種類しゅるい)” の例文
みやこは、ちょうどなつのはじめの季節きせつでありましたから、まち唐物店とうぶつみせには、流行りゅうこううつくしいがさが、いく種類しゅるいとなくならべてありました。
日がさとちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
美しい黄の色が眼を射ると思えば、小さな店に柚子ゆずが小山と積んである。何と云う種類しゅるいか知らぬが、朱欒ざぼん程もある大きなものだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それから、こういう門が、むかしは、あらゆる種類しゅるい職人しょくにんのいっぱいいる、仕事場しごとばのようなものであったことも、ちゃんと知っていました。
『ここは妖精ようせい見物けんぶつには誂向あつらえむきの場所ばしょじゃ。たいていの種類しゅるいそろってるであろう。よくをつけてるがよい。』
すると父がまたしばらくだまっていたがとにかくもいちど相談そうだんするからと云ってあとはいろいろいね種類しゅるいのことだのふだんきかないようなことまでぼくにきいた。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
時とすると、うたもうたってくれた。かなしいふしの時も楽しい節の時もあったが、しかしいつもおなじような種類しゅるいのものだった。そしてクリストフはいつも同じせつなさをかんじた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
いろいろ種類しゅるいのちがう香具師やしや、音楽師おんがくしや、屋台店が二、三日まえから出ていた。
そのなかの一トンを、国じゅうの金細工師きんざいくしにおいいつけになって、いろいろなうつわや、道具どうぐや、またありとあらゆる種類しゅるいの鳥や、けものや、めずらしい動物のかたちにこしらえるようになさいませ。
工場こうじょうでやるメッキは、どんな種類しゅるいのものですか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
一体いったいきみはどういう種類しゅるいかもなのかね。」
この少年しょうねんのうそというのは、たいていこうしたつみのない、ちょっとみんなをおもしろがらせようとする種類しゅるいのものでした。
その日から正直になった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どんな種類しゅるいとりかしらと、ときねんめにおじいさんにうかがってましたら、それはこちらの世界せかいでもよほどめずらしいとりで、現界げんかいには全然ぜんぜんんでいないともうすことでございました。
見ると、そこには鳥のがいっぱいありました。その下の青い海では、いろんな種類しゅるいのカモメやカモやウミガラスやウミスズメなどが、さかんに小さなニシンをとっていました。
いや、それよりもわたしのしいと思う種類しゅるいの雌牛の値段を知ることであった。
そしてやっぱり球根を見ていられたがそこから大きなのを三つばかりって僕にれた。僕がもじもじしているとこれは新らしい高価たか種類しゅるいだよ。きみにだけやるから来春えてみたまえと云った。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「それだから、うつくしいのなるのも、には、ふか意味いみがあるので、自分じぶん種類しゅるい保存ほぞんすることになるのです。」
赤い実 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まだまだこまかくもうしたら際限さいげんもありませぬが、参拝者さんぱいしゃ種類しゅるいはざっと以上いじょうのようなところでございましょう、これからふたみつわたくしにかけた実例じつれいをおはなししてることにいたしますが
かい種類しゅるいのいたってすくない北海ほっかいには、こんなかいがらは、めずらしいものかしれないけれど、なみおだやかなみなみ海岸かいがんには、もっときれいなかいがらがすくなくなかったのでした。
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
正吉しょうきち高橋たかはしは、おな種類しゅるい学校がっこうでありましたので、平常へいじょう往来おうらいをして、自分じぶんたちの希望きぼう物語ものがたったり、のまわりにあったことなどをけて、はなったのでした。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
ふるさとにかえると、すっかりはるになっていて、きよらかな、かおりのたかい、はなが、みなみくにほど、種類しゅるいはたくさんなかったけれど、やまや、はやしに、いて、谷川たにがわみずが、ほがらかにささやいていました。
ふるさと (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ポインターのかわりですね。」と、おじさんは、しろいぬあたまをなでました。いぬは、おとなしくしていました。おじさんは、よくいぬ種類しゅるいっています。また、どのいぬもかわいがりました。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
デパートにもその陳列会ちんれつかいがあれば、ときに公園こうえんにもひらかれるというふうで、わたしは、いろいろの機会きかいかけていって、らんをることをましたが、その種類しゅるいおおいのにもまたおどろかされたのです。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)