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汐
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しほ
ふりがな文庫
“
汐
(
しほ
)” の例文
力草
(
ちからぐさ
)
漸々
(
やう/\
)
と山へ
這上
(
はひあが
)
りて見ば此は
何
(
いか
)
に山上は
大雪
(
おほゆき
)
にて一面の
銀世界
(
ぎんせかい
)
なり
方角
(
はうがく
)
はます/\見分がたく
衣類
(
いるゐ
)
には
氷柱
(
つらゝ
)
下
(
さが
)
り
汐
(
しほ
)
に
濡
(
ぬれ
)
し上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
茶店の裏は直ぐ神田川ですが、少しばかりの崖になつて、折からの上げ
汐
(
しほ
)
が、ヒタヒタと石垣を洗つて居ります。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其
(
それ
)
から
日
(
ひ
)
一
日
(
にち
)
おなじことをして
働
(
はたら
)
いて、
黄昏
(
たそがれ
)
かゝると
日
(
ひ
)
が
舂
(
うすづ
)
き、
柳
(
やなぎ
)
の
葉
(
は
)
が
力
(
ちから
)
なく
低
(
た
)
れて
水
(
みづ
)
が
暗
(
くら
)
うなると
汐
(
しほ
)
が
退
(
ひ
)
く、
船
(
ふね
)
が
沈
(
しづ
)
むで、
板
(
いた
)
が
斜
(
なゝ
)
めになるのを
渡
(
わた
)
つて
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
るので。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜もだん/\更けて、月が高く昇り、松に吹く風の音がさえにさえて来ますと、果して空から大きな釣瓶が下りて来て、
汐
(
しほ
)
の中に、ドブン、ザワ/\と音を立てました。
子良の昇天
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
そんな駕籠なんぞは
上
(
あ
)
げ
汐
(
しほ
)
で幾らも流れて來らあ。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
ひとり
汐
(
しほ
)
げの闇をゆく
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
昔
(
むかし
)
は
汐
(
しほ
)
も
通
(
かよ
)
ひけん
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
罷違
(
まかりちが
)
ふて
旧道
(
きうだう
)
を
皆
(
みな
)
歩行
(
ある
)
いても
怪
(
け
)
しうはあるまい、
恁
(
か
)
ういふ
時候
(
じこう
)
ぢや、
狼
(
おほかみ
)
の
春
(
しゆん
)
でもなく、
魑魅魍魎
(
ちみまうりやう
)
の
汐
(
しほ
)
さきでもない、まゝよ、と
思
(
おも
)
ふて、
見送
(
みおく
)
ると
早
(
は
)
や
親切
(
しんせつ
)
な
百姓
(
ひやくしやう
)
の
姿
(
すがた
)
も
見
(
み
)
えぬ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鶉の声がます/\
冴
(
さ
)
えると疱瘡の神は
汐
(
しほ
)
が
退
(
ひ
)
いて行くやうに、王様からぢり/\と退いて行きます。それと一緒に王様のお顔には、日がさしてくるやうに血の気が
紅々
(
あかあか
)
とさして来ます。
孝行鶉の話
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
「榮御前も八
汐
(
しほ
)
も居るよ、證據になる菓子などを、其邊に殘して置くものか」
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
掛たら彼方はおどろき
急
(
きふ
)
病人の
診察
(
みまひ
)
の
戻
(
もど
)
りと答へし
形容
(
ようす
)
の
不審
(
いぶかし
)
く殊に
衣類
(
いるゐ
)
へ
生血
(
なまち
)
のしたゝり懸つて有故其の血
汐
(
しほ
)
は如何の
譯
(
わけ
)
やと
再度
(
ふたゝび
)
問へば長庵愈々
驚怖
(
おどろき
)
周章
(
あわて
)
嗚呼
(
ああ
)
殺生
(
せつしやう
)
はせぬ者なり
益
(
えき
)
なきことを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
どんな
拔
(
ぬ
)
け
裏
(
うら
)
でも
汐
(
しほ
)
が
通
(
とほ
)
つてゐますから、
深川
(
ふかがは
)
に
行留
(
ゆきどま
)
りといふのはありませんや。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
水草
(
みづくさ
)
はまた
年
(
とし
)
久
(
ひさ
)
しく、
船
(
ふね
)
の
底
(
そこ
)
、
舷
(
ふなばた
)
に
搦
(
から
)
み
附
(
つ
)
いて、
恰
(
あたか
)
も
巖
(
いはほ
)
に
苔蒸
(
こけむ
)
したかのやう、
與吉
(
よきち
)
の
家
(
いへ
)
をしつかりと
結
(
ゆは
)
へて
放
(
はな
)
しさうにもしないが、
大川
(
おほかは
)
から
汐
(
しほ
)
がさして
來
(
く
)
れば、
岸
(
きし
)
に
茂
(
しげ
)
つた
柳
(
やなぎ
)
の
枝
(
えだ
)
が
水
(
みづ
)
に
潛
(
くゞ
)
り
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それが
離
(
はな
)
れも
離
(
はな
)
れた、まつすぐに
十四五町
(
じふしごちやう
)
遠
(
とほ
)
い、
丁
(
ちやう
)
ど
傳通院前
(
でんづうゐんまへ
)
あたりと
思
(
おも
)
ふ
處
(
ところ
)
に
聞
(
きこ
)
えては、
波
(
なみ
)
の
寄
(
よ
)
るやうに
響
(
ひゞ
)
いて、
颯
(
さつ
)
と
又
(
また
)
汐
(
しほ
)
のひくやうに
消
(
き
)
えると、
空頼
(
そらだの
)
みの
胸
(
むね
)
の
汐
(
しほ
)
も
寂
(
さび
)
しく
泡
(
あわ
)
に
消
(
き
)
える
時
(
とき
)
、それを
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
汐
漢検準1級
部首:⽔
6画
“汐”を含む語句
汐干狩
血汐
汐時
汐留
上汐
引汐
汐風
汐干
汐入
汐汲
夕汐
出汐
潮汐
汐路
初汐
汐鳴
藻汐
汐合
朝汐
一汐
...