“斯樣(かやう)” の例文
新字:斯様
鼻に懸(かけ)て我々を見下し不孝の事のみ多く其上下女などに不義(ふぎ)を仕懸(しかけ)何一ツ是ぞと云取處(とりどころ)なく斯樣(かやう)の者に家を渡す事は勿論(もちろん)忠八に暇(いとま)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯樣(かやう)に、墮落(だらく)の方面(はうめん)をとくに誇張(こちやう)した冒險者(アドヹンチユアラー)を頭(あたま)の中(なか)で拵(こしら)え上(あげ)た宗助(そうすけ)は、其(その)責任(せきにん)を自身(じしん)一人(ひとり)で全(まつた)く負(お)はなければならない樣(やう)な氣(き)がした。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
斯樣(かやう)な場合に當つて、其の人の氣合は、純一に碁なら碁に打對ふことが出來るかといふに、元來商業上の電報の價値の如何なものであるか
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
斯樣(かやう)にすれば自分(じぶん)の發明心(はつめいしん)を養成(やうせい)し、事物(じぶつ)に向(むか)つて注意力(ちゆういりよく)を熾(さか)んにするやうになりませう。即(すなは)ち學生(がくせい)の自營心(じえいしん)を養(やしな)ひ獨立心(どくりつしん)を養(やしな)ふ所以(ゆゑん)でありませう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
併(しかし)ながら金解禁(きんかいきん)の如(ごと)きは内外(ないぐわい)の經濟上(けいざいじやう)から見(み)て大問題(だいもんだい)である、然(しか)るに年末(ねんまつ)に段々(だんだん)近(ちか)づくのであるから、年末(ねんまつ)に差迫(さしせま)つて斯樣(かやう)な大問題(だいもんだい)を決行(けつかう)することは
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
催(もよ)ひて寒(さぶ)し馬士(まご)の道々語りて云ふ此宿も今は旅人(りよじん)を當にもなさず先づ養蠶一方なり田を作るも割に合はぬゆゑ皆な斯樣(かやう)に潰して畑となし豆を作るか桑を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
斯樣(かやう)にして印度(いんど)、亞刺比亞(あらびや)、波斯(ぺるしや)から、東(ひがし)は日本(にほん)まで、西(にし)は歐羅巴(ようろつぱ)までの化物(ばけもの)を總括(そうくわつ)して見(み)ると、化物(ばけもの)の策源地(さくげんち)は亞細亞(あじあ)の南方(なんぱう)であることが分(わか)るのである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
商賣々々で、斯樣(かやう)な女に口を開かせる術(て)もあらう、何とか致してくれ
千葉(ちば)は御恩(ごをん)のあたゝかく、口(くち)に數々(かず/\)のお禮(れい)は言(い)はねども、氣(き)の弱(よわ)き男(をとこ)なれば涙(なみだ)さへさしぐまれて、仲働(なかはたら)きの福(ふく)に頼(たの)みてお禮(れい)しかるべくと言(い)ひたるに、渡(わた)り者(もの)の口車(くちぐるま)よく廻(まは)りて、斯樣(かやう)/\しか/″\で
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
賜り交代(かうたい)寄合に成され屋敷は下谷竹町にて拜領(はいりやう)致れたり斯樣(かやう)の家柄故此度主税之助を御預けなさるゝ旨(むね)老中井上河内守殿より奉書(ほうしよ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯樣(かやう)すれば惡(わる)い、何故(なにゆゑ)に惡(わる)いかといふ點(てん)を自分(じぶん)の心(こゝろ)に問(と)はせて見(み)て、自分(じぶん)で其理由(そのりいう)を發明(はつめい)し、成程(なるほど)これは善(よ)い、惡(わる)いといふ處(ところ)を自分(じぶん)に合點(がつてん)せしむる。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
互(たがひ)を焚(や)き焦(こ)がした燄(ほのほ)は、自然(しぜん)と變色(へんしよく)して黒(くろ)くなつてゐた。二人(ふたり)の生活(せいくわつ)は斯樣(かやう)にして暗(くら)い中(なか)に沈(しづ)んでゐた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
提(さ)げなば定めて村人の驚き羨まんにと思ふ氣色(けしき)なりまた頓(やが)て我に近づき先ほど見上げましたが珍しい蝙蝠傘(かうもりがさ)彈(はぢ)きがなしでよく左樣に開閉(ひろげすぼめ)が出來ます嘸(さぞ)高い品でござりませうと是も亦片手に握りて見たき顏の色に我はヱヘンとして斯樣(かやう)な物は東京に住む者が流行(はやり)に逐はれて馬鹿の看板に致すなり地方の人は鰐皮の革提(かばん)の代りに布袋を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
能(よく)も女の手一ツにて斯樣(かやう)に御育養(そだて)有れしぞ併(しか)し其後は御亭主(ていしゆ)も定めてお出來成(なさ)れたで有(あら)うに今日は何(いづ)れへかお出かけにやと言へばお光は形(かたち)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯樣(かやう)にして自(みづか)ら遠慮(ゑんりよ)をし、又(また)自分(じぶん)から抑制(よくせい)をして共同生活(きやうどうせいくわつ)の妨害(ばうがい)にならぬやうにと注意(ちゆうい)をして來(く)るのである。即(すなは)ち放任主義(はうにんしゆぎ)の神髓(しんずゐ)とする所(ところ)であります。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
自分(じぶん)の氣晴(きばら)しや保養(ほやう)や、娯樂(ごらく)もしくは好尚(かうしやう)に就(つ)いてゞすら、斯樣(かやう)に節儉(せつけん)しなければならない境遇(きやうぐう)にある宗助(そうすけ)が、小六(ころく)の爲(ため)に盡(つく)さないのは、盡(つく)さないのではない、頭(あたま)に盡(つく)す餘裕(よゆう)のないのだとは
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)