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栄華
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えいが
ふりがな文庫
“
栄華
(
えいが
)” の例文
旧字:
榮華
新政府に
嫁
(
か
)
し、維新功臣の
末班
(
まっぱん
)
に列して
爵位
(
しゃくい
)
の高きに
居
(
お
)
り、
俸禄
(
ほうろく
)
の
豊
(
ゆたか
)
なるに
安
(
やす
)
んじ、
得々
(
とくとく
)
として
貴顕
(
きけん
)
栄華
(
えいが
)
の
新地位
(
しんちい
)
を占めたるは
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
悪魔また彼を
最高
(
いとたか
)
き山に携えゆき世界の諸国とその
栄華
(
えいが
)
とを見せて
爾
(
なんじ
)
もし
俯伏
(
ひれふし
)
て我を拝せばこれらをことごとくなんじに与うべしと曰う
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
昔
(
むかし
)
、
支那
(
しな
)
に、ある
天子
(
てんし
)
さまがあって、すべての
国
(
くに
)
をたいらげられて、りっぱな
御殿
(
ごてん
)
を
建
(
た
)
てて、
栄誉
(
えいよ
)
・
栄華
(
えいが
)
な
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
られました。
不死の薬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただ自分ひとりの
栄華
(
えいが
)
のためだけに——そんな小さい慾望だけのために——これほど大きな犠牲に
恬然
(
てんぜん
)
としていられようか。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
地方の秩序は
紊
(
みだ
)
れに紊れているのだぞ! 都の連中が「あなめでたや、この世のめでたき事には」などとうそぶいて、
栄華
(
えいが
)
に
耽
(
ふけ
)
っている間に
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
▼ もっと見る
衣川
(
ころもがわ
)
といえば誰も歴史に覚えがあろう。近くの
平泉
(
ひらいずみ
)
は
金色堂
(
こんじきどう
)
の名において、藤原三代の
栄華
(
えいが
)
の跡を語っている。
陸中雑記
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
昔の
栄華
(
えいが
)
を語る古城のほとり、朽ちかけた天守閣には
蔦
(
つた
)
かずらが
絡
(
から
)
み、崩れかけた石垣にはいっぱい
苔
(
こけ
)
が生え、そのお
濠
(
ほり
)
に睡蓮の花が咲いていたら、私達は知らぬ間に
季節の植物帳
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
「ああ
玉杯
(
ぎょくはい
)
に花うけて、
緑酒
(
りょくしゅ
)
に月の
影
(
かげ
)
やどし、治安の
夢
(
ゆめ
)
にふけりたる、
栄華
(
えいが
)
の
巷
(
ちまた
)
低く見て……」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
その部屋では、王たちが大きな石の
棺
(
ひつぎ
)
の中でまどろんでいるのです。その棺の上の壁には、この世における
栄華
(
えいが
)
をあらわすもののように、一つの
王冠
(
おうかん
)
が人目をひいています。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この大江戸には、父親を、打ち
仆
(
たお
)
し、蹴り仆し、
蹂
(
ふ
)
み
躪
(
にじ
)
り、狂い死にをさせて、おのれたちのみ
栄華
(
えいが
)
を誇る、あの五人の人達が、この世を我が物顔に、時めいて暮しております。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
貧
(
ひん
)
すりゃ
鈍
(
どん
)
になったように自分でせえおもうこのおれを捨ててくれねえけりゃア、
真
(
ほん
)
の
事
(
こっ
)
たあ、明日の富に当らねえが
最期
(
さいご
)
おらあ強盗になろうとももうこれからア
栄華
(
えいが
)
をさせらあ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
左大臣が権勢を
恣
(
ほしいまゝ
)
にしていた間こそ、彼女も本院の北の方として多くの人の崇敬を集め、羨望の的となっていたであろうが、左大臣の死後は、恐らく
昔日
(
せきじつ
)
の
栄華
(
えいが
)
も一朝の夢と化して
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
生
(
い
)
きて
居
(
い
)
る
時
(
とき
)
にはさんざん
悪口
(
わるぐち
)
を
言
(
い
)
われたものが、
死
(
し
)
んでから
口
(
くち
)
を
極
(
きは
)
めて
讃
(
ほ
)
められたり、
又
(
また
)
その
反対
(
あべこべ
)
に、
生前
(
せいぜん
)
栄華
(
えいが
)
の
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たものが、
