トップ
>
富山
>
とやま
ふりがな文庫
“
富山
(
とやま
)” の例文
その発祥地を諸君の領内の
富山
(
とやま
)
に求めているし、それよりもこれよりもまた、諸君のために嬉し泣きに泣いて起つべきほどのことは
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
景樹
(
かげき
)
などが
騷
(
さわ
)
がれてゐたかげに、
評判
(
ひようばん
)
にならずにゐた
人
(
ひと
)
が、まだ/\ありました。その
一等
(
いつとう
)
目
(
め
)
につく
人
(
ひと
)
は、
越中
(
えつちゆう
)
富山
(
とやま
)
の
橘曙覽
(
たちばなのあけみ
)
であります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
それで、先づ初に紅葉が提案したのが『八犬伝』で、常磐津の
富山
(
とやま
)
の段を、馬琴の名文を多く取入れて、別に又新らしく書けといふので有つた。
硯友社と文士劇
(新字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
私
(
わたし
)
が今話の
序開
(
じょびらき
)
をしたその飛騨の
山越
(
やまごえ
)
をやった時の、
麓
(
ふもと
)
の茶屋で
一緒
(
いっしょ
)
になった
富山
(
とやま
)
の売薬という
奴
(
やつ
)
あ、けたいの悪い、ねじねじした
厭
(
いや
)
な
壮佼
(
わかいもの
)
で。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれど、数日、井伊谷に滞在していた佐々成政が、やがて
勇躍
(
ゆうやく
)
して、自領の
越中
(
えっちゅう
)
富山
(
とやま
)
の城へ帰ったことは事実である。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
富山
(
とやま
)
はその首都で、ここも前田一門の居城でありました。しかしそういう殿様のことよりも、富山といいますと、すぐ
売薬
(
ばいやく
)
のことが想い起されるでしょう。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
富山
(
とやま
)
の奥で五人の大の男を手玉に取った九歳の
親兵衛
(
しんべえ
)
の名は桃太郎や金太郎よりも熟していた。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
馬喰町の新右衛門といや、
富山
(
とやま
)
の反魂丹、岩見銀山のねずみ取り、
定斎屋
(
じょうさいや
)
、孫太郎虫、みんなあいつがひと手で売り子の元締めをやってるんだ。野郎を洗えばぞうさなくネタはあがるぞ。
右門捕物帖:30 闇男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
山の中は歩きつけて
居
(
を
)
ります、
又
(
また
)
私
(
わたし
)
は力がありますから、
途中
(
とちう
)
で
追剥
(
おひはぎ
)
が五人や六人出ても大丈夫でございます、
富山
(
とやま
)
の
薬屋
(
くすりや
)
は
風呂敷
(
ふろしき
)
を前で
本当
(
ほんたう
)
に結んでは
居
(
を
)
りませぬ、
追剥
(
おひはぎ
)
にでも
逢
(
あ
)
ふと
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
富山
(
とやま
)
近くの故郷へ引込みましたので、それにつれて、私もずっとそこに住んで居りますが、あれからもう三十年の余になりますので、久々で兄にも変った東京が見せてやり度いと思いましてね
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
近世のローマンサーなる曲亭馬琴に至りては批評家の
月旦
(
ひひやう
)
甚だ区々たり、われも今
卒
(
には
)
かに彼を論評する事を欲せず。細論は後日を期しつ、試みに彼が一代の傑作たる
富山
(
とやま
)
の奥の
伏姫
(
ふせひめ
)
を観察して見む。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「
越中
(
えっちゅう
)
富山
(
とやま
)
だったね?」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
越中
(
ゑつちゆう
)
富山
(
とやま
)
の
薬売
(
くすりう
)
り
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
私
(
わし
)
が
今
(
いま
)
話
(
はなし
)
の
序開
(
じよびらき
)
をした
其
(
そ
)
の
飛騨
(
ひだ
)
の
山越
(
やまごえ
)
を
遣
(
や
)
つた
時
(
とき
)
の、
麓
(
ふもと
)
の
茶屋
(
ちやゝ
)
で一
所
(
しよ
)
になつた
富山
(
とやま
)
の
売薬
(
ばいやく
)
といふ
奴
(
やつ
)
あ、けたいの
悪
(
わる
)
い、ねぢ/\した
厭
(
いや
)
な
壮佼
(
わかいもの
)
で。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これから
富山
(
とやま
)
へ掛って
行
(
ゆ
)
けば道順なれども、富山へ行くまでには
追分
(
おいわけ
)
から
堺
(
さかい
)
に関所がございますから、あれから道を
斜
(
はす
)
に切れて
立山
(
たてやま
)
を北に見て、だん/″\といすの宮から
大沓川
(
おおくつがわ
)
へ掛って
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
