“緑酒”の読み方と例文
読み方割合
りょくしゅ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芸妓の生鈍なまぬるい肉声に歌われて、いわゆる緑酒りょくしゅ紅燈の濁った空気の中に、何の威厳もなく、何の情趣も無しに迷っているのに較べると
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
木枯こがらしさけぶすがら手摺てずれし火桶ひおけかこみて影もおぼろなる燈火とうかもとに煮る茶のあじわい紅楼こうろう緑酒りょくしゅにのみ酔ふものの知らざる所なり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「ああ玉杯ぎょくはいに花うけて、緑酒りょくしゅに月のかげやどし、治安のゆめにふけりたる、栄華えいがちまた低く見て……」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)