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殿樣
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とのさま
ふりがな文庫
“
殿樣
(
とのさま
)” の例文
新字:
殿様
或は御
殿樣
(
とのさま
)
で厭味で下品であつた。彼はこれ等の批評を省みて少數のものは當つてゐて、多數のものは當つてゐないと思つた。
三太郎の日記 第二
(旧字旧仮名)
/
阿部次郎
(著)
『
何遍
(
なんべん
)
いたしましても、
同
(
おな
)
じことでござります。』と、
玄竹
(
げんちく
)
はこの
潔癖
(
けつぺき
)
な
殿樣
(
とのさま
)
の
相手
(
あひて
)
をしてゐるのが、
少
(
すこ
)
し
迷惑
(
めいわく
)
になつて
來
(
き
)
た。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
妾
(
わたし
)
が
乳首
(
ちゝくび
)
へ
苦艾
(
にがよもぎ
)
を
塗
(
まぶ
)
って
鳩小舍
(
はとごや
)
の
壁際
(
かべぎは
)
で
日向
(
ひなた
)
ぼっこりをして……
殿樣
(
とのさま
)
と
貴下
(
こなた
)
はマンチュアにござらしゃりました……いや、まだ/\
耄
(
ぼ
)
きゃしませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
相※
(
あひづ
)
に
予
(
われ
)
は
切腹
(
せつぷく
)
致すなりと申渡されけるに家中の面々大に
驚
(
おどろ
)
き
今宵
(
こよひ
)
こそは
殿樣
(
とのさま
)
への
御暇乞
(
おいとまごひ
)
なりとて
不覺
(
そゞろ
)
に涙を
流
(
なが
)
し各々座敷へ
相詰
(
あひつめ
)
ける越前守は家中一同を
屹度
(
きつと
)
見て池田
大助
(
だいすけ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
坊主
(
ばうず
)
は
居
(
ゐ
)
ねえか、
無住
(
むぢう
)
だな。
甚
(
ひど
)
く
荒果
(
あれは
)
てたもんぢやねえか。
蜘蛛
(
くも
)
の
奴
(
やつ
)
めも、
殿樣
(
とのさま
)
の
方
(
はう
)
には
遠慮
(
ゑんりよ
)
したと
見
(
み
)
えて、
御家來
(
ごけらい
)
の
顏
(
かほ
)
へ
辵
(
しんにふ
)
を
掛
(
か
)
けやがつた。なあ、これ、
御家來
(
ごけらい
)
と
云
(
い
)
へば
此方人等
(
こちとら
)
だ。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
『
御勤役
(
ごきんやく
)
間
(
ま
)
もない
頃
(
ころ
)
のことでござりました。
岡部樣
(
をかべさま
)
の一
件
(
けん
)
から、しようもないことが、
殿樣
(
とのさま
)
のお
氣
(
き
)
に
召
(
め
)
しまして。‥‥』と、
玄竹
(
げんちく
)
は
圓
(
まる
)
い
頭
(
あたま
)
を
振
(
ふ
)
り/\
言
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「いや、
盛
(
さかん
)
だな。」と、
缺
(
か
)
け
火鉢
(
ひばち
)
を、
鐵火
(
てつくわ
)
にお
召
(
めし
)
の
股
(
また
)
へ
挾
(
はさ
)
んで、
手
(
て
)
をかざしながら
莞爾
(
につこり
)
して、「
後藤君
(
ごとうくん
)
、お
樂
(
らく
)
に——
皆
(
みな
)
も
飮
(
の
)
みなよ、
俺
(
おれ
)
も
割
(
わり
)
で
一杯
(
いつぱい
)
やらう。」
殿樣
(
とのさま
)
が
中間部屋
(
ちうげんべや
)
の
趣
(
おもむき
)
がある。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
忍び
書殘
(
かきのこ
)
し參らせ候
扨
(
さて
)
當
(
たう
)
御屋敷の
殿樣
(
とのさま
)
御
親子
(
おやこ
)
の御
中
(
なか
)
兎角
(
とかく
)
惡
(
あ
)
しく去年夏中より藤五郎樣御事
座敷牢
(
ざしきらう
)
御
住居
(
すまひ
)
にて召上りものもろくろく進ぜられざる程の
仕合
(
しあは
)
せ御
最惜
(
いとをし
)
き事申ばかりも御座なく又御
弟子
(
おとゝこ
)
藤三郎樣も殿樣奧樣の御
惡
(
にく
)
しみ深く
未
(
いま
)
だ御
幼少
(
えうせう
)
の御身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
愚老
(
ぐらう
)
も
殿樣
(
とのさま
)
が
守口
(
もりぐち
)
で、
與力衆
(
よりきしう
)
の
膽玉
(
きもだま
)
をお
取
(
と
)
り
拉
(
ひし
)
ぎになつたことを、
今
(
いま
)
もつて
小氣味
(
こきみ
)
よく
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
ります。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
何
(
なん
)
と、と
殿樣
(
とのさま
)
、
片膝
(
かたひざ
)
屹
(
きつ
)
と
立
(
た
)
てたまへば、
唯唯
(
はは
)
、
唯
(
は
)
、
恐
(
おそ
)
れながら、
打槌
(
うつつち
)
はづれ
候
(
さふらふ
)
ても、
天眼鏡
(
てんがんきやう
)
は
淨玻璃
(
じやうはり
)
なり、
此
(
こ
)
の
女
(
ぢよ
)
、
夫
(
をつと
)
ありて、
後
(
のち
)
ならでは、
殿
(
との
)
の
御手
(
おんて
)
に
入
(
い
)
り
難
(
がた
)
し、と
憚
(
はゞか
)
らずこそ
申
(
まを
)
しけれ。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
野中
(
のなか
)
の
古廟
(
こべう
)
に
入
(
はひ
)
つて、
一休
(
ひとやす
)
みしながら、
苦笑
(
にがわらひ
)
をして、
寂
(
さび
)
しさうに
獨言
(
ひとりごと
)
を
云
(
い
)
つたのは、
昔
(
むかし
)
、
四川酆都縣
(
しせんほうとけん
)
の
御城代家老
(
ごじやうだいがらう
)
の
手紙
(
てがみ
)
を
持
(
も
)
つて、
遙々
(
はる/″\
)
燕州
(
えんしう
)
の
殿樣
(
とのさま
)
へ
使
(
つかひ
)
をする、
一刀
(
いつぽん
)
さした
威勢
(
ゐせい
)
の
可
(
い
)
いお
飛脚
(
ひきやく
)
で。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして、
殿樣
(
とのさま
)
の
前
(
まへ
)
のやうに、お
醫師
(
いしや
)
は、べた/\と
唯
(
たゞ
)
叩頭
(
おじぎ
)
をしました。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
樣
部首:⽊
15画
“殿”で始まる語句
殿
殿軍
殿上人
殿上
殿御
殿様
殿方
殿堂
殿中
殿下