“出盛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でさか66.7%
でざか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが向うでは東京廻しといって最下等品だ。その代り春子の出盛でさかりは一升五、六銭で買えるようになる。寒子は一升四十銭位だ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
この部落に住んでいる人間がそうがかりになった上に、その何十倍か何百倍のクーリーを使っても、豆の出盛でさかりには持て余すほど荷が後から後からと出てくる。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当日の夜はまた一層の人出で、八時から九時頃にかけて出盛でざかる。今日のように社の前を電車が通ってはおりません。
……夜あかしだと聞く怪談には、この時刻が出盛でざかりで、村祭のなわてぐらいは人足ひとあしが落合うだろう。くるまも並んでいるだろう、……は大あて違い。ただの一台も見当らない。前の広場も暗かった。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)