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云々
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うんぬん
ふりがな文庫
“
云々
(
うんぬん
)” の例文
建築術のなかった昔にも神道はあった、樹を植えて神を
祀
(
まつ
)
ったのがすなわち神社である——この故に三輪の神杉には神霊が宿る
云々
(
うんぬん
)
。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ボクはもう他人に向って好き、嫌いを
云々
(
うんぬん
)
しますまい。好きだから好きと、云ったのに、嫌いになったら、嫌いになったと云えない。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
坊さんがその点でKを満足させたかどうかは疑問ですが、彼は寺の
境内
(
けいだい
)
を出ると、しきりに私に向って日蓮の事を
云々
(
うんぬん
)
し出しました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして「預言者イザヤの書に
云々
(
うんぬん
)
」と旧約の預言を引用して、バプテスマのヨハネの洗礼のことを述べだしているのでありますが
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
これ勝伯の当時においてもっとも
憂慮
(
ゆうりょ
)
したる点にして、吾人はこれを当時の
記録
(
きろく
)
に
徴
(
ちょう
)
して
実
(
じつ
)
にその憂慮の
然
(
しか
)
るべき
道理
(
どうり
)
を見るなり
云々
(
うんぬん
)
。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
▼ もっと見る
また曰、およそ人民たるものは、ただに責罰のために敬服するのみならず、ことに良心のために敬服すべし、と
云々
(
うんぬん
)
。〈三百二十五葉〉
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
税
云々
(
うんぬん
)
は島原農民の代弁で、四郎が天人として遊説していたときにはまだ島原農民との交渉はなく、
一途
(
いちず
)
に信徒の獲得の遊説であった。
安吾史譚:01 天草四郎
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
若シ本書ニ説述シタ吾ガ田内整形手術ガ全世界ニ普及セラレタル
暁
(
あかつき
)
ニハ、世界中ニ只一人ノ醜イ人間モ存在シナクナルデアロウ
云々
(
うんぬん
)
ヒルミ夫人の冷蔵鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
昨夜某の二十頭、けさ某の四十頭を撲殺
云々
(
うんぬん
)
と通じてくるのである。某の七十頭、某の九十頭など、その惨状は目に見えるようである。
去年
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
一人の偉大な信仰家をも、一人の偉大な無信仰家をも、見たことがないのだ。また民衆のことについては、
云々
(
うんぬん
)
するのをよしたがいい。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
云々
(
うんぬん
)
……だが、今まであなたに貸してあげた百五十ルーブリに対して、借用証書を一本入れてもらえますまいか、とこうなんです。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
家へは僕から折返し言ってやったから、君も安心して至急取計らってくれ給え。御両親には無論もう打ち明けてあるんだろう?
云々
(
うんぬん
)
。
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
いずれにしても天平精神の
昏迷
(
こんめい
)
を示すものといえよう。万葉後期の諸歌人がこの間に処して、
言霊
(
ことだま
)
を
云々
(
うんぬん
)
したのも大きな戦いであった。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
併
(
しか
)
し国会論の種は維新の時から
蒔
(
まい
)
てあって、明治の初年にも民選議院
云々
(
うんぬん
)
の説もあり、その後とても毎度同様の主義を唱えた人も多い。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
しかし「
委細
(
いさい
)
は
拝眉
(
はいび
)
の上」とあるきりで、はっきりしたことは何も書いてなかった。ただ「次郎の行末とも、自然関係ある儀に付、
云々
(
うんぬん
)
」
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
それに倫理の講堂では、一旦緩急あらば、義勇公に奉じ
云々
(
うんぬん
)
と毎々聞いている。それで彼らが、これは陸上におったて詰らない。
教育の目的
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「
此処
(
ここ
)
は言わば
首陽山
(
しゅようざん
)
で御座るぞ。木の実を拾い、鳥獣を狩して暮す拙者に、幕府の鼻息を覗う領主の恩を
云々
(
うんぬん
)
されるのは片腹痛い——」
