廣場ひろば)” の例文
新字:広場
公園こうゑん廣場ひろばは、すで幾萬いくまんひと滿ちてた。わたしたちは、外側そとがはほりむかつた道傍みちばたに、やう/\のまゝのむしろた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
西の雲間に、河岸並かしなみに、きんの入日がぱつとして、群集ぐんじゆうへに、淡紅うすあかの光の波のてりかへし。今シァアトレエの廣場ひろばには、人の出さかり、馬車がをどれば電車が滑る。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
其時そのときあいちやんは突然とつぜん打開うちひらいたる廣場ひろばました、其所そこにはやうやく四寸位すんぐらゐたかさの小家こいへがありました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
二、 非常ひじよう地震ぢしんたるをさとるものはみづか屋外おくがい避難ひなんせんとつとめるであらう。數秒間すうびようかん廣場ひろばられる見込みこみがあらば機敏きびんすがよい。たゞもと用心ようじんわすれざること。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それゆゑ數秒間すうびようかん廣場ひろばられる見込みこみがあらば、もつと機敏きびんにさうするほう個人こじんとして最上さいじようさくたるに相違そういない。唯一たゞひとこゝ考慮こうりよすべきは用心ようじんかんする問題もんだいである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
彌次馬やじうまなんざ、こんな不景氣ふけいきな、張合はりあひのないところには寄着よりつきはしないので、むらがつてるもののおほくはみなこのあたりの廣場ひろばでもつて、びしよ/\あめだからたこ引摺ひきずつてた小兒等こどもらで。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
工合ぐあひにそれを方法はうはふかんがへつくやいなや、(それをこぶのやうにまるめてしまつて、それかられがけないやうに、そのみぎみゝ左足ひだりあしとを緊乎しツかりつて)あいちやんはそれを廣場ひろばつてきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
勿論もちろん崩壞ほうかいおそれなき家屋かおくうちにゐるとか、あるひ廣場ひろばなど安全あんぜん場所ばしよ居合ゐあはせたなら畏縮いしゆくするほどのこともないであらう。また餘震よしんおそれるにらないこともほゞまへべたとほりである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
つて見送みおくれば、をんなせた電車でんしやは、見附みつけたにくぼんだ廣場ひろばへ、すら/\とりて、一度いちどくらつてまつたが、たちまかぜつたやうに地盤ぢばんそらざまにさつさかすべつて、あを火花ひばながちらちらと
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしたちは、それから、御所前ごしよまへ廣場ひろばこゝろざして立退たちのくのにはなかつた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)