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十
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と
ふりがな文庫
“
十
(
と
)” の例文
それへ、ほかほかと
甲
(
こうら
)
を干した、
木
(
こ
)
の葉に交って青銭の散った
状
(
さま
)
して、大小の亀は
十
(
と
)
ウ二十、
磧
(
かわら
)
の石の数々居た。中には軽石のごときが交って。——
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ことに
明日
(
あした
)
逢ふ時に、どんな態度で、どんな事を云ふだらうと其光景が
十
(
と
)
通りにも
廿
(
にじつ
)
通りにもなつて色々に
出
(
で
)
て
来
(
く
)
る。三四郎は本来から
斯
(
こ
)
んな男である。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
知らずや、貫一は再度の封をだに切らざりしを——
三度
(
みたび
)
、
五度
(
いつたび
)
、
七度
(
ななたび
)
重ね重ねて
十
(
と
)
百通に及ばんとも、貫一は断じてこの愚なる悔悟を聴かじと
意
(
こころ
)
を決せるを。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
愛宕山
(
あたごさん
)
程の石段が
四
(
よ
)
段程も附いて居て、
此処
(
ここ
)
を降りれば帰りは
十
(
と
)
息かそこらの間にクリツシイの
通
(
とほり
)
へ出られるのである。石段の口からは
巴里
(
パリイ
)
の
半
(
なかば
)
が絵のやうに見える。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
弥兵衛
(
やひょうえ
)
が
十
(
と
)
つかの
剣
(
つるぎ
)
遂に抜きて
富子
(
とみこ
)
を
斬
(
き
)
りて
二
(
ふた
)
きだとなす
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
春の水船に
十
(
と
)
たりのさくらびと鼓うつなり月のぼる時
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
指を
※
(
かゞな
)
ふれば
十
(
と
)
あまり
三歳
(
みとせ
)
に及びて秋も暮れたり。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
大
(
おほき
)
な
蛤
(
はまぐり
)
、
十
(
と
)
ウばかり。(
註
(
ちう
)
、ほんたうは
三個
(
さんこ
)
)として、
蜆
(
しゞみ
)
も
見事
(
みごと
)
だ、
碗
(
わん
)
も
皿
(
さら
)
もうまい/\、と
慌
(
あわ
)
てて
瀬戸
(
せと
)
ものを
噛
(
かじ
)
つたやうに、
覺
(
おぼ
)
えがきに
記
(
しる
)
してある。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ことにあした会う時に、どんな態度で、どんな事を言うだろうとその光景が
十
(
と
)
通りにも
二十
(
にじっ
)
通りにもなって、いろいろに出て来る。三四郎は本来からこんな男である。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
秋
十
(
と
)
とせ
却
(
かえっ
)
て江戸をさす故郷 同
古池の句の弁
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
常磐木の
十
(
と
)
もと
二十
(
はた
)
もと
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
間
(
げん
)
の
髑髏
(
されかうべ
)
の
附燒
(
つけやき
)
十
(
と
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
あと、ものの
一町
(
いつちやう
)
ばかりは、
眞白
(
まつしろ
)
な
一條
(
いちでう
)
の
路
(
みち
)
が
開
(
ひら
)
けました。——
雪
(
ゆき
)
の
渦
(
うづ
)
が
十
(
と
)
ヲばかりぐる/\と
續
(
つゞ
)
いて
行
(
ゆ
)
く。……
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ああ、すべて
十
(
と
)
とせの
前
(
まへ
)
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
十
(
と
)
たび歌よみに与ふる書
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「しゃあっ! 八貫—ウん、八貫、八貫、八貫と
十
(
と
)
ウ、九貫か、九貫と十ウだ、……十貫!」
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
山
(
やま
)
も
地平線上
(
ちへいせんじやう
)
に
遠霞
(
とほがす
)
んで、
荒涼
(
くわうりやう
)
たる
光景
(
くわうけい
)
が
恰
(
あたか
)
も
欄干
(
らんかん
)
で
絞
(
しぼ
)
つて、
網
(
あみ
)
を
十
(
と
)
をばかり、ぱつと
捌
(
さば
)
いて
大
(
おほ
)
きく
投
(
な
)
げて、
末
(
すゑ
)
を
廣
(
ひろ
)
げたのに
譬
(
たとへ
)
たのだらう。と、
狼狽
(
うろた
)
へて
居
(
ゐ
)
たのである。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、ああ、
十
(
と
)
ウに九ツこれも見納めになろうも知れん、と云うのは(サの字。)の謎の事。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もちろんその娘さんは、私がまだ
十
(
と
)
ウにならない内に
亡
(
な
)
くなったんだ。——
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二十銭というのを、はじめは一
尾
(
ぴき
)
の値だろうと思うと、
十
(
と
)
ウあるいは十五だから、なりは小形でもお話になる。同じ
勢
(
いきおい
)
をつけても、鯛の方はどうやら蒼鬣魚より売手が上品に見えるのも
可笑
(
おかし
)
い。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其時
(
そのとき
)
気
(
き
)
に
懸
(
かゝ
)
つたのは、
祠
(
ほこら
)
の
前
(
まへ
)
を
階
(
きぎはし
)
から
廻廊
(
くわいらう
)
の
下
(
した
)
へ
懸
(
か
)
けて、たゞ
三
(
み
)
ツ
五
(
いつ
)
ツではない、
七
(
なゝ
)
八
(
や
)
ツ、それ/\
十
(
と
)
ウにも
余
(
あま
)
る
物
(
もの
)
の
形
(
かたち
)
が、
孰
(
どれ
)
も
土器色
(
かはらけいろ
)
の
法衣
(
ころも
)
に、
黒
(
くろ
)
い
色
(
いろ
)
の
袈裟
(
けさ
)
かけた、
恰
(
あだか
)
も
空摸様
(
そらもやう
)
のやうなのが
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
燈心を一束、片手に油差を持添え、
揉烏帽子
(
もみえぼし
)
を頂いた、耳、ぼんの
窪
(
くぼ
)
のはずれに、燈心はその
十
(
と
)
筋
七
(
なな
)
筋の抜毛かと思う
白髪
(
しらが
)
を
覗
(
のぞ
)
かせたが、あしなかの音をぴたりぴたりと寄って、半ば朽崩れた欄干の
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
十
常用漢字
小1
部首:⼗
2画
“十”を含む語句
十分
二十
十歳
九十九折
十字架
四十
五十
十年
三十
十方
十三
十日
十月
四十雀
団十郎
十九
十市
二十歳
十徳
十津川
...