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銚子
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てうし
ふりがな文庫
“
銚子
(
てうし
)” の例文
其処へ何も知らない乳母は、年の若い女房たちと、
銚子
(
てうし
)
や
高坏
(
たかつき
)
を運んで来た。古い池に
枝垂
(
しだ
)
れた桜も、
蕾
(
つぼみ
)
を持つた事を話しながら。……
六の宮の姫君
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
玄竹
(
げんちく
)
、
其方
(
そち
)
に
逢
(
あ
)
つたのは、いつが
初對面
(
しよたいめん
)
だツたかなう。』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
空
(
から
)
の
盃
(
さかづき
)
を
玄竹
(
げんちく
)
の
前
(
まへ
)
に
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
して、
銚子
(
てうし
)
の
口
(
くち
)
を
受
(
う
)
けながら
言
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
素通
(
すどほ
)
りもなるまいとてずつと
這入
(
はい
)
るに、
忽
(
たちま
)
ち
廊下
(
らうか
)
にばた/\といふ
足
(
あし
)
おと、
姉
(
ねへ
)
さんお
銚子
(
てうし
)
と
聲
(
こゑ
)
をかければ、お
肴
(
さかな
)
は
何
(
なに
)
をと
答
(
こた
)
ふ。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
握らせるのも、三月の
雛
(
ひな
)
人形に、
扇
(
あふぎ
)
や
銚子
(
てうし
)
を持たせるのも同じことだ。下手人が男なら兎も角、女はそんな間拔けな間違ひはしない筈と思ふがどうだい、八
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
神道
(
しんだう
)
徳次は小貝川の
傍
(
そば
)
、
飯岡
(
いひをか
)
の助五郎、笹川の繁蔵、
銚子
(
てうし
)
の五郎蔵と、数へ立つたら、指がくたびれる程だ。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
お
銚子
(
てうし
)
は
入
(
いり
)
が
惡
(
わる
)
くつて、しかも
高値
(
たか
)
いと
言
(
い
)
ふので、
式
(
かた
)
だけ
誂
(
あつら
)
へたほかには、
町
(
まち
)
の
酒屋
(
さかや
)
から
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこに
一月餘
(
ひとつきあま
)
りも
滯在
(
たいざい
)
してゐるうちに九
月
(
ぐわつ
)
になり
掛
(
か
)
けたので、
保田
(
ほた
)
から
向
(
むか
)
ふへ
突切
(
つつき
)
つて、
上總
(
かづさ
)
の
海岸
(
かいがん
)
を
九十九里
(
くじふくり
)
傳
(
づた
)
ひに、
銚子
(
てうし
)
迄
(
まで
)
來
(
き
)
たが、そこから
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
樣
(
やう
)
に
東京
(
とうきやう
)
へ
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
村を
去
(
さる
)
事七八町に七ツ釜といふ所あり、(里俗滝つぼを釜といふ)滝七
段
(
だん
)
あるゆゑに七ツ釜とよびきたれり。
銚子
(
てうし
)
の口
不動滝
(
ふどうたき
)
などいふも七ツ釜の内にて、
妙景
(
めうけい
)
奇状
(
きじやう
)
筆
(
ふで
)
をもつて
云
(
いふ
)
べからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
一
合
(
がふ
)
ほどを
量
(
りやう
)
とした
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
珍
(
めづ
)
らしく二三
度
(
ど
)
も
銚子
(
てうし
)
を
代
(
か
)
へたが、一
向
(
かう
)
に
醉
(
ゑ
)
ふといふことを
知
(
し
)
らなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「はい、
葉
(
は
)
の
上
(
うへ
)
へ
乘
(
の
)
せて
置
(
お
)
きます。」
輕
(
かる
)
