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せいこう
ふりがな文庫
“
精巧
(
せいこう
)” の例文
この首と
胴体
(
どうたい
)
とのあいだはせまい通路になっているので、その通路へ一番
精巧
(
せいこう
)
な二つのわなをうめ、そのわなの
端
(
はし
)
を
牝牛
(
めうし
)
の首に結びつけた。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
昨日
(
きのう
)
のことよ、どこかの
人
(
ひと
)
が、たいへん
精巧
(
せいこう
)
な
空気銃
(
くうきじゅう
)
を
提
(
さ
)
げて
歩
(
ある
)
いていたのですって。そして、
片手
(
かたて
)
にたくさん
打
(
う
)
ったすずめもぶらさげて。
金歯
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかしその
材料
(
ざいれう
)
構造
(
こうざう
)
は
依然
(
いぜん
)
として
舊來
(
きうらい
)
のまゝで、
耐震的工風
(
たいしんてきくふう
)
を
加
(
くは
)
ふるが
如
(
ごと
)
き
事實
(
じじつ
)
はなかつたので、たゞ
漸次
(
ぜんじ
)
に
工作
(
こうさく
)
の
技術
(
ぎじゆつ
)
が
精巧
(
せいこう
)
に
進
(
すゝ
)
んだまでである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
精巧
(
せいこう
)
な機械の力で動く、この機械人間の恐ろしい
怪力
(
かいりき
)
は、少年たちも毎日のように、自分らの目で見ていたのである。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それらの
斧
(
をの
)
には
横側
(
よこがは
)
に
刳
(
ゑぐ
)
りを
入
(
い
)
れたものが
多
(
おほ
)
いのであります。これらの
石斧
(
せきふ
)
は
皆
(
みな
)
よく
磨
(
みが
)
いて
滑
(
なめら
)
かに
光
(
ひか
)
るように
出來
(
でき
)
て、
非常
(
ひじよう
)
に
精巧
(
せいこう
)
な
造
(
つく
)
り
方
(
かた
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
▼ もっと見る
藍系統のくすんだ着付に、ざっとした帯をしめているので、更紗かと思ったら、シャンチョン宮の狩猟の図を織りだした
精巧
(
せいこう
)
きわまるゴブラン織だった。
西林図
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
アイヌの製するアツシ織りは五分四方に、たて十四、ぬき十計り故、コロボツクルの織り物中にはアイヌの
衣服原料
(
いふくげんれう
)
よりは更に
精巧
(
せいこう
)
なるもの有りしなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
政府はほとんど全国の兵を
挙
(
あ
)
げ、
加
(
くわ
)
うるに文明
精巧
(
せいこう
)
の
兵器
(
へいき
)
を以てして
尚
(
な
)
お
容易
(
ようい
)
にこれを
鎮圧
(
ちんあつ
)
するを得ず、
攻城
(
こうじょう
)
野戦
(
やせん
)
凡
(
およ
)
そ八箇月、わずかに
平定
(
へいてい
)
の
功
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
したれども
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
そして、できあがったのは、屋根の広さ約十二センチ平方、高さ七十五センチという、りっぱな黄金塔で、こまかいところまで、浅草の塔にそっくりの、
精巧
(
せいこう
)
な細工でした。
少年探偵団
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
即
(
すなは
)
ち
現今
(
げんこん
)
に
於
(
おい
)
て
最
(
もつと
)
も
精巧
(
せいこう
)
なる
潜水器
(
せんすいき
)
でも、
海底
(
かいてい
)
五十
米突
(
メートル
)
以下
(
いか
)
に
沈
(
しづ
)
んでは
水
(
みづ
)
の
壓力
(
あつりよく
)
の
爲
(
た
)
めと
空氣喞筒
(
くうきポンプ
)
の
不完全
(
ふくわんぜん
)
なる
爲
(
ため
)
に、
到底
(
たうてい
)
其
(
その
)
用
(
よう
)
を
爲
(
な
)
さぬのであるから、
潜水器
(
せんすいき
)
を
用
(
もち
)
ゆる
海賊船
(
かいぞくせん
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
廊へ出る所の重い杉戸は、
工匠
(
たくみ
)
の
精巧
(
せいこう
)
な工夫で、引くと自然に、キリキリッと
閾
(
しきい
)
が
啼
(
な
)
くようになっている。遠い小姓部屋の者も、それを聞けば、すぐにがばと眼をさますのであった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また鶯は人の見ている前では啼かない
籠
(
かご
)
を
飼桶
(
こおけ
)
という
桐
(
きり
)
の箱に入れ
障子
(
しょうじ
)
を