奇談クラブ〔戦後版〕:09 大名の倅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
当時道家には中気真術と云うものを行う
習
(
ならい
)
があった。毎月
朔望
(
さくぼう
)
の二度、予め三日の
斎
(
ものいみ
)
をして、
所謂
(
いわゆる
)
四目四鼻孔
云々
(
うんぬん
)
の法を修するのである。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
向岸
(
むこうぎし
)
の
晩香坡
(
バンクーバ
)
から
突然
(
だしぬけ
)
に大至急
云々
(
うんぬん
)
の電報が来て、二十四時間以内の
出帆
(
しゅっぱん
)
という事になったので、その忙がしさといったら話にならない。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼等にはさう婦人の貞操を
云々
(
うんぬん
)
と云へる資格のある人はない筈である。彼等はその事を全で当然のことのやうな顔をしてゐる。
貞操に就いての雑感
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
曰く、「矢筈草俗に現の証拠といふこの草をとりみそ汁にて食する時は
痢病
(
りびょう
)
に
甚
(
はなはだ
)
妙なり又
瘧病
(
おこり
)
及び
疫病等
(
えきびょうなど
)
にも甚
効
(
こう
)
あり
云々
(
うんぬん
)
」。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
『もし彼女が殺害されたものとしても、
云々
(
うんぬん
)
』で始まる一節は、『レトワール紙』に印刷されたところではどう見えようとも
マリー・ロジェエの怪事件
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
第三句の字余りは、人麿の歌にも、「
幸
(
さき
)
くあれど」等があるが、後世の第三句の字余りとは趣がちがうので破綻
云々
(
うんぬん
)
と云った。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
僕は勿論「橋本」の料理を
云々
(
うんぬん
)
する程の通人ではない。のみならず「橋本」へ来たことさえあるかないかわからない位である。
本所両国
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
悪い男
云々
(
うんぬん
)
を聴き
咎
(
とが
)
めて蝶子は、何はともあれ、
扇子
(
せんす
)
をパチパチさせて
突
(
つ
)
っ立っている柳吉を「この人
私
(
わて
)
の何や」と
紹介
(
しょうかい
)
した。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
土人の惨めさ、等々。しかし、此の公開状は、冷笑を以て
酬
(
むく
)
いられたに過ぎなかった。大小説家の驚くべき政治的無知、
云々
(
うんぬん
)
。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
近頃の文章にはよく「世間という
奴
(
やつ
)
とかく
云々
(
うんぬん
)
」というような文字が見えるが罪のない世間にまで
奴呼
(
やつよば
)
わりをしないでもよさそうなものだ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
井戸
(
ゐど
)
のふちに
茶碗
(
ちやわん
)
ゆゑ、けんのんなるべし。(かしや、かなざもの、しんたてまつる
云々
(
うんぬん
)
)これは
北海道
(
ほくかいだう
)
の
僻地
(
へきち
)
の
俚謠
(
りえう
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これ以上愚図々々しておられて大事になるようなことがあっても当医院は責めを負わない
云々
(
うんぬん
)
、と云うようなことで自分の
越度
(
おちど
)
は
棚
(
たな
)
に上げて
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
云々
(
うんぬん
)
というお告げがあったので、その翌朝すぐに掘ってみると、果たして大銀杏の下から三尺あまりの石地蔵があらわれ出たというわけで……。
半七捕物帳:66 地蔵は踊る
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
料理はもともと
理
(
ことわり
)
を
料
(
はか
)
ると書く通り、
美味
(
うま
)
い
不味
(
まず
)
いを
云々
(
うんぬん
)
するなら、美味の理について、もっと深く心致さねばなるまい。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
ねえ先生、やはりあの
鬼畜
(
ひとでなし
)
は、わっしだったのですよ。そして、
座頭
(
おやじ
)
が云った風
云々
(
うんぬん
)
という言葉は、暗に私たちの関係を
嘲
(
せせ
)
ら笑ったものなんです
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
(「高砂の
尾上
(
をのへ
)
に立てる
白玉椿
(
しらたまつばき
)
、それもがと、ましもがと、
今朝
(
けさ
)
咲いたる初花に
逢
(
あ
)
はましものを
云々
(
うんぬん
)
」という歌詞である)
源氏物語:10 榊