く
頷
(
うなづ
)
いて、
先生
(
せんせい
)
が、「お
前
(
まへ
)
たち、
銚子
(
てうし
)
をかへな。」……ちゝ、ちゝ、はゝのなきあとに、ひとへにたのみ
參
(
まゐ
)
らする、その
先生
(
せんせい
)
の
御壽命
(
ごじゆみやう
)
が。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
村を
去
(
さる
)
事七八町に七ツ釜といふ所あり、(里俗滝つぼを釜といふ)滝七
段
(
だん
)
あるゆゑに七ツ釜とよびきたれり。
銚子
(
てうし
)
の口
不動滝
(
ふどうたき
)
などいふも七ツ釜の内にて、
妙景
(
めうけい
)
奇状
(
きじやう
)
筆
(
ふで
)
をもつて
云
(
いふ
)
べからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
お靜はお勝手から覗いて、お
銚子
(
てうし
)
の具合を見ながら話の腰を折りました。
銭形平次捕物控:320 お六の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
銚子
(
てうし
)
なら、まだしもだが、
催
(
もよほし
)
、
稽古
(
けいこ
)
なんど
忙
(
いそが
)
しい
時
(
とき
)
だと、ビールで
湯
(
ゆ
)
どうふで、
見
(
み
)
る/\うちに
三挺
(
さんちやう
)
ぐらゐぺろりと
平
(
たひ
)
らげる。
當家
(
たうけ
)
のは、
鍋
(
なべ
)
へ、そのまゝ
箸
(
はし
)
を
入
(
い
)
れるのではない。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
銚子
(
てうし
)
を代へに行つたとすれば、裏の梯子を降りてお勝手へ降りたことになり、その間に曲者は、表の梯子を登つて、廊下傳ひに近づき、百目
蝋燭
(
らふそく
)
の灯に寫し出された、主人の影法師をたよりに
銭形平次捕物控:290 影法師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
こゝに
一夜
(
いちや
)
あけの
春
(
はる
)
、
女中頭
(
ぢよちうがしら
)
のおぬひ?さん(
此
(
こ
)
の
姐
(
ねえ
)
さんの
名
(
な
)
未
(
いま
)
だ
審
(
つまびらか
)
ならず、
大方
(
おほかた
)
然
(
さ
)
うだらうと
思
(
おも
)
ふ。)
朱塗
(
しゆぬり
)
金蒔繪
(
きんまきゑ
)
三組
(
みつぐみ
)
の
杯
(
さかづき
)
に
飾
(
かざり
)
つきの
銚子
(
てうし
)
を
添
(
そ
)
へ、
喰摘
(
くひつみ
)
の
膳
(
ぜん
)
を
目
(
め
)
八分
(
はちぶ
)
に
捧
(
さゝ
)
げて
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る。
熱海の春
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そんな事を言つた時は、二本目の
銚子
(
てうし
)
が用意されて居りました。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大火鉢
(
おほひばち
)
に
火
(
ひ
)
がくわん/\と
熾
(
おこ
)
つて、
鐵瓶
(
てつびん
)
が、いゝ
心持
(
こゝろもち
)
にフツ/\と
湯氣
(
ゆげ
)
を
立
(
た
)
てて
居
(
ゐ
)
る。
銅壺
(
どうこ
)
には
銚子
(
てうし
)
が
並
(
なら
)
んで、
中
(
なか
)
には
泳
(
およ
)
ぐのがある。
老鋪
(
しにせ
)
の
旦那
(
だんな
)
、
新店
(
しんみせ
)
の
若主人
(
わかしゆじん
)
、
番頭
(
ばんとう
)
どん、
小僧
(
こぞう
)
たちも。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何を言やがる。俺達は、お
銚子
(
てうし
)
を調べに來たんだ」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
階下
(
した
)
へ、お
銚子
(
てうし
)
の代りを
銭形平次捕物控:290 影法師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“銚子”の意味
《名詞》
銚子(ちょうし)
酒を注ぐための長柄のついた器。
徳利。
《固有名詞》
千葉県北東端に位置する市。
(出典:Wiktionary)
銚
漢検準1級
部首:⾦
14画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“銚子”で始まる語句
銚子縮
銚子口
銚子在
銚子局
銚子袴