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小鼻
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こばな
ふりがな文庫
“
小鼻
(
こばな
)” の例文
が、
小鼻
(
こばな
)
の
両傍
(
りやうわき
)
から
頤
(
あご
)
へかけて、
口
(
くち
)
のまはりを、ぐしやりと
輪取
(
わど
)
つて、
瘡
(
かさ
)
だか、
火傷
(
やけど
)
だか、
赤爛
(
あかたゞ
)
れにべつたりと
爛
(
たゞ
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まァお
前
(
まえ
)
は
爺
(
じい
)
やであったか! そう
言
(
い
)
えば
成
(
な
)
るほど
昔
(
むかし
)
の
面影
(
おもかげ
)
が
残
(
のこ
)
っています。——
第
(
だい
)
一その
小鼻
(
こばな
)
の
側
(
わき
)
の
黒子
(
ほくろ
)
……それが
何
(
なに
)
より
確
(
たし
)
かな
目標
(
めじるし
)
です……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
小鼻
(
こばな
)
のひらいた大きな鼻、そしてあの、ふとんをかさねたような巨大なまっかなくちびるです。
魔法博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
樫
(
かし
)
の実が一つぽとりと落ちた。其
幽
(
かすか
)
な響が消えぬうちに、
突
(
つ
)
と入って縁先に立った者がある。
小鼻
(
こばな
)
に
疵痕
(
きずあと
)
の白く光った三十未満の男。駒下駄に
縞物
(
しまもの
)
ずくめの
小商人
(
こあきんど
)
と云う
服装
(
なり
)
。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
折
(
をり
)
ふし
鵞鳥
(
がてう
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で
唱
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
す
歌
(
うた
)
の
調
(
しら
)
べは
左迄
(
さまで
)
妙手
(
じやうず
)
とも
思
(
おも
)
はれぬのに、
唱
(
うた
)
ふ
當人
(
たうにん
)
は
非常
(
ひじやう
)
の
得色
(
とくしよく
)
で、やがて
彈奏
(
だんそう
)
が
終
(
をは
)
ると
小鼻
(
こばな
)
を
蠢
(
うごめ
)
かし、
孔雀
(
くじやく
)
のやうに
裳
(
もすそ
)
を
飜
(
ひるが
)
へして
席
(
せき
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
その外
小鼻
(
こばな
)
の両側から口辺へかけても太い皺があり、それが何か苦いものを
舐
(
な
)
めたような気むずかしい表情に見え、鼻の下と、頤の先とに、バラバラと数えられる程の
疎髥
(
そぜん
)
がある。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
半分
紛失
(
ふんしつ
)
している
小鼻
(
こばな
)
のわきへ、タラタラと
脂汗
(
あぶらあせ
)
をながしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「うむ、」と
云
(
い
)
ふ。
中
(
なか
)
から
縁
(
ふち
)
へしがみついた、
面
(
つら
)
を
眞赤
(
まつか
)
に、
小鼻
(
こばな
)
をしかめて、
目
(
め
)
を
白
(
しろ
)
く
天井
(
てんじやう
)
を
睨
(
にら
)
むのを、
熟
(
じつ
)
と
視
(
なが
)
めて
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(にやけた
奴
(
やつ
)
ぢや、
國賊
(
こくぞく
)
ちゆう!)と
快
(
こゝろよ
)
げに、
小指
(
こゆび
)
の
尖
(
さき
)
ほどな
黒子
(
ほくろ
)
のある
平
(
ひらた
)
な
小鼻
(
こばな
)
を
蠢
(
うごめ
)
かしたのである。
謂
(
い
)
ふまでもないが、
此
(
こ
)
のほくろは
極
(
きは
)
めて
僥倖
(
げうかう
)
に
半
(
なかば
)
は
髯
(
ひげ
)
にかくれて
居
(
ゐ
)
るので。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なん
)
の
祠
(
ほこら
)
の
巫女
(
みこ
)
は、
燒
(
やけ
)
のこつた
町家
(
まちや
)
が、
火
(
ひ
)
に
成
(
な
)
つたまゝ、あとからあとからスケートのやうに
駈𢌞
(
かけまは
)
る
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たなぞと、
聲
(
こゑ
)
を
密
(
ひそ
)
め、
小鼻
(
こばな
)
を
動
(
うご
)
かし、
眉毛
(
まゆげ
)
をびりゝと
舌
(
した
)
なめずりをして
言
(
い
)
ふのがある。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
相対
(
あひたひ
)
する
坊主
(
ばうず
)
の
口
(
くち
)
は、
三日月形
(
みかづきなり
)
に
上
(
うへ
)
へ
大
(
おほ
)
きい、
小鼻
(
こばな
)
の
条
(
すぢ
)
を
深
(
ふか
)
く
莞
(
にや
)
つて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
用
(
よう
)
と
云
(
い
)
うて、
別
(
べつ
)
に、
此
(
これ
)
と
云
(
い
)
うてありませぬ。ありませぬ、けれども、お
前樣
(
まへさま
)
今
(
いま
)
から、
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
かれます。
何處
(
どこ
)
へ、
何處
(
どこ
)
へ、
何處
(
どこ
)
へ?」……と
些
(
ち
)
と
嘲
(
あざ
)
けるやうに、
小鼻
(
こばな
)
で
調子
(
てうし
)
を
取
(
と
)
つた
聞
(
き
)
き
方
(
かた
)
をする。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
思
(
おも
)
はず
突立
(
つゝた
)
つと、
出来
(
でき
)
かゝつた
像
(
ざう
)
を
覗
(
のぞ
)
いて、
角
(
つの
)
を
扁平
(
ひらた
)
くしたやうな
小鼻
(
こばな
)
を、ひいくひいく、……ふツふツはツはツと
息
(
いき
)
を
吹
(
ふ
)
いて
居
(
ゐ
)
たのが、
尖
(
とが
)
つた
口
(
くち
)
を
仰様
(
のけざま
)
に
一
(
ひと
)
つぶるツと
振
(
ふる
)
ふと、
面
(
めん
)
を
倒
(
さかさま
)
にしたと
思
(
おも
)
へ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
鼻
常用漢字
小3
部首:⿐
14画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父