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嚴肅
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げんしゆく
ふりがな文庫
“
嚴肅
(
げんしゆく
)” の例文
新字:
厳粛
清八も、お絹も、縁側から覗く善兵衞も、娘のお冬も、庭に突つ立つて居る下男の友吉も、
嚴肅
(
げんしゆく
)
なものに
衝
(
う
)
たれて默つてしまひました。
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其
(
その
)
頸
(
くび
)
から
上
(
うへ
)
が、
嚴肅
(
げんしゆく
)
と
緊張
(
きんちやう
)
の
極度
(
きよくど
)
に
安
(
やす
)
んじて、
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
經
(
た
)
つても
變
(
かは
)
る
恐
(
おそれ
)
を
有
(
いう
)
せざる
如
(
ごと
)
くに
人
(
ひと
)
を
魅
(
み
)
した。さうして
頭
(
あたま
)
には一
本
(
ぽん
)
の
毛
(
け
)
もなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
全
(
まつた
)
くわき
眼
(
め
)
も
振
(
ふ
)
らないやうな
蜂
(
はち
)
の
動作
(
どうさ
)
は
變
(
へん
)
に
嚴肅
(
げんしゆく
)
にさへ
見
(
み
)
えた。そして、
瞬
(
またた
)
きもせずに
見詰
(
みつ
)
めてゐる
内
(
うち
)
に、
夫
(
をつと
)
はその一
心
(
しん
)
さに
何
(
なに
)
か
嫉妬
(
しつと
)
に
似
(
に
)
たやうなものを
感
(
かん
)
じた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
行列
(
ぎやうれつ
)
が
愛
(
あい
)
ちやんと
相對峙
(
あひたいぢ
)
する
迄
(
まで
)
進
(
すゝ
)
んで
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
に、
彼等
(
かれら
)
は一
齊
(
せい
)
に
止
(
とゞ
)
まつて
愛
(
あい
)
ちやんを
打眺
(
うちなが
)
めました、
女王樣
(
ぢよわうさま
)
は
嚴肅
(
げんしゆく
)
に、『こは
何者
(
なにもの
)
ぞ?』と
心臟
(
ハート
)
の
軍人
(
ネーブ
)
にまで
申
(
まを
)
されました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
此
(
この
)
兒
(
こ
)
將來
(
しやうらい
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
有望
(
いうぼう
)
な
撰手
(
せんしゆ
)
であると
語
(
かた
)
つたが
啻
(
たゞ
)
に
野球
(
やきゆう
)
ばかりではなく
彼
(
かれ
)
は
※去
(
くわこ
)
三
年
(
ねん
)
の
間
(
あひだ
)
、
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
の
嚴肅
(
げんしゆく
)
なる、
且
(
か
)
つ
慈悲
(
じひ
)
深
(
ふか
)
き
手
(
て
)
に
親
(
した
)
しく
薫陶
(
くんとう
)
された
事
(
こと
)
とて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
僕
(
ぼく
)
は
諸君
(
しよくん
)
が
此
(
この
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
なる
大宇宙
(
だいうちう
)
をも
統御
(
とうぎよ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうな
顏構
(
かほつき
)
をして
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
ると
冷笑
(
れいせう
)
したくなる
僕
(
ぼく
)
は
諸君
(
しよくん
)
が
今
(
いま
)
少
(
すこ
)
しく
眞面目
(
まじめ
)
に、
謙遜
(
けんそん
)
に、
嚴肅
(
げんしゆく
)
に、
此
(
この
)
人生
(
じんせい
)
と
此
(
この
)
天地
(
てんち
)
の
問題
(
もんだい
)
を
見
(
み
)
て
貰
(
もら
)
ひたいのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此
(
この
)
時
(
とき
)
宗助
(
そうすけ
)
と
並
(
なら
)
んで
嚴肅
(
げんしゆく
)
に
控
(
ひか
)
えてゐた
男
(
をとこ
)
のうちで、
小倉
(
こくら
)
の
袴
(
はかま
)
を
着
(
つ
)
けた
一人
(
いちにん
)
が、
矢張
(
やはり
)
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まゝ
)
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がつて、
室
(
へや
)
の
隅
(
すみ
)
の
廊下口
(
らうかぐち
)
の
眞正面
(
ましやうめん
)
へ
來
(
き
)
て
着座
(
ちやくざ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三人は、息の絶えた宇太松の前に、默りこくつたまゝ暫く頭を
垂
(
た
)
れて坐り込みました。長い長い人生のうちにも、滅多にこんな
嚴肅
(
げんしゆく
)
な氣持になる時間はないものです。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
し、
濱島氏
(
はまじまし
)
は
决
(
けつ
)
して
虚名
(
きよめい
)
を
貪
(
むさぼ
)
る
人
(
ひと
)
でない、
此
(
この
)
名
(
な
)
は
彼
(
かれ
)
が
求
(
もと
)
めた
名
(
な
)
では
無
(
な
)
いのです、すべて
本國
(
はんごく
)
政府
(
せいふ
)
の
任意
(
にんゐ
)
に
定
(
さだ
)
めた
事
(
こと
)
で、
軍艦命名式
(
ぐんかんめいめいしき
)
の
嚴肅
(
げんしゆく
)
なる
順序
(
じゆんじよ
)
を
經
(
へ
)
て
下
(
くだ
)
されたのが「
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
」の三
字
(
じ
)
です。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
函館の
棧橋
(
さんばし
)
からそこへ通ふ小蒸汽船に乘つて、
暗褐色
(
あんかつしよく
)
の波のたゆたゆとゆらめく
灣内
(
わんない
)
を
斜
(
なゝめ
)
に横切る時、その
甲板
(
かんぱん
)
に一人
佇
(
たゞず
)
んでゐた私の胸にはトラピスト派の神祕な教義と、
嚴肅
(
げんしゆく
)
な修道士達の生活と
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
屏風岩
(
べうぶいわ
)
の
上
(
うへ
)
を二十ヤードばかり
進
(
すゝ
)
むと、
正面
(
しやうめん
)
に
壁
(
かべ
)
のやうに
屹立
(
つゝた
)
つたる
大巖石
(
だいがんせき
)
の
中央
(
ちゆうわう
)
に、
一個
(
いつこ
)
の
鐵門
(
てつもん
)
があつて、
其
(
その
)
鐵門
(
てつもん
)
の
前
(
まへ
)
には、
武裝
(
ぶさう
)
せる
當番
(
たうばん
)
の
水兵
(
すいへい
)
が
嚴肅
(
げんしゆく
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
つたが、
大佐等
(
たいさら
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
るより
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
嚴
部首:⼝
20画
肅
部首:⾀
13画
“嚴”で始まる語句
嚴
嚴重
嚴敷
嚴格
嚴命
嚴然
嚴飾
嚴島
嚴罰
嚴橿