『しかし、ご覧のとおり、私の同室者は、もう靴を脱いでしまって、靴下だけで床を踏んでいるのです。それさえお差支なければ——。』
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
自分の考えた所では、イタクラの名の起りは道の島のユムンドリと、全然同じ心持から出たものと見て差支がない。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
もし写生という言葉を文字どおりに生命を写すと解して、伝神にまで深めて来るとすると、写真でも写実でも、おなじ意味にとっても差支ないということになるね。
「そりゃどっちでも好いさ。どっちでも好いが、その人へ渡す品だったら、そこは君の働き一つで、ほかの勾玉を持って行っても、大した差支はなさそうじゃないか。」
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について (新字新仮名) / 石河幹明(著)
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
第三に子供を養育して一人前の男女となし、二代目の世の中にては、その子の父母となるに差支なきように仕込むことなり。
家庭習慣の教えを論ず (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)