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股
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もゝ
ふりがな文庫
“
股
(
もゝ
)” の例文
この時彼我等の
方
(
かた
)
に對ひてその心をとめ、目をたゞ
股
(
もゝ
)
のあたりに動かし、いひけるは。いざ登りゆけ、汝は
雄々
(
をゝ
)
し。 一一二—一一四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
平次はそれを受取つて、鼻の先へ下げて見ると、内側が
股
(
もゝ
)
から腰へかけて、
挘
(
むし
)
り取つたやうに裂かれてゐるではありませんか。
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
かういつて、婆さんは俺の背中に、その人間離れをした白い皮膚の
股
(
もゝ
)
を触れたりして、平気で湯を汲んだのであつた。
裸婦
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
未
(
ま
)
だ
暑
(
あつ
)
いから
股引
(
もゝひき
)
は
穿
(
は
)
かず、
跣足
(
はだし
)
で
木屑
(
きくづ
)
の
中
(
なか
)
についた
膝
(
ひざ
)
、
股
(
もゝ
)
、
胸
(
むね
)
のあたりは
色
(
いろ
)
が
白
(
しろ
)
い。
大柄
(
おほがら
)
だけれども
肥
(
ふと
)
つては
居
(
を
)
らぬ、ならば
袴
(
はかま
)
でも
穿
(
は
)
かして
見
(
み
)
たい。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
若「いえ痛めやア致しませんが、只一体に痛くなりました、一体に
草臥
(
くたび
)
れたので、
股
(
もゝ
)
がすくんで
些
(
ちっ
)
とも歩けません」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
青木主膳は
鑓
(
やり
)
で突かれた
股
(
もゝ
)
に
繃帯
(
ほうたい
)
をしていたが、二度目に腕へ負傷してからも
痛手
(
いたで
)
に屈せず働いていた。そして極くたまに法師丸の顔を見ることがあると
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
つツと立寄ツて白い布を
除
(
と
)
る……天井の
天窓
(
あかりまど
)
から直射する日光は、
明
(
あきらか
)
に少女の屍體を照らす……ただ見る眞ツ白な肌だ! ふツくりとした乳、むツつりした肩や
股
(
もゝ
)
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
緩端
(
えんばた
)
に
平伏
(
へいふく
)
したる齋藤茂頼、齡七十に近けれども、猶ほ
矍鑠
(
くわくしやく
)
として
健
(
すこ
)
やかなる
老武者
(
おいむしや
)
、右の鬢先より頬を
掠
(
かす
)
めたる
向疵
(
むかふきず
)
に、
栗毛
(
くりげ
)
の
琵琶
(
びは
)
股
(
もゝ
)
叩いて物語りし昔の武功忍ばれ
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
葬禮
(
さうれい
)
の納め物となすならば寺へこそ
納
(
をさ
)
める
筈
(
はず
)
なれ何ぞ
燒場
(
やきば
)
へ納めると云
法
(
はふ
)
の
有
(
あら
)
んやサア
尋常
(
じんじやう
)
に白状致せ不屆者め
夫
(
それ
)
責
(
せめ
)
よと言葉の下より
手先
(
てさき
)
の者共
笞
(
しもと
)
を
揚
(
あげ
)
て左右より彌十の
股
(
もゝ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見れば種牛は
股
(
もゝ
)
から胴へかけて四つの
肉塊
(
かたまり
)
に
切断
(
たちき
)
られるところ。右の前足の股の肉は、既に天井から
垂下
(
たれさが
)
る細引に釣るされて、海綿を持つた一人の屠手が頻と其血を拭ふのであつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
で薄いシヤツ一枚になつた私は、四肢にウンと力をいれて、ピシヤツと平手で景気好く
股
(
もゝ
)
を叩きました。少し運動をしてやれ、と私は思つたのです。股の打たれた箇所には、手の痕が赤く残りました。
晩春の健康
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
「
何処
(
どこ
)
ん
所
(
ところ
)
つて、ねえ
貴方
(
あなた
)
」と
三千代
(
みちよ
)
は
夫
(
おつと
)
を見た。平岡は
股
(
もゝ
)
の
上
(
うへ
)
へ
肱
(
ひぢ
)
を
乗
(
の
)
せて、
肱
