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ふりがな文庫
“
鋭
(
する
)” の例文
幅の
厚
(
あつ
)
い西洋
髪剃
(
かみそり
)
で、
顎
(
あご
)
と頬を
剃
(
そ
)
る
段
(
だん
)
になつて、其
鋭
(
する
)
どい
刃
(
は
)
が、
鏡
(
かゞみ
)
の
裏
(
うら
)
で
閃
(
ひらめ
)
く色が、一種むづ
痒
(
がゆ
)
い様な気持を
起
(
おこ
)
さした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
殘らず
白状
(
はくじやう
)
すべしと
鋭
(
する
)
どく
問糺
(
とひたゞ
)
されしかば段右衞門は
此時
(
このとき
)
初
(
はじ
)
めてハツト
言
(
いつ
)
て
歎息
(
たんそく
)
なし
寔
(
まこと
)
に
天命
(
てんめい
)
は恐ろしきものなり然ば白状
仕
(
つかま
)
つらんと居
直
(
なほ
)
り扨も
權現堂
(
ごんげんだう
)
の
堤
(
つゝみ
)
に於て穀屋平兵衞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
しかし宗助の様子にどこと云って、
他
(
ひと
)
を激させるような
鋭
(
する
)
どいところも、
自
(
みずか
)
らを
庇護
(
かば
)
うような
卑
(
いや
)
しい点もないので、
喰
(
く
)
ってかかる勇気はさらに出なかった。ただ
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御助け下され有難く御禮
言葉
(
ことば
)
に盡し難し少々は
打疵
(
うちきず
)
を受たれども然までの怪我にも是なしと云ながら女房は後藤を
熟々
(
よく/\
)
見
(
み
)
るに
月代
(
さかやき
)
は
蓬々
(
ぼう/\
)
と
生
(
はえ
)
眼
(
まなこ
)
鋭
(
する
)
どき六尺有餘の大男なれば又々仰天なし一旦命を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
三四郎は
必定
(
ひつじょう
)
喧嘩と思ひ込んだ。風呂敷包を
提
(
さ
)
げた儘、仕切りの
唐紙
(
からかみ
)
を
鋭
(
する
)
どく一尺許
明
(
あ
)
けて
屹
(
きっ
)
と覗き込んだ。広田先生が茶の袴を
穿
(
は
)
いた大きな
男
(
をとこ
)
に組み
敷
(
し
)
かれてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
御互
(
おたがい
)
の
身躯
(
からだ
)
がすれすれに動く。キキーと
鋭
(
する
)
どい
羽摶
(
はばたき
)
をして一羽の
雉子
(
きじ
)
が
藪
(
やぶ
)
の中から飛び出す。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼の胸のうちに
鋭
(
する
)
どく働らいてゐなかつたなら、彼は
夫
(
それ
)
から以後の事情を打ち明ける事の代りに、先達ての告白を再び同じ
室
(
へや
)
のうちに繰り返して、単純なる愛の快感の
下
(
もと
)
に
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
真珠貝は大きな
滑
(
なめら
)
かな
縁
(
ふち
)
の
鋭
(
する
)
どい貝であった。土をすくうたびに、貝の裏に月の光が差してきらきらした。
湿
(
しめ
)
った土の
匂
(
におい
)
もした。穴はしばらくして掘れた。女をその中に入れた。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
肌
(
はだ
)
の
筋肉
(
きんにく
)
が
寒
(
さむ
)
い
風
(
かぜ
)
に
抵抗
(
ていかう
)
して、
一時
(
いちじ
)
に
緊縮
(
きんしゆく
)
する
樣
(
やう
)
な
冬
(
ふゆ
)
の
心持
(
こゝろもち
)
の
鋭
(
する
)
どく
出
(
で
)
るうちに、ある
快感
(
くわいかん
)
を
覺
(
おぼ
)
えたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
御米
(
およね
)
もあゝ
家
(
うち
)
にばかり
置
(
お
)
いては
善
(
よ
)
くない、
氣候
(
きこう
)
が
好
(
よ
)
くなつたら
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いやなかなか
機鋒
(
きほう
)
の
鋭
(
する
)
どい女で——わしの所へ修業に来ていた
泰安
(
たいあん
)
と云う
若僧
(
にゃくそう
)
も、あの女のために、ふとした事から
大事
(
だいじ
)
を
窮明
(
きゅうめい
)
せんならん
因縁
(
いんねん
)
に
逢着
(
ほうちゃく
)
して——今によい
智識
(
ちしき
)
になるようじゃ
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼の
頭
(
あたま
)
が普通以上に
鋭
(
する
)
どくつて、しかも其
鋭
(
するど
)
さが、日本現代の社会状況のために、
幻像
(
イリユージヨン
)
打破の方面に
向
(
むか
)
つて、今日迄多く費やされたのと、それから最後には、比較的金銭に不自由がないので
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
その
)
香
(
にほひ
)
が六
疊
(
でふ
)
に
寐
(
ね
)
てゐる
御米
(
およね
)
の
鼻
(
はな
)
に
時々
(
とき/″\
)
通
(
かよ
)
つた。
彼女
(
かのぢよ
)
の
官能
(
くわんのう
)
は
當時
(
たうじ
)
それ
程
(
ほど
)
に
鋭
(
する
)
どくなつてゐたのである。しばらくしてから、
宗助
(
そうすけ
)
は
何
(
なに
)
を
考
(
かんが
)
へたか、
小
(
ちひ
)
さい
位牌
(
ゐはい
)
を
箪笥
(
たんす
)
の
抽出
(
ひきだし
)
の
底
(
そこ
)
へ
仕舞
(
しま
)
つてしまつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
小六
(
ころく
)
は
兄
(
あに
)
の
平氣
(
へいき
)
な
態度
(
たいど
)
を
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
では
飽足
(
あきた
)
らず
眺
(
なが
)
めた。
然
(
しか
)
し
宗助
(
そうすけ
)
の
樣子
(
やうす
)
に
何處
(
どこ
)
と
云
(
い
)
つて、
他
(
ひと
)
を
激
(
げき
)
させる
樣
(
やう
)
な
鋭
(
する
)
どい
所
(
ところ
)
も、
自
(
みづか
)
らを
庇護
(
かば
)
ふ
樣
(
やう
)
な
卑
(
いや
)
しい
點
(
てん
)
もないので、
喰
(
く
)
つて
掛
(
かゝ
)
る
勇氣
(
ゆうき
)
は
更
(
さら
)
に
出
(
で
)
なかつた。たゞ
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
手帛
(
ハンケチ
)
が三四郎の
顔
(
かほ
)
の
前
(
まへ
)
へ
来
(
き
)
た。
鋭
(
する
)
どい
香
(
かほり
)
がぷんとする。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鋭
常用漢字
中学
部首:⾦
15画
“鋭”を含む語句
鋭聲
雋鋭
鋭声
鋭鋒
尖鋭
鋭利
尖鋭化
鋭刃
鋭音
鋭峻
鋭犀
鋭敏
精鋭
鋭眼
鋭角
鋭過
士馬精鋭
鋭尖
鋭氣
鋭鈍
...