“かんがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
灌漑45.7%
感慨45.7%
旱害4.3%
冠蓋2.2%
監外2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ポプラの梢を越して、多那川の灌漑かんがい地帯の田や畑地が見え、左寄りに東京から相模へ往来する電車の線路が見え、橋の両岸に町になりかけの人家があつまっております。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
水源みなもとの秘密を解せず、灌漑かんがいの恩を謝せず、名を知らず、水らしい水とも思わぬこの細流せせらぎ威力ちからを見よと、流れ廻り、めぐって
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「国道開たく工事」「灌漑かんがい工事」「鉄道敷設」「築港埋立」「新鉱発掘」「開墾」「積取人夫」「にしん取り」——ほとんど、そのどれかを皆はしてきていた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
仕方がないので故けうに對して惜別の感慨かんがいにふけるといつたやうな目的で自轉車をひつぱり出した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
そのさいだれよりも感慨かんがいふかそうにえたのは矢張やは良人おっとでございました。
往時わうじかへりみて感慨かんがいもよふすのとき換骨脱體くわんこつだつたいなる意味いみはじめてかいしたるのおもひあり。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
去年きょねん旱害かんがいはいちばんよかったところでもこんな工合ぐあいだったのだ。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
たとえば五穀の収穫や沿海の漁獲や採鉱冶金やきんの業に関しては農林省管下にそれぞれの試験場や調査所などがあって「科学的政道」の一端を行なっており、疫病流行に関しては伝染病研究所や衛生試験所やその他いろいろの施設があり、風水ふうすい旱害かんがいに関しても気象台や関係諸機関が存在しているようである。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
耕地整理こうちせいりになっているところがやっぱり旱害かんがいいねほとんど仕付しつからなかったらしく赤いみじかい雑草ざっそうえておまけに一ぱいにひびわれていた。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
子珍すなわち辺先生を辞し、家に帰って父を見るに、なお息しいるので、火急に酒脯銭財を郊にいたし、祭り、三たびその名を呼ぶと、玄石白馬に乗り、朱衣をけ、冠蓋かんがい前後騎従数十人、別に二人の青衣あって節を執って前引し、呵殿かでんして来り、子珍あいまみえていつに旧時のごとし。
——だが、武松の眼で見ると、監房かんぼうの中にウヨウヨしている顔よりも、警棒やくさりを鳴らして、監外かんがいを威張ッて歩いている顔のほうが、どう見ても“善”でなく“悪”の徽章きしょうに見えてしかたがない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)