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ばしよ
坂路の
多い
父さんの
村では、
氷滑りの
出來る
塲所が
行く
先にありました。
村の
子供はみな
鳶口を
持つて
凍つた
坂路を
滑りました。
本人に
自營獨立の
心さへ
定つて
居れば、どんな
塲所へ
出しても、
又どんな
境遇に
處しても
差支なく、
變通自在でありませう。
斯く
獨樂の
舞ひながら
行燈の
周圍を
廻るは
即ち
地球の
公轉と
云ふものにて、
行燈を
一廻まはりて
本の
塲所へ
歸る
間に、
春夏秋冬の
時候を
變じ、一年を
爲すなり。
『
此處が
秘密の
塲所の
入口です。』と
櫻木海軍大佐は
私を
顧見た。
此時はまだ
工事も
始まらぬと
見へ、
例の
鐵の
響も
聽えず、
中はシーンとして、
凄い
程物靜かだ。
穴を
作るに當つては、或は長さ
幾歩、
幅幾歩と
歩み試み、或は
繩を
採り
尋數を
測りて地上に
張り
廻らし、堀る可き
塲所の大さを定め、
尖りたる
棒を以て地を
穿ち、
籠、
席の類に土を受け
そこで
峠の
方から
清水を
引いて、それを
溜める
塲所が
造つてあつたのです。
何といふ
好い
清水が
長い
樋を
通つて、どん/\
流れて
來ましたらう。
日出雄少年をば
眞個の
海軍々人の
手に
委ねんとせし
彼の
父の
志が、
今や
意外の
塲所で、
意外の
人に
依て
達せらるゝ
此嬉しき
運命に、
思はず
感謝の
涙は
兩眼に
溢れた。
石器は何石を以ても
隨意に
造るを得と云ふものに非ず。土器も亦
何れの
土にても
造るを得と云ふものに
非ず。且つ石器を造るには夫々の
道具有るべく、
土器を
作るに於ては之を
燒く
塲所を
要す。
その
上に
白く
雪でも
降かゝると
氷滑りの
塲所とも
分らないことがあります。
村の
人達が
通りかゝつて、
知らずに
滑つて
轉ぶことなぞもありました。
若し、
大海嘯が
今から二三
日以前の
事で、
海底戰鬪艇が
未だ
船渠を
出ぬ
内なら、
第一に
警戒すべき
塲所は
其處だが、
今は、
左迄で
急いで、
檢査する
必要も
無いと
考へたのである。