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勇
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いさみ
ふりがな文庫
“
勇
(
いさみ
)” の例文
初めお勢が退塾して家に帰ッた頃「
勇
(
いさみ
)
という
嗣子
(
あととり
)
があッて見ればお勢は
到底
(
どうせ
)
嫁に遣らなければならぬが、どうだ文三に
配偶
(
めあわ
)
せては」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
これに気を得て
勇
(
いさみ
)
をなし、二人の書生は腕を叩き
拳
(
こぶし
)
を
揮
(
ふる
)
うて
躍懸
(
おどりかか
)
れば、
撲
(
う
)
たれぬ
前
(
さき
)
に、「あ
痛
(
いつ
)
、」「お
痛
(
いて
)
。」と皆ばたばた。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
腕を
突張
(
つッぱ
)
り
己
(
おれ
)
は強いと云う者が、開けない野蛮の世の中には
流行
(
はやり
)
ましたもので、神田の十二人の
勇
(
いさみ
)
は皆十二支を其の名前に付けて十二支の
刺青
(
ほりもの
)
をいたしました。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼はその
偽
(
いつはり
)
と
真
(
まこと
)
とを思ふに
遑
(
いとま
)
あらずして、遣る方も無き
憂身
(
うきみ
)
の憂きを、
冀
(
こひねがは
)
くば跡も留めず語りて
竭
(
つく
)
さんと、弱りし心は雨の柳の、漸く風に揺れたる
勇
(
いさみ
)
を
作
(
な
)
して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
文太郎は上京後萬事好都合に運ぶのに頗る
勇
(
いさみ
)
を爲して居つたが此忠告を聞いた時は一時大いに落膽した。
続俳諧師:――文太郎の死――
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
鋭い声がしたので、その方を見ると、近藤
勇
(
いさみ
)
の
倅
(
せがれ
)
、周平が、白い鉢巻をして、土方を睨んでいた。
近藤勇と科学
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
『サア、
之
(
これ
)
から
獅子狩
(
しゝがり
)
だ/\。』と
勇
(
いさみ
)
勸
(
すゝ
)
めるのを、
私
(
わたくし
)
は
漸
(
やうやく
)
の
事
(
こと
)
で
押止
(
おしと
)
めたが、
然
(
しか
)
らば
此
(
この
)
島
(
しま
)
の
御案内
(
ごあんない
)
をといふので、それから、
山
(
やま
)
だの、
河
(
かは
)
だの、
谷
(
たに
)
の
底
(
そこ
)
だの、
深林
(
しんりん
)
の
中
(
なか
)
だの
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
なして
舊
(
もと
)
の如く風呂敷に押包せ
丁稚
(
でつち
)
に
脊負
(
せおは
)
せ
勇
(
いさみ
)
進
(
すゝ
)
んで歸りけるが和吉は
霎時
(
しばらく
)
側
(
かたへ
)
に在て
二個
(
ふたり
)
が話しを
熟々
(
つく/″\
)
聞
(
きゝ
)
主個
(
あるじ
)
の息子が
昨日
(
きのふ
)
茲
(
こゝ
)
より歸りし
譯
(
わけ
)
も今日は又
態々
(
わざ/\
)
爰
(
こゝ
)
まで忠兵衞が來りて
汚
(
むさ
)
き
家
(
うち
)
をも
厭
(
いと
)
はず酒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
勇
(
いさみ
)
のそれに対する孝心というものは、それは実に他の見る眼もいじらしいくらいで、事あれば必ず江戸に残した父に報ずる、立身したからと言っては父に、功名したからと言っては父に——それから
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
姉をお
勢
(
せい
)
と言ッて、その頃はまだ十二の
蕾
(
つぼみ
)
、
弟
(
おとと
)
を
勇
(
いさみ
)
と言ッて、これもまた袖で
鼻汁
(
はな
)
拭
(
ふ
)
く
湾泊盛
(
わんぱくざか
)
り(これは当今は某校に入舎していて宅には居らぬので)
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
この頃は
病気
(
やまい
)
と張合う
勇
(
いさみ
)
もないで、どうなとしてくれ、もう
投身
(
なげみ
)
じゃ。人に由っては
大蒜
(
にんにく
)
が
可
(
え
)
え、と云うだがな。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
此處
(
ここ
)
へと申にぞ
其儘
(
そのまゝ
)
に差出せば
急
(
いそ
)
ぎ
封
(
ふう
)
押開
(
おしひらき
)
見
(
み
)
て是は三五郎の
手跡
(
しゆせき
)
なり此
文體
(
ぶんてい
)
にては紀州表の
調
(
しらべ
)
方
行屆
(
ゆきとゞき
)
たりと相見え
勇
(
いさみ
)
たる文段なり
然
(
さり
)
ながら兩人の
着
(
ちやく
)
は
是非
(
ぜひ
)
晝過
(
ひるすぎ
)
ならん夫迄は
猶豫
(
いうよ
)
成難
(
なりがた
)
し
餘念
(
ざんねん
)
ながら是非に及ばず
悴
(
せがれ
)
忠右衞門
後
(
おくれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
酒代
(
さかて
)
は
惜
(
をし
)
まぬ
客人
(
きやくじん
)
なり、
然
(
しか
)
も
美人
(
びじん
)
を
載
(
の
)
せたれば、
屈竟
(
くつきやう
)
の
壯佼
(
わかもの
)
勇
(
いさみ
)
をなし、
曳々聲
(
えい/\ごゑ
)
を
懸
(
か
)
け
合
(
あ
)
はせ、
畷
(
なはて
)
、
畦道
(
あぜみち
)
、
村
(
むら
)
の
徑
(
みち
)
、
揉
(
も
)
みに
揉
(
も
)
んで、三
里
(
り
)
の
路
(
みち
)
に八九
時間
(
じかん
)
、
正午
(
しやうご
)
といふのに、
峠
(
たうげ
)
の
麓
(
ふもと
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一時頃に
勇
(
いさみ
)
が帰宅したとて遊びに参ッた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
見て
爲
(
せ
)
ざるは
勇
(
いさみ
)
なしとか惡とは
知
(
しれ
)
ども
一工夫
(
ひとくふう
)
仕まつて見申べしと
稍
(
やゝ
)
暫く
思慮
(
しりよ
)
に及びけるが人々に向ひ
先
(
まづ
)
天一殿の面部は當將軍家の
幼稚
(
をさなだち
)
の
御相恰
(
ごさうがふ
)
に
能
(
よく
)
似
(
に
)
しのみか
音聲
(
おんじやう
)
迄も其儘なれば十が九ツ
此企
(
このくはだ
)
て成就せんと云に皆々打
悦
(
よろこ
)
び茲に
主從
(
しうじう
)
の約を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
勇
(
いさみ
)
が出た。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“勇”の意味
《名詞》
(ゆう) 心が強く。いさましいこと。勇気。
(出典:Wiktionary)
“勇”の解説
勇(ゆう)とは、儒教における徳目のひとつ。勇気(おそれない心)のこと。儒学においては、三徳のひとつに数えられる。
(出典:Wikipedia)
勇
常用漢字
小4
部首:⼒
9画
“勇”を含む語句
勇士
勇気
勇猛
剛勇
勇敢
驍勇
侠勇
勇者
大勇
勇怯
勇氣
勇躍
吉井勇
勇壮
近藤勇
武勇
忠勇
勇治
蠻勇
勇坊
...