篏
(
は
)
めて密閉し紙の外からほんのり明りがさすようにするこの飼桶の障子には
紫檀
(
したん
)
黒檀などを用いて
精巧
(
せいこう
)
な
彫刻
(
ちょうこく
)
を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
またその
桔梗
(
ききょう
)
いろの
冷
(
つめ
)
たい
天盤
(
てんばん
)
には
金剛石
(
こんごうせき
)
の
劈開片
(
へきかいへん
)
や
青宝玉
(
せいほうぎょく
)
の
尖
(
とが
)
った粒やあるいはまるでけむりの草のたねほどの
黄水晶
(
きずいしょう
)
のかけらまでごく
精巧
(
せいこう
)
のピンセットできちんとひろわれきれいにちりばめられそれはめいめい
勝手
(
かって
)
に
呼吸
(
こきゅう
)
し勝手にぷりぷりふるえました。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
精巧
(
せいこう
)
な
機械
(
きかい
)
を
持
(
も
)
っているし、また、おそろしい
武器
(
ぶき
)
を
持
(
も
)
っている。そう
考
(
かんが
)
えると、
少年
(
しょうねん
)
には、
人間
(
にんげん
)
がひきょうに
見
(
み
)
えました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
衣服の原料 石器時代の土器の中には表面に
織
(
を
)
り
物
(
もの
)
を
押
(
お
)
し付けたる
痕
(
あと
)
有るものあり。織り物には
精粗
(
せいそ
)
の別あれど最も
精巧
(
せいこう
)
なるは五分四方に、たて、ぬき共に十八あり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
しかし、それらのものは
金
(
きん
)
で
造
(
つく
)
つてありますけれども、その
作
(
つく
)
り
方
(
かた
)
はあまり
精巧
(
せいこう
)
でなく
美術的
(
びじゆつてき
)
といふよりも、たゞ
無闇
(
むやみ
)
に
金
(
きん
)
を
使
(
つか
)
つた
趣味
(
しゆみ
)
の
低
(
ひく
)
い
品物
(
しなもの
)
といふ
外
(
ほか
)
はないのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
なんと顔ぜんたいにはめこんであった
精巧
(
せいこう
)
なるマスクであった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
正二
(
しょうじ
)
くんは、
見
(
み
)
たところ
精巧
(
せいこう
)
そうな
時計
(
とけい
)
が、ちっとも
精巧
(
せいこう
)
でないので、がっかりしてしまいました。
正二くんの時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
なほ
次
(
つ
)
ぎ
々々
(
/\
)
に
陳列
(
ちんれつ
)
してあるように、
石器
(
せつき
)
には
非常
(
ひじよう
)
に
精巧
(
せいこう
)
なソリュートレ
期
(
き
)
のもの、また
少
(
すこ
)
し
簡單
(
かんたん
)
で
要領
(
ようりよう
)
のよく
出來
(
でき
)
てあるマデレエン
期
(
き
)
といふふうにだん/\
變化
(
へんか
)
して
來
(
き
)
てゐることがわかります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
余は只粗製石棒中の
或
(
あ
)
る者はメキシコに
於
(
お
)
ける
石棒
(
いしばう
)
と
等
(
ひと
)
しく、石製の
臺上
(
だいじやう
)
に横たへ
轉
(
ころ
)
ばして
餅
(
もち
)
の類を延すに用ゐられしなるべく、
精製石棒中
(
せい/\いしばうちう
)
の或る者はニウジーランドに於ける
精巧
(
せいこう
)
なる石噐の如く
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「どう、よく
見
(
み
)
えるだろう。」と、
武
(
たけ
)
ちゃんはさも、
精巧
(
せいこう
)
なレンズをほこらしげに、いうのでした。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
新型
(
しんがた
)
で、いかにも
機械
(
きかい
)
が
精巧
(
せいこう
)
そうです。
正二
(
しょうじ
)
は、それを
腕
(
うで
)
にはめて、
喜
(
よろこ
)
んで
飛
(
と
)
びまわりました。
正二くんの時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この一
撃
(
げき
)
で、さしも
精巧
(
せいこう
)
なドイツ
製
(
せい
)
も、
銃身
(
じゅうしん
)
がみにくく
曲
(
ま
)
がってしまいました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、
精巧
(
せいこう
)
な
機械
(
きかい
)
のほうが、よりその
結果
(
けっか
)
は
確実
(
かくじつ
)
でした。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
巧
常用漢字
中学
部首:⼯
5画
“精巧”で始まる語句
精巧緻密