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曰
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いはく
ふりがな文庫
“
曰
(
いはく
)” の例文
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、我が
幼年
(
えうねん
)
の頃は元日のあしたより扇々と市中をうりありく
声
(
こゑ
)
、あるひは白酒々の声も春めきて心も
朗
(
のどか
)
なりしが此声今はなし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
(僕
曰
(
いはく
)
、勿論である)
夏目漱石
(
なつめそうせき
)
の「硝子戸の中」なども、芸術的小品として、随筆の
上乗
(
じやうじよう
)
なるものだと思ふ。(僕
曰
(
いはく
)
、
頗
(
すこぶ
)
る僕も同感である)
解嘲
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
夫
(
それ
)
羅山
(
らざん
)
の
口号
(
こうがう
)
に
曰
(
いはく
)
、
萬葉集
(
まんえふしふ
)
は
古詩
(
こし
)
に
似
(
に
)
たり、
古今集
(
こきんしふ
)
は
唐詩
(
たうし
)
に
似
(
に
)
たり、
伊勢物語
(
いせものがたり
)
は
変風
(
へんぷう
)
の
情
(
じやう
)
を
発
(
はつ
)
するに
贋
(
にせ
)
たり、
源氏物語
(
げんじものがたり
)
は
荘子
(
さうし
)
と
天台
(
てんだい
)
の
書
(
しよ
)
に
似
(
に
)
たりとあり。
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然はあれど我が早稻田文學に對して出しゝ言を顧みるに、おほよそ三つあり、
曰
(
いはく
)
早稻田文學の沒理想、曰早稻田文學の沒却理想、曰逍遙子と烏有先生と。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
然
(
さ
)
うすると、きいちやん
曰
(
いはく
)
、「
釜敷
(
かましき
)
?
何
(
なん
)
にするだらう?」
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
大聖孔子
(
たいせいこうし
)
の
曰
(
いはく
)
訟
(
うつた
)
へを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、我が
幼年
(
えうねん
)
の頃は元日のあしたより扇々と市中をうりありく
声
(
こゑ
)
、あるひは白酒々の声も春めきて心も
朗
(
のどか
)
なりしが此声今はなし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
翻長太息
(
はんちやうたいそく
)
に堪へずして
曰
(
いはく
)
、
台州
(
たいしう
)
有人
(
ひとあり
)
と。古人が詩に心を用ふる、惨憺経営の跡想ふべし。
青々
(
せいせい
)
が句集
妻木
(
つまぎ
)
の中に、「初夢や
赤
(
あけ
)
なる
紐
(
ひも
)
の結ぼほる」
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
で、
客
(
きやく
)
が
問
(
と
)
うて
曰
(
いはく
)
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
余
(
よ
)
越後にねりやうかんを賞味して大に
感嘆
(
かんたん
)
し、岩居に
謂
(
いひて
)
曰
(
いはく
)
、此ねりやうかんも近年のものなり、常のやうかんにくらぶれば
味
(
あぢは
)
ひまされり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
貴問に
曰
(
いはく
)
、近来
娼婦型
(
しやうふけい
)
の
女人
(
によにん
)
増加せるを
如何
(
いかに
)
思ふ
乎
(
か
)
と。然れども僕は娼婦型の女人の増加せる事実を信ずる
能
(
あた
)
はず。
娼婦美と冒険
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
余
(
よ
)
前年
(
さきのとし
)
江戸に
在
(
あり
)
し時右の事を
先
(
さき
)
の
山東翁
(
さんとうをう
)
にかたりしに、
翁
(
をう
)
曰
(
いはく
)
世路
(
せいろ
)
の
灘
(
なだ
)
は
総滝
(
そたき
)
よりも危からん、世は
足
(
あし
)
もとを見て
渡
(
わた
)
るべきにやとて
笑
(
わら
)
へり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
昔は
姜度
(
きやうと
)
の
子
(
こ
)
を
誕
(
たん
)
するや、
李林甫
(
りりんぼ
)
手
(
しゆ
)
書を作つて
曰
(
いはく
)
、聞く、
弄麞
(
ろうしやう
)
の
喜
(
よろこび
)
ありと。客之を視て口を
掩
(
おほ
)
ふ。蓋し
林甫
(
りんぽ
)
の
璋字
(
しやうじ
)
を誤つて、
麞字
(
しやうじ
)
を書せるを笑へるなり。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
余
(
よ
)
越後にねりやうかんを賞味して大に
感嘆
(
かんたん
)
し、岩居に
謂
(
いひて
)
曰
(
いはく
)
、此ねりやうかんも近年のものなり、常のやうかんにくらぶれば
味
(
あぢは
)
ひまされり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
古道具屋の主人
曰
(
いはく
)
、「これは
安土
(
あづち
)
の城にあつたものです。」僕
曰
(
いはく
)
、「
蓋
(
ふた
)
の裏に何か横文字があるね。」主人
曰
(
いはく
)
病中雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
過
(
