早々さう/\)” の例文
逆手さかてもちまゝうしなひてたふたりしかば是は何事なにごとならんと氣付きつけあたへて樣子やうすきく敵討かたきうちなりと申ゆゑ半左衞門はんざゑもんおほいに驚き早々さう/\町役人ちやうやくにん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
玄関番げんくわんばん書生しよせい不作法ぶさはふ取扱とりあつかひけると、其処そこ主人迄しゆじんまでがいやになる。著米ちやくべい早々さう/\始末しまつは、すくなからず僕等ぼくら不快ふくわいあたへた。(四月三日)
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
宗助そうすけういふふうに、なん事故じこ出來できて、役所やくしよ退出ひけからすぐほかまはつておそくなる場合ばあひには、何時いつでもその顛末てんまつ大略たいりやくを、歸宅きたく早々さう/\御米およねはなすのをれいにしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
則重公由々敷ゆゝしき事に思召おぼしめされ早々さう/\に老臣共を召されて此事如何あるべきと御諚ごぢやうありければ、老臣共申すやう、抑も檜垣の門徒衆は年頃別而昵近べつしてぢつこんに致し
なにしろ梅雨つゆあけ早々さう/\其家そこ引越ひつこした。が、……わたしはあとでいてぶるひした。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
へい/\かしこまりました。これから湯に這入はいる、御膳ごぜんが出る、おしる向附むかうづけみな茗荷尽目めうがづくめ。客「ハアめううちだ。と思ひながら御飯ごぜんましてねどこく。翌朝よくてうになると早々さう/\客人きやくじんは立つてしまつた。 ...
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
アンドレイ、エヒミチは歸來かへり早々さう/\其住居そのすまひたづねねばならぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
せば、早々さう/\
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一寸いつすん猶豫ゆうよもならぬとそれは/\にもかゝれぬだんじやうおまへにも料簡れうけんあることゝやうやうに言延いひのべてかへりますまでたのんではいたれどマアどうしたらからうか思案しあんしててくだされと小聲こごゑながらもおろ/\なみだあんじなされますなうにかなります今夜こんや大分だいぶけましたから明日あした早々さう/\出向でむきまして談合はなしあひを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
話し御油斷ごゆだんあるべからずと云ふにより又七點頭うなづき今宵こよひもし菊が來たらばわれぢきに取ておさなはを掛くべし其時其方は早々さう/\加賀屋長兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とゞまりしと雖も小夜衣の事を思ひきりしに非ず只々たゞ/\便たよりをせざるのみにて我此家の相續をなさば是非ともかれ早々さう/\身請みうけなし手活ていけの花とながめんものを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)