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九
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こゝの
ヂュリ
乳母を
出してやった
時、
時計は
九つを
打ってゐた。
半時間で
歸るといふ
約束。
若しや
逢へなんだかも
知れぬ。いや/\、さうでは
無い。
何ちふいはんす。
私お
嫌ひぢやな、コレイナアどうぢやいな。「エヽこんな
間の
惡い
事あねえ、
早く
八つを
打てばいゝ、もう
何時だの。女「
九つでもあろかい。 ...
變に
陰氣で
不氣味な
晩でございました。ちやうど
來なすつた
時、
目白の
九つを
聞きましたが、いつもの
八つころほど
寂寞して、びゆう/\
風ばかりさ、おかみさん。
民也は
九ツ……
十歳ばかりの
時に、はじめて
知つて、三十を
越すまでに、
四度か
五度は
確に
逢つた。
元二は
前途を
見渡して、
此から
突張つて
野を
越して
瓜井戸の
宿へ
入るか、
九つを
越したと
成つては、
旅籠屋を
起しても
泊めてはくれない、たしない
路銀で
江戸まで
行くのに
「……
兄、これからも
氣をつけさつしやい、
内では
昔から
年越しの
今夜がの。……」
忘れて
居た、
如何にもその
夜は
節分であつた。
私が
六つから
九つぐらゐの
頃だつたと
思ふ。
「おくんな。」と
言つて、
藪の
下をちよこ/\と
出た、
九ツばかりの
男の
兒。
脊丈より
横幅の
方が
廣いほどな、
提革鞄の
古いのを、
幾處も
結目を
拵へて
肩から
斜めに
脊負うてゐる。
客は
私のほかに
三人あつた。
其の
三人は、
親子づれで、
九ツばかりの、
絣の
羽織に
同じ
衣服を
着た
優しらしい
男の
兒。——
見習へ、
奴、と
背中を
突いて
遣りたいほどな、
人柄なもので。
……
母ぢや
人のを
故と
穿いて
來たらしい、
可愛い
素足に
三倍ほどな、
大な
塗下駄を
打つけるやうに、トンと
土間へ
入つて
來て、
七輪の
横へ
立つた、十一二だけれども、
九ツぐらゐな、
小造りな
で、
彼が
九ツか
十の
年、
其の
日は、
小學校の
友達と
二人で
見た。
“九”の意味
《名詞》
九(きゅう、く)
9。三の二乗。八の次の数。助数詞が続く場合や小数部ではきゅうと読むことが多いが、「く」と読む例外もある。
(出典:Wiktionary)