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
照子が、遺書を書いたのは事実らしいが、井戸へ身を投げた
云々
(
うんぬん
)
は、銖之丞が、
懲
(
こ
)
らしめのため、あの場合の庄次郎を
脅
(
おど
)
かした誇張に過ぎない。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
地理を述べる時、「日本は朝鮮のような半島ではなく島国である」と記しましたら、朝鮮
云々
(
うんぬん
)
の数語は抹殺されました。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
法王を
仆
(
たお
)
せ!(そのころ万事が皆ローマと
乖離
(
かいり
)
していたのである。)余はただ皇帝のためにのみ尽さんとするなり。
云々
(
うんぬん
)
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
旨
(
うま
)
かった。ツグミ
云々
(
うんぬん
)
とあるのは漱石氏が
胃潰癰
(
いかいよう
)
を再発して死を早めたのはツグミの焼鳥を食ったためだとかいう話があったのによるのであろう。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
もちろん棚田さんの人格については
云々
(
うんぬん
)
しませんさ! しかし僕はあの人は道を誤られたんじゃないかと思うのですよ。
棚田裁判長の怪死
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
峰丹波殿と拙者源三郎と、明朝を期し、白刃の間にあいまみえ、いずれがこの道場の
主人
(
あるじ
)
となるか、力をもって、即刻決定いたしたき所存……
云々
(
うんぬん
)
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
外
(
ほか
)
にもっとよい言葉がないから仕方がない、それにフレークという言葉はそれほど悪くはない、『ウェブスター辞典』によれば
云々
(
うんぬん
)
というのである。
雪雑記
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
何一つ
真面目
(
まじめ
)
には読まず、なんにもせずに、ただ口先で科学を
云々
(
うんぬん
)
するばかり、芸術だってろくにわかっちゃいない。
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「明治四十三年十月二十日、
黒羽
(
くろばね
)
町
万盛楼
(
まんせいろう
)
の
娼妓
(
しょうぎ
)
小万
(
こまん
)
、男と共に逃亡、この山奥に逃込みし
筈
(
はず
)
、捜索のため
云々
(
うんぬん
)
——」
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
我輩の実験からいうと、整然たる理窟の立った生活を
云々
(
うんぬん
)
するより、真面目に努力する生活の方に力があると思う。
青年の元気で奮闘する我輩の一日
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
しかしてまた布告書等に
奉勅
(
ほうちょく
)
云々
(
うんぬん
)
の語を付し、
畏
(
おそ
)
れ多くも 天皇陛下に罪状を附せんとするは、そもまた何事ぞや。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
つい今し方、魔法の様にこの席へ現われた、午後三時
云々
(
うんぬん
)
の紙切れだって、その通りじゃ。お前さんでなくて、誰があんないたずらをするものがある。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
『ソラここを読んで見ろ』と僕の
眼前
(
めさき
)
に突き出したのが例の君、臣を
視
(
み
)
ること
犬馬
(
けんば
)
のごとくんばすなわち臣の君を見ること
国人
(
こくじん
)
のごとし
云々
(
うんぬん
)
の句である。
初恋
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
ポーロはその
書翰
(
しょかん
)
の中に愛は「惜みなく与え」
云々
(
うんぬん
)
といった、それは愛の外面的表現を遺憾なくいい現わした言葉だ。愛する者とは与える者の事である。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
もし三種の神器を返し奉らんという気があれば、特に重衡の命は許し、再び屋島に帰すことも可能である、
云々
(
うんぬん
)
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
人間も性悪しとてむやみに鞭撻を加へて教育すればますますその性を
害
(
そこの
)
ふて悪くするに相違なしと思ふ。
云々
(
うんぬん
)
。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
けれどもその政府は人民に対し仏教を
云々
(
うんぬん
)
しなければ人民を心服せしむる事が出来んものですから、政府のやることはむしろ仏教を害するのですけれども
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
云
漢検準1級
部首:⼆
4画
々
3画
“云々”で始まる語句
云々也