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雜
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ざつ
しみ/″\
存じて
居りますのは、まだ
七歳八歳、
御親父樣も、
御存命の
時分でござりますから、
彼是雜と二十
年。
半分煮たあとが、
輪にして
雜と
一斤入の
茶の
罐ほどの
嵩があつたのに、
何處を
探しても、
一片もないどころか、
果は
踏臺を
持つて
來て、
押入の
隅を
覗き
雜と
私が
住居と
思へば
可いの。ぢやが、
恁う
門が
閉つて
居つては、
一向出入りも
成るまいが。
第一私が
許さいではお
主も
此處へは
通れぬと
云つた
理合ぢや。
……
同伴のなじみの
墓も、
參つて
見れば、
雜とこの
體であらうと
思ふと、
生々と
白い
三角を
額につけて、
鼠色の
雲の
影に、もうろうと
立つてゐさうでならぬ。
折要歩は、
密と
拔足するが
如く、
歩行に
故と
惱むを
云ふ、
雜と
癪持の
姿なり。
齲齒笑は
思はせぶりにて、
微笑む
時毎に
齲齒の
痛みに
弱々と
打顰む
色を
交へたるを
云ふ。
雜と
十日ばかり
後れて
居ますです。
最う
雪ですからな。
風によつては
今夜にも
眞白に
成りますものな。……
尤も
出盛りの
旬だと
云つても、
月の
頃ほどには
來ないのでしてな。
雜と
掃き
出したばかりで、
煤もほこりも
其のまゝで、まだ
雨戸を
開けないで
置くくらゐだから、
下階の
出窓下、すゝけた
簾ごしに
供へよう。お
月樣、おさびしうございませうがと、
飾る。
厚さは
雜と
塀の
上から
二階家の
大屋根の
空と
見て、
幅の
廣さは
何のくらゐまで
漲つて
居るか、
殆ど
見當が
附かない、と
言ふうちにも、
幾干ともなく、
急ぎもせず、
後れもせず、
遮るものを
避けながら