北陸道というのは、
若狭
(
わかさ
)
、
越前
(
えちぜん
)
、これが福井県。
加賀
(
かが
)
、
能登
(
のと
)
、これが石川県。
越中
(
えっちゅう
)
、これが
富山
(
とやま
)
県。
越後
(
えちご
)
、
佐渡
(
さど
)
、これが
新潟
(
にいがた
)
県。以上の七国四県であります。昔はこの地方を「
越
(
こし
)
」の国と呼びました。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
捻
(
つね
)
つても
確
(
たしか
)
に
活返
(
いきかへ
)
つたのぢやが、
夫
(
それ
)
にしても
富山
(
とやま
)
の
薬売
(
くすりうり
)
は
何
(
ど
)
うしたらう、
那
(
あ
)
の
様子
(
やうす
)
では
疾
(
とう
)
に
血
(
ち
)
になつて
泥沼
(
どろぬま
)
に。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どんな山の中でも
行
(
ゆ
)
きます、
私
(
わたし
)
の
生国
(
しやうこく
)
は
越中
(
ゑつちう
)
の
富山
(
とやま
)
で、
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
ですから、
荷物
(
にもつ
)
を
脊負
(
せお
)
つて、まだ
薬
(
くすり
)
の
広
(
ひろ
)
まらない山の中ばかり
売
(
う
)
つて歩くのです、さうして
又
(
また
)
翌年
(
よくねん
)
其
(
そ
)
の山の中を
売
(
う
)
つて歩くので
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あるいは
富山
(
とやま
)
に
赴
(
い
)
き、高岡に買われ、はた
大聖寺
(
だいしょうじ
)
福井に行き、遠くは故郷の新潟に興行し、身を
厭
(
いと
)
わず八方に
稼
(
かせ
)
ぎ
廻
(
まわ
)
りて、幸いにいずくも
外
(
はず
)
さざりければ
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(はい、
辻
(
つぢ
)
の
手前
(
てまへ
)
で
富山
(
とやま
)
の
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
に
逢
(
あ
)
ひましたが、一
足
(
あし
)
前
(
さき
)
に
矢張
(
やツぱり
)
此
(
この
)
路
(
みち
)
へ
入
(
はい
)
りました。)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
頃日
(
このごろ
)
聞
(
き
)
く——
當時
(
たうじ
)
、
唯一
(
ゆいつ
)
の
交通機關
(
かうつうきくわん
)
、
江戸
(
えど
)
三度
(
さんど
)
と
稱
(
とな
)
へた
加賀藩
(
かがはん
)
の
飛脚
(
ひきやく
)
の
規定
(
さだめ
)
は、
高岡
(
たかをか
)
、
富山
(
とやま
)
、
泊
(
とまり
)
、
親不知
(
おやしらず
)
、
五智
(
ごち
)
、
高田
(
たかだ
)
、
長野
(
ながの
)
、
碓氷峠
(
うすひたうげ
)
を
越
(
こ
)
えて、
松井田
(
まつゐだ
)
、
高崎
(
たかさき
)
、
江戸
(
えど
)
の
板橋
(
いたばし
)
まで
下街道
(
しもかいだう
)
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上野
(
うへの
)
の
汽車
(
きしや
)
最後
(
さいご
)
の
停車場
(
ステエシヨン
)
に
達
(
たつ
)
すれば、
碓氷峠
(
うすひたうげ
)
の
馬車
(
ばしや
)
に
搖
(
ゆ
)
られ、
再
(
ふたゝ
)
び
汽車
(
きしや
)
にて
直江津
(
なほえつ
)
に
達
(
たつ
)
し、
海路
(
かいろ
)
一文字
(
いちもんじ
)
に
伏木
(
ふしき
)
に
至
(
いた
)
れば、
腕車
(
わんしや
)
十
錢
(
せん
)
富山
(
とやま
)
に
赴
(
おもむ
)
き、
四十物町
(
あへものちやう
)
を
通
(
とほ
)
り
拔
(
ぬ
)
けて、
町盡
(
まちはづれ
)
の
杜
(
もり
)
を
潛
(
くゞ
)
らば
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ふと
思出
(
おもひだ
)
したれば、
鄰國
(
りんごく
)
富山
(
とやま
)
にて、
團扇
(
うちは
)
を
賣
(
う
)
る
珍
(
めづら
)
しき
呼聲
(
よびごゑ
)
を、こゝに
記
(
しる
)
す。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それで、
孤家
(
ひとつや
)
へ来さっしゃる
山路
(
やまみち
)
で
富山
(
とやま
)
の
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
に
逢
(
あ
)
わしったというではないか、それみさっせい、あの
助平野郎
(
すけべいやろう
)
、とうに馬になって、それ馬市で
銭
(
おあし
)
になって、お
銭
(
あし
)
が、そうらこの鯉に化けた。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
富
常用漢字
小4
部首:⼧
12画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“富山”で始まる語句
富山洞
富山城
富山家
富山縣
富山唯継
富山唯繼