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振廻
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ふりまわ
ふりがな文庫
“
振廻
(
ふりまわ
)” の例文
しかるに前述せし通りヨブは信仰において知識において遥かに三友を
凌駕
(
りょうが
)
せる故、ゾパルの
振廻
(
ふりまわ
)
す天然知識
位
(
くらい
)
にて
怯
(
ひる
)
むべきはずがない。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
丁々坊 何か知らぬが、それは
措
(
お
)
け。はて、
何
(
なん
)
とやら、テンツルテンツルテンツルテンか、
鋸
(
のこぎり
)
で
樹
(
き
)
をひくより、
早間
(
はやま
)
な腰を
振廻
(
ふりまわ
)
いて。やあ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だつて
僕
(
ぼく
)
は
弱
(
よわ
)
いもの。
弱
(
よわ
)
くても
宜
(
い
)
いよ。
万燈
(
まんどう
)
は
振廻
(
ふりまわ
)
せないよ。
振廻
(
ふりまわ
)
さなくても
宜
(
い
)
いよ。
僕
(
ぼく
)
が
這入
(
はい
)
ると
負
(
ま
)
けるが
宜
(
い
)
いかへ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
斯
(
こ
)
う云いながら、巡査は無闇に松明を
振廻
(
ふりまわ
)
すと、火の光は
偶中
(
まぐれあた
)
りに岩蔭へ落ちて、
燦
(
さん
)
たる
金色
(
こんじき
)
の星の如きものが
暗
(
やみ
)
に
浮
(
うか
)
んだ。が、あれと云う間に又
朦朧
(
もうろう
)
と消えて
了
(
しま
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
懷
(
なつ
)
かしき
海岸
(
かいがん
)
の
景色
(
けしき
)
を
夢
(
ゆめ
)
のやうに
見
(
み
)
おろした
時
(
とき
)
、
海岸
(
かいがん
)
に
殘
(
のこ
)
れる
水兵等
(
すいへいら
)
も
吾等
(
われら
)
と
認
(
みと
)
めたと
覺
(
お
)
ぼしく、
屏風岩
(
べうぶいわ
)
の
上
(
うへ
)
から、
大佐
(
たいさ
)
の
家
(
いへ
)
から、
手
(
て
)
に/\
帽
(
ぼう
)
を
振
(
ふ
)
り、
手巾
(
ハンカチーフ
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
しつゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
で、川のケイズ釣は川の深い処で釣る場合は
手釣
(
てづり
)
を引いたもので、竿などを
振廻
(
ふりまわ
)
して使わずとも済むような訳でした。長い
釣綸
(
つりいと
)
を
篗輪
(
わっか
)
から出して、そうして二本指で
中
(
あた
)
りを考えて釣る。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
扉
(
ドア
)
を蹴放すような
勢
(
いきおい
)
でとび込んで来た
祐吉
(
ゆうきち
)
は、新聞を片手に
振廻
(
ふりまわ
)
しながら
天狗岩の殺人魔
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
棕櫚箒
(
しゅろぼうき
)
の朽ちたのに、
溝泥
(
どぶどろ
)
を
掻廻
(
かきまわ
)
して……また下水の悪い町内でしたからな……そいつを
振廻
(
ふりまわ
)
わすのが、お流儀でしたな。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わたし
)
にも
生
(
うま
)
れた
家
(
いゑ
)
が
御座
(
ござ
)
んするとて
威丈高
(
いたけたか
)
になるに
男
(
をとこ
)
も
堪
(
こら
)
えず
箒
(
はふき
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
して、さあ
出
(
で
)
て
行
(
い
)
けと
時
(
とき
)
の
拍子
(
ひやうし
)
危
(
あや
)
ふくなれば、
流石
(
さすが
)
に
女氣
(
おんなぎ
)
の
悲
(
かな
)
しき
事
(
こと
)
胸
(
むね
)
に
迫
(
せま
)
りて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
而
(
しか
)
も権次が無闇に
振廻
(
ふりまわ
)
す松明の火に恐れて、彼は
忽
(
たちま
)
ち逃げ去った。畚は滞りなく底に着いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
斯
(
か
)
う
考
(
かんが
)
へたので、
急
(
いそ
)
ぎ
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
に
談合
(
だんがふ
)
すると、
兵曹
(
へいそう
)
も
無論
(
むろん
)
不同意
(
ふどうゐ
)
はなく、
直
(
たゞ
)
ちに
白
(
しろ
)
い
手巾
(
ハンカチーフ
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
して、
救難
(
きゆうなん
)
の
信號
(
しんがう
)
をすると、
彼方
(
かなた
)
の
白色巡洋艦
(
はくしよくじゆんやうかん
)
でも、
吾等
(
われら
)
の
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
を
認
(
みと
)
めたと
見
(
み
)
え
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
我
(
お
)
れが
私立
(
しりつ
)
の
寢
(
ね
)
ぼけ
生徒
(
せいと
)
といはれゝばお
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
も
同然
(
どうぜん
)
だから、
後生
(
ごせう
)
だ、どうぞ、
助
(
たす
)
けると
思
(
おも
)
つて
大萬燈
(
おほまんどう
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
しておくれ、
己
(
お
)
れは
心
(
しん
)
から
底
(
そこ
)
から
口惜
(
くや
)
しくつて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
講師は不意に飛び出して
取押
(
とりおさ
)
えようとすると、賊は刃物を
振廻
(
ふりまわ
)
して激しく抵抗した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
斷崖
(
だんがい
)
の
尖端
(
せんたん
)
に
立
(
た
)
ち、
聲
(
こゑ
)
を
限
(
かぎ
)
りに
叫
(
さけ
)
びつゝ
火光
(
くわくわう
)
を
縱横
(
じゆうわう
)
に
振廻
(
ふりまわ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
信如
(
しんによ
)
は
机
(
つくえ
)
の
引出
(
ひきだ
)
しから
京都
(
きやうと
)
みやげに
貰
(
もら
)
ひたる、
小鍛冶
(
こかぢ
)
の
小刀
(
こがたな
)
を
取出
(
とりだ
)
して
見
(
み
)
すれば、よく
利
(
き
)
れそうだねへと
覗
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
む
長吉
(
ちようきち
)
が
顏
(
かほ
)
、あぶなし
此物
(
これ
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
してなる
事
(
こと
)
か。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
廻
漢検準1級
部首:⼵
9画
“振”で始まる語句
振
振舞
振返
振袖
振向
振顧
振分
振翳
振子
振切