墓場
(
はかば
)
に
入
(
い
)
ってからひどい
辱
(
はずか
)
しめを
受
(
う
)
けたりします。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
まして九つより『
栄華
(
えいが
)
』や『
源氏
(
げんじ
)
』手にのみ致し候少女は、大きく成りてもます/\王朝の
御代
(
みよ
)
なつかしく、
下様
(
しもざま
)
の
下司
(
げす
)
ばり候ことのみ
綴
(
つづ
)
り候
今時
(
いまどき
)
の読物をあさましと思ひ候ほどなれば
ひらきぶみ
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
たとい
今生
(
こんじょう
)
では、いかなる
栄華
(
えいが
)
を極めようとも、天上皇帝の
御教
(
みおしえ
)
に
悖
(
もと
)
るものは、一旦
命終
(
めいしゅう
)
の時に及んで、たちまち
阿鼻叫喚
(
あびきょうかん
)
の地獄に
堕
(
お
)
ち、不断の
業火
(
ごうか
)
に皮肉を焼かれて、
尽未来
(
じんみらい
)
まで吠え居ろうぞ。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし、それまでの、
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
の
栄華
(
えいが
)
な
生活
(
せいかつ
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
せば、
私
(
わたし
)
は、しあわせのほうで、なにも、うらむことはないのであります。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どれほど思っているか、それは今さらいうまでもない。松のよい
所
(
ところ
)
、水のよい所、そちの好きな所へ寮を建ててやろう、どんな
栄華
(
えいが
)
もさせてやろう
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下人
(
しもびと
)
の
憧
(
あこが
)
れる、華かな
詩歌管絃
(
しいかかんげん
)
の
宴
(
うたげ
)
も、彼にとっては何でしたろう? 移ろい
易
(
やす
)
い
栄華
(
えいが
)
の世界が彼にとっては何でしたろう? 花をかざして練り歩く
大宮人
(
おおみやびと
)
の中に
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
治安の
夢
(
ゆめ
)
にふけりたる、
栄華
(
えいが
)
の
巷
(
ちまた
)
低く見て
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
ウム……では、ひとまずめいめいかってに落ちのびて、またの時節をうかがい、京都へあつまって、
人穴城
(
ひとあなじょう
)
の
栄華
(
えいが
)
にまさる出世の
策
(
さく
)
を立てるとしよう
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「うらむ、うらまないといって、もう二
度
(
ど
)
と
君
(
きみ
)
は、
栄華
(
えいが
)
の
日
(
ひ
)
を
見
(
み
)
ることはあるまい。」と、
張
(
は
)
り
板
(
いた
)
がいいました。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
反対に、一部の黄巾賊が、その血をすすり肉をくらって、不当な
富貴
(
ふっき
)
と
悪辣
(
あくらつ
)
な
栄華
(
えいが
)
をほしいままにしているのだ。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
世の
流転
(
るてん
)
のはげしさ、
栄華
(
えいが
)
のはかなさ、人心のたのみなさ、なべて、かたちのあるものの
泡沫
(
ほうまつ
)
にすぎない浮き沈みであることを、余りにも、かれは見てきた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
所詮
(
しょせん
)
は終生の
栄華
(
えいが
)
でもなし、女の不幸にきまっている。ことに心ぐるしいのは死を
賭
(
と
)
している士道の純白にも何か一点の
汚染
(
しみ
)
がのこるような気がするのだった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御随身というのは、
一
(
いっ
)
しょに、
栄華
(
えいが
)
もしたり威張ったりした人たちだけのことだろう
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分の
栄華
(
えいが
)
に忙しくなって、旗を挙げた時の意気や良心は、忘れてしまうよ
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
じぶんだけの命と
栄華
(
えいが
)
をとりとめた
武士
(
ぶし
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“栄華”の意味
《名詞》
栄 華(えいが)
権力や財力を握り華やかに栄えること。
(出典:Wiktionary)
栄
常用漢字
小4
部首:⽊
9画
華
常用漢字
中学
部首:⾋
10画
“栄華”で始まる語句
栄華物語