(
ひぢ
)
の上へ
顎
(
あご
)
を
載
(
の
)
せて
黙
(
だま
)
つてゐたが、何にも云はずに
盃
(
さかづき
)
を代助の前に
出
(
だ
)
した。代助も黙つて受けた。三千代は又酌をした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼を下敷にするといふと、彼は
股
(
もゝ
)
に噛み付いた
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
股
(
もゝ
)
が浮く、
蹠
(
あしのうら
)
が
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「御浪人は
跛者
(
びつこ
)
のやうだが、あれも本當の跛者か。いつか首から
股
(
もゝ
)
を釣つて僞跛を引いて居るのを
捉
(
つか
)
まへたことがあるが」
銭形平次捕物控:214 鼬小僧の正体
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
かういつて、婆さんは俺の背中に、その人間離れをした白い皮膚の
股
(
もゝ
)
を触れたりして、平気で湯を汲んだのであつた。
小熊秀雄全集-15:小説
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
後足
(
あとあし
)
を
股
(
もゝ
)
に張り、尾をその
間
(
あひ
)
より
後方
(
うしろ
)
におくり、ひきあげて腰のあたりに延べぬ 五五—五七
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
最
(
も
)
う
寝足
(
ねあし
)
になって居りますから歩くと
股
(
もゝ
)
がすくんでまいり、歩行が
叶
(
かな
)
いませんから、そこらの車へ乗って
家
(
うち
)
へ行ったら楽だろうと思って、車へ乗ると腰が痛くなって堪らないから
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けると、ぶるりとした、
貧乏動
(
びんばふゆる
)
ぎと
云
(
い
)
ふ
胴搖
(
どうゆす
)
りで、ふてくされにぐら/\と
拗身
(
すねみ
)
に
震
(
ふる
)
ふ……はつと
思
(
おも
)
ふと、
左
(
ひだり
)
の
足
(
あし
)
が
股
(
もゝ
)
のつけもとから、ぽきりと
折
(
を
)
れて、ポンと
尻持
(
しりもち
)
を
支
(
つ
)
いた
體
(
てい
)
に
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どうも、さうらしくないよ。お園の死骸の
股
(
もゝ
)
のところに、血染の手形が着いてゐたが、あれは隨分大きかつたやうだな」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
脛
(
はぎ
)
は脛と
股
(
もゝ
)
は股と固く着き、そのあはせめ、みるまにみゆべき跡をとゞめず 一〇六—一〇八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
紅葉先生
(
こうえふせんせい
)
の
説
(
せつ
)
によると、「
金魚麩
(
きんぎよぶ
)
は
婆
(
ばゞ
)
の
股
(
もゝ
)
の
肉
(
にく
)
だ。」さうである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「すると、この
膝
(
ひざ
)
の上——
股
(
もゝ
)
の中程、二寸くらゐの幅で、血に
塗
(
まみ
)
れないところのあるのはどういふわけだ」
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四の
片
(
きれ
)
より二の腕成り、
股
(
もゝ
)
脛
(
はぎ
)
腹
(
はら
)
胸
(
むね
)
はみな人の未だみたりしことなき身となれり 七三—七五
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「また
婆
(
ばゞ
)
の
股
(
もゝ
)
だぜ。」
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
股
(
もゝ
)
や
裾
(
すそ
)
は、母親の手で僅かに隱されましたが、床を敷いて
掻卷
(
かいまき
)
を引つ掛けて休んでゐるところをやられたらしく、
斑々
(
はん/\
)
たる上半身を起して見ると、首から顏へかけて、突き傷が三四ヶ所
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
股
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
“股”を含む語句
股引
股立
太股
大股
刺股
両股
小股
猿股
四股
股間
股倉
洲股
高股
墨股
手股
二股膏薬
股引下
八股
股引穿
股旅者
...