りやう)” の例文
勤居つとめゐたりしに若氣わかげあやまちとて不義密通ふぎみつつうに及びし事薄々うす/\かみへも聞え御家法ごかはふに依て兩人の一命をも召さるべきのところ同藩にて五百石をりやう物頭役ものがしらやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
兄弟きやうだいくつろいでぜんいた。御米およね遠慮ゑんりよなく食卓しよくたく一隅ひとすみりやうした。宗助そうすけ小六ころく猪口ちよくを二三ばいづゝした。めしゝるまへに、宗助そうすけわらひながら
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
のち江戸えど元二げんじいたところは、本所南割下水ほんじよみなみわりげすゐんで祿千石ろくせんごくりやうした大御番役おほごばんやく服部式部邸はつとりしきぶていで、傳手つてもとめておな本所林町ほんじよはやしちやう家主いへぬし惣兵衞店そうべゑたな
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小生の古つゞらにたくはふる処は僅にスコツチの背広が一りやう、其れも九年前にこしらへたれば窮屈なることおびたゞしく、居敷ゐしきのあたり雑巾ざふきんの如くにさゝれて、白昼には市中をあるけぬ代物しろもの
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
すきやすめたるらまでもりやうずる顏の姿かな。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
これを思へば昼は詩人のりやうならず
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
み冬のりやうにまたがりぬ。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
改めらるゝになかには紺糸縅鐵小脾こんいとをどしてつこざね具足ぐそくりやう南蠻鐵桃形なんばんてつもゝなりかぶと其外籠手こて脛當すねあて佩楯はいだて沓等くつとうとも揃へて是ありまたそこかたなに疊紙たゝみの樣なるつゝみあり是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのうちとし段々だん/\片寄かたよつて、よる世界せかい三分さんぶんりやうするやうつまつてた。かぜ毎日まいにちいた。其音そのおといてゐるだけでも、生活ライフ陰氣いんきひゞきあたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
安政あんせいころ本所南割下水ほんじよみなみわりげすゐんで、祿高ろくだかごくりやうした大御番役おほごばんやく服部式部はつとりしきぶやしきへ、おな本所林町ほんじよはやしちやう家主惣兵衞店いへぬしそうべゑたな傳平でんぺい請人うけにんで、中間ちうげん住込すみこんだ、上州じやうしう瓜井戸うりゐどうまれの千助せんすけふ、とし二十二三のせなあ
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今なほこれらをりやうするか……
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
尋ねしにこの夫婦の者浪人せしは其頃越後高田の城主じやうしゆ松平越後守殿まつだひらゑちごのかみどの藩中はんちうにしてたか二百石をりやう側役そばやくつとめし者なるが女房は同藩の娘にてお梅といつて是も奧を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うね/\とうすひかみづすぢかげえない船脚ふなあしなみ引残ひきのこされたやうなのが、あたままるとがどうながくうねり、あし二つにわかれて、たとへば(これ)がよこの(はち)の向合むかひあつて、みづうみなかばりやうしてうか
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)