御病氣ごびやうき)” の例文
新字:御病気
團十郎だんじふらう澁味しぶみくはゝつたと、下町したまちをんなだちが評判ひやうばんした、御病氣ごびやうき面痩おもやせては、あだにさへもえなすつた先生せんせいかたへ、……あゝかじりついた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
べしは重々ぢゆう/\此方こなたわるけれど母上はゝうへとらへてなにいひつたかおみゝれまいとおもへばこそ樣々さま/″\苦勞くらうもするなれさらでもの御病氣ごびやうきにいとゞおもさを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『それは大儀たいぎだツた。どうだな能登守殿のとのかみどの御病氣ごびやうきは。』と、但馬守たじまのかみかたちたゞしてうた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
無理むりにおすゝめ申したは此忠兵衞ゆゑ夫がため御病氣ごびやうきおこらば大變たいへんなりとまづ取敢とりあへず長三郎の部屋へ至りて障子しやうじそとまで來りし時に中にてはおそはるゝやら寢言ねごとやらサアお出なさい有難うと判然はつきりいひしが其跡は何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はやるほどなほ落附おちつきてお友達ともだちたれさま御病氣ごびやうきときく格別かくべつなかひとではあり是非ぜひ見舞みまひまをしたくぞんじますがと許容ゆるし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あら、しつとりしてるわ、夜露よつゆひどいんだよ。ぢかにそんなものにこしけて、あなたつめたいでせう。ほんとに養生深やうじやうぶかかたが、それ御病氣ごびやうき擧句あげくだといふし、わるいわねえ。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つてるぞ夕方ゆふがたべつしてかぜさむそのうへにかぜでもかば芳之助よしのすけたいしてもむまいぞやといふことばいておたかおそる/\かほをあげ御病氣ごびやうきといふことを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もまだちない。かたち何處どこか、かげえない。かね氣短きみじかなのはつてる。こと御病氣ごびやうきなにかのおなぐさみらうものを、はやく、とおもふが見當みあたらない。蓑蟲みのむしこひしくまよつた。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あの親切しんせつやさしいかたふてはわるいけれど若旦那わかだんなさへかつたらおぢやうさまも御病氣ごびやうきになるほどの心配しんぱいあそばすまいに、左樣さういへば植村樣うゑむらさまかつたら天下てんか泰平たいへいをさまつたものを
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
主從しゆうじうあひだどくなどゝの御懸念ごけねんあるはずなし、おまへさまのおん御病氣ごびやうきそのほか何事なにごとありても、それはみな小生おのれつみなり、御兩親ごりやうしんさまのお位牌ゐはいさては小生おのれなき兩親おやたいして雪三せつざうなん申譯まうしわけなければ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さることなれど御病氣ごびやうきにでも萬一もしならばとりかへしのなるべきならずぬし誰人たれびとえぞらねど此戀このこひなんとしてもかなまゐらせたしぢやうさまほどの御身おんみならば世界せかいもなくうれひもなく御心安おこゝろやすくあるべきはず
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)