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候
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こう
ふりがな文庫
“
候
(
こう
)” の例文
『市当局の配慮により、我が市は今や、樹木の
鬱蒼
(
うっそう
)
と
繁茂
(
はんも
)
せる公園によって飾られ、炎暑の
候
(
こう
)
にも清涼の気を満喫し
得
(
う
)
るに至れり。』
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
花心
(
くわしん
)
大
(
だい
)
にして七菊花の形をなし、臙脂の色濃く紫にまがふ。
一花
(
いつくわ
)
落つれば、一花開き、五月を過ぎて六月
霖雨
(
りんう
)
の
候
(
こう
)
に入り花始めて尽く。
来青花
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
史に記す。道衍
晩
(
ばん
)
に道余録を著し、
頗
(
すこぶ
)
る先儒を
毀
(
そし
)
る、識者これを
鄙
(
いや
)
しむ。
其
(
そ
)
の故郷の
長州
(
ちょうしゅう
)
に至るや、同産の姉を
候
(
こう
)
す、姉
納
(
い
)
れず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかし今日も時あって、ぼたんの花の咲く
候
(
こう
)
になると、かさほどの大いさのぼたんの花が、天龍川の上流から、流れてくるということである。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
斗滿川
(
とまむがは
)
は
余
(
よ
)
が
家
(
いへ
)
を
去
(
さ
)
る
半町餘
(
はんちやうよ
)
の
處
(
ところ
)
に
在
(
あ
)
り。
朝夕
(
あさゆふ
)
灌水
(
くわんすゐ
)
に
赴
(
おもむ
)
くに、
如何
(
いか
)
なる
嚴寒
(
げんかん
)
大雪
(
おほゆき
)
の
候
(
こう
)
と
雖
(
いへど
)
も、
浴衣
(
ゆかた
)
を
纒
(
まと
)
ひ、
草履
(
ざうり
)
を
穿
(
うが
)
つのみにて、
他
(
た
)
に
何等
(
なんら
)
の
防寒具
(
ばうかんぐ
)
を
用
(
もち
)
ゐず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
▼ もっと見る
班固
(
はんこ
)
の『
白虎通
(
びゃっこつう
)
』にいわく猴は
候
(
こう
)
なり、人の食を設け機を伏するを見れば高きに
憑
(
よ
)
って四望す、
候
(
うかがう
)
に善きものなり、猴好んで面を
拭
(
ぬぐ
)
うて
沐
(
もく
)
するごとき故に沐猴という。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
秋
更
(
ふ
)
けての
候
(
こう
)
、その花は
茎頂
(
けいちょう
)
に集合して咲き、また
梢葉腋
(
しょうようえき
)
にも咲く。
花下
(
かか
)
に
緑萼
(
りょくがく
)
があって、
尖
(
とが
)
った五つの
狭長片
(
きょうちょうへん
)
に分かれ、
花冠
(
かかん
)
は大きな
筒
(
つつ
)
をなし、口は五
裂
(
れつ
)
して
副片
(
ふくへん
)
がある。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
東北地方は既に
厳霜凄風
(
げんそうせいふう
)
に
搏
(
う
)
たれて、ただ見る
万山
(
ばんざん
)
の紅葉は
宛
(
さなが
)
らに
錦繍
(
きんしゅう
)
を
列
(
つらぬ
)
るが如く、
到処秋景惨憺
(
いたるところしゅうけいさんたん
)
として、
蕭殺
(
しょうざつ
)
の気が
四隣
(
あたり
)
に
充
(
み
)
ちている
候
(
こう
)
であった、
殊
(
こと
)
にこの地は東北に師団を置きて以来
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
時下秋冷の
候
(
こう
)
に
候
(
そろ
)
処貴家益々御隆盛の段
奉賀上候
(
がしあげたてまつりそろ
)
陳
(
のぶ
)
れば本校儀も御承知の通り一昨々年以来二三野心家の為めに妨げられ一時其極に達し
候得共
(
そうらえども
)
是れ皆
不肖針作
(
ふしょうしんさく
)
が足らざる所に起因すと存じ深く
自
(
みずか
)
ら
警
(
いまし
)
むる所あり
臥薪甞胆
(
がしんしょうたん
)
其の
苦辛
(
くしん
)
の結果
漸
(
ようや
)
く
茲
(
ここ
)
に独力以て我が理想に適するだけの校舎新築費を
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
後
(
のち
)
或
(
ある
)
書
(
しよ
)
に
感冐
(
かんばう
)
を
豫防
(
よばう
)
するに
冷水浴
(
れいすゐよく
)
の
非常
(
ひじやう
)
に
利益
(
りえき
)
ある
由
(
よし
)
を
見
(
み
)
、
再
(
ふたゝ
)
び
冷水浴
(
れいすゐよく
)
を
行
(
おこな
)
ひ、
春夏
(
しゆんか
)
の
候
(
こう
)
は
能
(
よ
)
く
繼續
(
けいぞく
)
するを
得
(
え
)
しも、
寒冷
(
かんれい
)
の
頃
(
ころ
)
となりては
何時
(
いつ
)
となく
怠
(
おこた
)
るに
至
(
いた
)
り
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
茎
(
くき
)
は直立し少数の
茎葉
(
けいよう
)
を
互生
(
ごせい
)
し、
初夏
(
しょか
)
の
候
(
こう
)
、
頂
(
いただき
)
に
派手
(
はで
)
やかな
大花
(
たいか
)
が咲く。葉は直立せる
剣状
(
けんじょう
)
で
白緑色
(
はくりょくしょく
)
を
呈
(
てい
)
し、
基部
(
きぶ
)
は
葉鞘
(
ようしょう
)
をもって左右に
相抱
(
あいいだ
)
き、
葉面
(
ようめん
)
の中央には
隆起
(
りゅうき
)
せる
葉脈
(
ようみゃく
)
が
現
(
あらわ
)
れている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
目下新緑
晩鶯
(
ばんおう
)
の
候
(
こう
)
明窓浄几
(
めいそうじょうき
)
の御境涯
羨望
(
せんぼう
)
の
至
(
いたり
)
に
有之
(
これあり
)
候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
カキツバタは水辺、ならびに
湿地
(
しっち
)
の
宿根草
(
しゅっこんそう
)
で、この属中一番
鮮美
(
せんび
)
な紫花を開くものである。葉は
叢生
(
そうせい
)
し、
鮮緑色
(
せんりょくしょく
)
で
幅
(
はば
)
広く、
扇形
(
せんけい
)
に
排列
(
はいれつ
)
している。
初夏
(
しょか
)
の
候
(
こう
)
、
葉中
(
ようちゅう
)
から
茎
(
くき
)
を
抽
(
ひ
)
いて
茎梢
(
けいしょう
)
に花を
着
(
つ
)
ける。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
“候”の意味
《動詞》
高貴な人のそばに仕える。
(出典:Wiktionary)
“候”の解説
侯
候(コウ、そうろう、グ)
(出典:Wikipedia)
候
常用漢字
小4
部首:⼈
10画
“候”を含む語句
申候
居候
有之候
斥候
徴候
存候
伺候
時候
御座候
仕候
候間
無之候
相成候
致候
候人
被下候
被存候
兆候
被下度候
候処
...