すぎ
)
し
年
(
とし
)
北国より人ありて
拳
(
こぶし
)
の大さの
夜光
(
やくわう
)
の玉あり、よく一
室
(
しつ
)
を
照
(
てら
)
す、よき
価
(
あたひ
)
あらば
売
(
うら
)
んといひしかば、
即座
(
そくざ
)
に其人に
托
(
たく
)
して
曰
(
いはく
)
、其玉
求
(
もとめ
)
たし
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
曲翠
(
きよくすゐ
)
問
(
とふ
)
、
発句
(
ほつく
)
を取りあつめ、集作ると云へる、此道の
執心
(
しふしん
)
なるべきや。
翁
(
をう
)
曰
(
いはく
)
、これ卑しき心より
我
(
わが
)
上手
(
じやうず
)
なるを知られんと我を忘れたる名聞より
出
(
いづ
)
る事也。」
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
九、
室生犀星
(
むろふさいせい
)
、
碓氷
(
うすひ
)
山上よりつらなる
妙義
(
めうぎ
)
の
崔嵬
(
さいくわい
)
たるを望んで
曰
(
いはく
)
、「
妙義山
(
めいぎさん
)
と言ふ山は
生姜
(
しやうが
)
に似てゐるね。」
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
十 第一の手紙に
曰
(
いはく
)
、「社会主義を捨てん
乎
(
か
)
、父に
叛
(
そむ
)
かん乎、どうしたものでせう?」更に第二の手紙に
曰
(
いはく
)
、「原稿至急願上げ候。」而して第三の手紙に
曰
(
いはく
)
病中雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
狩野芳涯
(
かのうはうがい
)
常に
諸弟子
(
しよていし
)
に教へて
曰
(
いはく
)
、「
画
(
ぐわ
)
の神理、唯
当
(
まさ
)
に
悟得
(
ごとく
)
すべきのみ。師授によるべからず」と。一日芳涯病んで
臥
(
ふ
)
す。
偶
(
たまたま
)
白雨天を傾けて来り、
深巷
(
しんかう
)
寂
(
せき
)
として
行人
(
かうじん
)
を絶つ。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「或禅僧、詩の事を尋ねられしに、翁
曰
(
いはく
)
、詩の事は
隠士素堂
(
いんしそだう
)
と云ふもの此道に深きすきものにて、人の名を知れるなり。かれ常に云ふ、詩は隠者の詩、風雅にてよろし。」
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
忌々
(
いまいま
)
しければ向うの足を踏み返したるに、その老婦人忽ち演説を始めて
曰
(
いはく
)
、「皆さん。この人は唯今私が誤まつて足を踏んだのに、今度はわざと私の足を踏みました。
云々
(
うんぬん
)
」
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
慇懃
(
いんぎん
)
に礼を施して
曰
(
いはく
)
、「あなたはソオシアル・ダンスをおやりですか?」佐佐木夫人の
良人
(
をつと
)
即ち佐佐木茂索、「あいつは一体何ものかね」と言へば、何度も玉に負けたる隆一
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
土芳
(
とはう
)
云
(
いふ
)
、翁
曰
(
いはく
)
、学ぶ事は常にあり。席に臨んで文台と我と
間
(
かん
)
に
髪
(
はつ
)
を入れず。思ふこと
速
(
すみやか
)
に
云
(
いひ
)
出
(
いで
)
て、
爰
(
ここ
)
に
至
(
いたり
)
てまよふ念なし。文台引おろせば即
反故
(
ほご
)
なりときびしく示さるる
詞
(
ことば
)
もあり。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、長崎を立つ段になると、僕自身うつかり
上野屋
(
うへのや
)
へ
雨外套
(
あまぐわいたう
)
を忘れて来てしまつた。菊池の嬉しがるまいことか、
忌々
(
いまいま
)
しくも大笑ひをして
曰
(
いはく
)
、「君も
亦
(
また
)
細心
(
さいしん
)
は誇れないね。」(同上)
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼等の
一人
(
ひとり
)
、僕を
憐
(
あはれ
)
んで
曰
(
いはく
)
、「注射でもなすつたら、よろしうございませうに。」
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕の
自治寮
(
じちれう
)
にありし頃、同室の
藤野滋
(
ふぢのしげる
)
君、
屡
(
しばしば
)
僕を
嘲
(
あざけ
)
つて
曰
(
いはく
)
、「君は文科にゐる癖に巻煙草の味も知らないんですか?」と。僕は今や巻煙草の味を知り過ぎ、
反
(
かへ
)
つて断煙を実行せんとす。
病中雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕の為に感激して
曰
(
いはく
)
、「君もシエリングの如く除名処分を受けしか」と! シエリングも
亦
(
また
)
僕の如く三十円の金を出し
渋
(
しぶ
)
りしや否や、僕は
未
(
いま
)
だ
寡聞
(
くわぶん
)
にしてこれを知らざるを
遺憾
(
ゐかん
)
とするものなり。
その頃の赤門生活
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(註に
曰
(
いはく
)
、一游亭は撞木杖をついてゐる。)
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
予は日記に書して
曰
(
いはく
)
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
曰
漢検1級
部首:⽈
4画
“曰”を含む語句
子曰
艇小而深者曰舼
曰附
子貢問曰
驛吏曰
遠曰反
逝曰遠
歌曰
歌之曰
曰難言
乃曰
子曰詩云
子曰夫孝天之経也
大曰逝
堯曰
告其妹曰
作臨終歌曰