.5%
御領主4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殿様とのさまのおしのびめいたり、しんみり父親の油滲あぶらじんだ手を思い出したりして、後に随いて廻っているうちに、だんだんに情緒じょうちょが出た。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
何遍なんべんいたしましても、おなじことでござります。』と、玄竹げんちくはこの潔癖けつぺき殿樣とのさま相手あひてをしてゐるのが、すこ迷惑めいわくになつてた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
はじめは、不思議ふしぎ機関からくり藩主様とのさま御前ごぜんせいふて、おしろされさしけえの、其時そのときこさへたのが、五位鷺ごゐさぎ船頭せんどうぢや。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
温泉場をんせんば普請ふしんでもときには、下手へた大工だいく真似まねもする。ひまにはどぜうしやくつてくらすだが、祖父殿おんぢいどんは、繁昌はんじやうでの、藩主様とのさま奥御殿おくごてんの、お雛様ひなさまこさへさしたと……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ふ、ふ、古道具でござります。只今お主侯様とのさまから、もう不用じゃ、払い下げいとの御諚ごじょうがござりましたゆえ、出入りの古道具屋へ売払いに参るところでござります。御退おのき下されませい」
わしのをひの、おとうとの! おゝ、御領主とのさま! おゝ、をひよ! わがつま! おゝ、大事だいじの/\、親族うから血汐ちしほながされてゐる! 公平こうへい御領主ごりゃうしゅさま