海底かいてい)” の例文
天空そらには星影ほしかげてん、二てんた三てんかぜしてなみくろく、ふね秒一秒べういちべうと、阿鼻叫喚あびけうくわんひゞきせて、印度洋インドやう海底かいていしづんでくのである。
若者わかものは、せっかくここまできながら、のぞみのしまくこともできず、むなしく海底かいていのもくずになってしまうのかと残念ざんねんがりました。
一本の銀の針 (新字新仮名) / 小川未明(著)
此際このさい鐵道橋梁てつどうきようりようくだ汽車きしやともさらはれてしまつたが、これは土砂どさうづまつたまゝ海底かいていまでつてかれたものであることがわかつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
海底かいてい長靴ながぐつ半靴はんぐつは』とグリフォンが重々おも/\しいこゑつゞけて、『胡粉ごふんけてる。うだ、わかつたらう』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
大波おほなみたゞよ小舟こぶねは、宙天ちうてん搖上ゆすりあげらるゝときは、たゞなみばかり、しろくろくも一片いつぺんをもず、奈落ならく揉落もみおとさるゝときは、海底かいていいはなるの、あかあをきをさへるとひます。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たいへんなところへ来たものだ、ここは深い海底かいていなのだ。してみると、あのホテルを出てからこっち、空だと思っていたのは空ではなくて、海底の町の天井てんじょうだったのか。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
手當てあてとして江戸表へ名乘なのり出んとせし船中にて難風なんぷうに出合船頭せんどう水主かこ皆々みな/\海底かいてい木屑もくづとなりしが果報くわはうめでたき吉兵衞一人ひとりからふじてたすかり藤が原なる拙者のかくれ家へ來り右の次第を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その鋭利えいりなる三尖衝角さんせんしやうかくそらきらめ電光いなづまごと賊船ぞくせん右舷うげん霹靂萬雷へきれきばんらいひゞきあり、極惡無道ごくあくむだう海蛇丸かいだまるつひ水煙すいゑんげて海底かいていぼつつた。
かういふ長波長ちようはちよう津浪つなみ海底かいてい大地震だいぢしんによつていかにしておこされるかといふに、それはおほ海底かいてい地形變動ちけいへんどうもとづくのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「コノ花輪ヲ、ヤガテ海底かいてい永遠えいえんノ眠リニツカントスル貴船乗組きせんのりくみノ一同ニ呈ス」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
みゝかたむけると、何處いづくともなく鼕々とう/\なみおときこゆるのは、この削壁かべそとは、怒濤どとう逆卷さかま荒海あらうみで、此處こゝたしか海底かいてい數十すうじふしやくそこであらう。
ハワイの火山かざんのように海底かいていからあがつて出來できたものは、鎔融状態ようゆうじようたいおい比較的ひかくてき流動りゆうどうやす性質せいしつつてゐることは、まへにもべたところであるが
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
われ/\はちか關東大地震かんとうだいぢしんおいて、相模灣さがみわん海底かいていひろ十里四方じゆうりしほう程度ていどおいて、幾米いくめーとる上下變動じようげへんどうのあつたことをまなんだ。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
みぎほか日本につぽん近海きんかいおいては、時々とき/″\海底かいてい噴火ふんかみとめることがある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)