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感慨
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かんがい
ふりがな文庫
“
感慨
(
かんがい
)” の例文
ついに、このかもめは、
北
(
きた
)
をさして
長
(
なが
)
い
旅
(
たび
)
に
上
(
のぼ
)
りました。
彼
(
かれ
)
は、
去年
(
きょねん
)
きた
時分
(
じぶん
)
のことなどを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
していろいろの
感慨
(
かんがい
)
にふけりました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
天下
(
てんか
)
の
役人
(
やくにん
)
が、
皆
(
みな
)
其方
(
そち
)
のやうに
潔白
(
けつぱく
)
だと、
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
ふことがないのだが。‥‥』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
感慨
(
かんがい
)
に
堪
(
た
)
へぬといふ
樣子
(
やうす
)
をした。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ちょうぜんとして
感慨
(
かんがい
)
にふけっていると、とつぜん猟犬フハンは二つの耳をきっと立てて尾をまたにはさみながら、地面の上をかぎまわった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
故山に帰る心事 だんだん日本に近づくに従って私は非常の
感慨
(
かんがい
)
に打たれて、どうも日本に帰るのが
恥
(
はず
)
かしくなった。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「然うさ、五十
歩
(
ぽ
)
百歩
(
ひやくぽ
)
さ」と、友は
感慨
(
かんがい
)
に
耐
(
た
)
へないといふ
風
(
ふう
)
で、「
少許
(
すこし
)
字
(
じ
)
が
讀
(
よ
)
めて、少許
知識
(
ちしき
)
が
多
(
おほ
)
いといふばかり、
大躰
(
だいたい
)
に
於
(
おい
)
て餘り
大
(
たい
)
した變りはありやしない。 ...
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
埠頭
(
バンド
)
を埋めた黒山の群衆のなかから、日の丸の旗がちらちら見えるのに、負けてきた、という
感慨
(
かんがい
)
が、
今更
(
いまさら
)
のように
口惜
(
くや
)
しく、済まないなアと
込
(
こ
)
みあげて来ました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
蘿月
(
らげつ
)
は悲しいとか
淋
(
さび
)
しいとか
然
(
さ
)
う
云
(
い
)
ふ現実の
感慨
(
かんがい
)
を
通過
(
とほりこ
)
して、
唯
(
た
)
だ/\
不思議
(
ふしぎ
)
な気がしてならない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
一隊
(
いつたい
)
三十
有餘名
(
いうよめい
)
の
三年
(
さんねん
)
以來
(
いらい
)
の
馴染
(
なじみ
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
は、
別
(
わかれ
)
を
惜
(
をし
)
まんとて、
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
の
周圍
(
ぐるり
)
を
取卷
(
とりま
)
いたが、
誰
(
たれ
)
も
一言
(
いちごん
)
も
發
(
はつ
)
する
者
(
もの
)
が
無
(
な
)
い、
中
(
なか
)
には
感慨
(
かんがい
)
極
(
きはま
)
つて、
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
した
者
(
もの
)
もあつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
こうつくづく自分の生まれたこの村を遠くから眺めて、深い
感慨
(
かんがい
)
にふけるようなこともなかった。
落穂
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
仕方がないので故
郷
(
けう
)
に對して惜別の
感慨
(
かんがい
)
にふけるといつたやうな目的で自轉車をひつぱり出した。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
自分が追放中に生れたということにも多少の
感慨
(
かんがい
)
はあったにもせよ、むしろこの世に生をうけた小さな生命に対する
愛情
(
あいじょう
)
の
切
(
せつ
)
なさだけが止みがたきものに変っているのである。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
大沢は、以上のことをぶちまけて次郎に話したあと、いかにも
感慨
(
かんがい
)
深そうに言った。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
往時
(
わうじ
)
を
顧
(
かへり
)
みて
感慨
(
かんがい
)
を
催
(
もよふ
)
すの
時
(
とき
)
、
換骨脱體
(
くわんこつだつたい
)
なる
語
(
ご
)
の
意味
(
いみ
)
を
始
(
はじ
)
めて
解
(
かい
)
したるの
思
(
おもひ
)
あり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
彼は寂しい狭い
感慨
(
かんがい
)
に
耽
(
ふけ
)
った。彼は郡山の古道具屋で見付けた「
神魚華鬘之図
(
しんぎょけまんのず
)
」を額縁に入れて壁に釣りかけ、縁側に
椅子
(
いす
)
を出して、そこから眺めた。初夏の風がそよそよと彼を吹いた。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
と、
對局
(
たいきよく
)
しながらフト
變
(
へん
)
にをかしくなつて、そんな
感慨
(
かんがい
)
を
洩
(
も
)
らした事もある。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
况
(
いは
)
んや明日よりは
全
(
まつた
)
く人跡
到
(
いた
)
らざるの地を
探
(
さぐ
)
るに於てをや、
嗚呼
(
ああ
)
予等一行
果
(
はた
)
して何れの時かよく此目的を
達
(
たつ
)
するを得べき、想ふて前途の
事
(
こと
)
に
到
(
いた
)
れば
感慨
(
かんがい
)
胸に
迫
(
せま
)
り、
殆
(
ほと
)
んど
睡
(
いぬ
)
る能はざらしむ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
あれからたった半年、今目の前に
櫓
(
ろ
)
をこぐ
可憐
(
かれん
)
な姿は、深い
感慨
(
かんがい
)
をそそるものがある。時代に
順応
(
じゅんのう
)
する子どもというもの。半年前の彼のことを、いえば今は恥ずかしがる大吉なのを知っている。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
その
際
(
さい
)
誰
(
だれ
)
よりも
感慨
(
かんがい
)
深
(
ふか
)
そうに
見
(
み
)
えたのは
矢張
(
やは
)
り
良人
(
おっと
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
なぜならば、彼には、余りに多くの
感慨
(
かんがい
)
があったからである。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いろいろな
感慨
(
かんがい
)
が胸にあふれて歩くともなく歩いてくると、かれは町の
辻々
(
つじつじ
)
に数名の巡査が立ってるのを見た、町はなにやら騒々しく、いろいろな人が往来し
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
三
人
(
にん
)
は
無限
(
むげん
)
の
感慨
(
かんがい
)
で、
見
(
み
)
えなくなるまで、いっしょに、その
鳥
(
とり
)
の
影
(
かげ
)
を
見送
(
おく
)
っていたのであります。
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、いかにも
感慨
(
かんがい
)
深かそうにうなずいて
次郎物語:03 第三部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
万里
(
ばんり
)
の
異域
(
いいき
)
に
同胞
(
どうほう
)
の白骨を見ようとは、富士男にとってあまりに
奇異
(
きい
)
であり
感慨
(
かんがい
)
深きことがらであった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
これを
聞
(
き
)
くと、さすがに
黙
(
だま
)
っていた
石
(
いし
)
も、
感慨
(
かんがい
)
に
堪
(
た
)
えないふうで
山へ帰りゆく父
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“感慨”の意味
《名詞》
感 慨(かんがい)
心に深く感じ、しみじみ思うこと。
(出典:Wiktionary)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
慨
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“感慨”で始まる語句
感慨無量
感慨深
感慨探