儀式ぎしき)” の例文
そののち何回なんかいうした儀式ぎしきのぞんだかれませぬが、いつもいつもおな状態じょうたいになるのでございまして、それはまった不思議ふしぎでございます。
儀式ぎしきばった歓迎では決してなかったが、顔ぶれがあまり大げさなので、朝倉先生がK青年にそのことをそっとただしてみると、かれはこたえた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
これはのちほどおはなしをする朝鮮ちようせん古墳こふんからもるもので、かようなくつかんむりは、もちろん平生へいぜい使つかつたものでなく、儀式ぎしきのときなどにもちひたものでありませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
儒教じゅきょうが入って以来、その説くところやら、その儀式ぎしきがたいそう違って来たし、ことに仏教輸入以来はその教理きょうりさえも変化し、おそらくこんにち神道しんとうの名のもとに
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
結婚けっこん儀式ぎしきがすむとまもなく、こんどのおかあさんは、さっそくいじわるの本性ほんしょうをさらけ出しました。
ならずして、ふとおんなかみつくられたつなができました。にぎやかな儀式ぎしきおこなわれたあとで、そのつなかねげましたところ、やすやすと鐘楼しょうろうにつるされたのでした。
ひすいを愛された妃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
多くの宗教で肉食を禁ずることが大切の儀式ぎしきにはつきものになっているのでもわかりましょう。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
おごそかな儀式ぎしきも、目にはうつりません。ただ、死んでからの、暗い暗いやみのことばかりを思っていました。この世でなくしてしまった、すべてのことを思っているのでした。
へえゝ、ふ姿で、したなにか出してますか。婆「おもたいかんむりつてしまひ、軽い帽子ばうしかぶつて、また儀式ぎしきの時にはおかむりなさいます、それに到頭たうとう散髪ざんぱつになツちまひました。 ...
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
この軍艦ぐんかん獻納者けんなうしやであれば、本艦ほんかん引渡ひきわたしの儀式ぎしきためと、ひとつには、最早もはや異境ゐきやうそら飽果あきはてたればこれよりは、やまうるはしく、みづきよ日本につぽんかへらんと、子ープルスかうから本艦ほんかん便乘びんじやうした次第しだいです。
定めて御承知も有せらるべきが此度八山御旅館へ御下向げかうありし天一坊樣儀先達て伊豆守御役宅へ御まねぎ申し御身分みぶん調しらべ申せしに將軍の御落胤らくいんたるに相違さうゐなく御證據の品も御座あれば近々きん/\御對面ごたいめんの御儀式ぎしきあらせらるべきあひだ取計とりはからひ申べしとの事に候然るに私いさゝ相學さうがく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
答『人間界にんげんかい儀式ぎしきとはちがうが、矢張やは夫婦めおとになるときにはまった礼儀れいぎがあり、そしてうえ竜神様りゅうじんさまからのお指図さしずける……。』
そのぎは銅鉾どうほこといふもので、はゞひろ大型おほがたのものでありまして、實用じつよう使つかつたものでなく、なに儀式ぎしきにでももちひたものとえ、やいばのところもするどくはなく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そこではじめて、天下てんかはれて、王女と結婚けっこんのしだいを、国じゅうに知らせました。そうして、りっぱな儀式ぎしきをととのえて、あらためて、眠る森から、お姫さまをお迎えになりました。
眠る森のお姫さま (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
天主教てんしゅきょう儀式ぎしきを見たときに起こるかんよりもさらに不愉快ふゆかいなる思いを起こす。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
何かの儀式ぎしきでネネムが式辞を読んだりするときは、その位を読むのがつらいので、それをあらかじめ三十に分けて置いて、三十人の部下に一ぺんにがやがやと読み上げてもらうようにしていましたが
二ツと申事且つ又御墨附御短刀も相違御座なくあらせらるれば近々きん/\御親子ごしんし御對顏ごたいがんの御儀式ぎしき執計とりはからひ申すべき段上聞に達し候處芝八山は町奉行の掛りなれば越前再吟味願度由さいぎんみねがひたきよし此段このだんうかゞひ奉ると言上に及びければ將軍にはきこめされ天一はよくるとや音聲迄おんじやうまでも其儘とな物の種は盜むも人種はぬすまれずと世俗せぞくことわざさもありあらそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武門ぶもん氏神うぢがみあがめ奉つる事世の人の皆知る處なれば爰に贅言ぜいげんせず因て當時將軍家より社領しやりやう一萬石御寄進きしんありかゝる目出度御神なれば例年八月十五日御祭禮のせつ放生會はうじやうゑの御儀式ぎしきあり近國きんごく近在きんざいより其日參詣なす者數萬人及び八幡山崎淀一口其近邊は群集ぐんじゆ一方ならずよどの城主稻葉丹後守殿より毎年まいねん道普請みちぶしん等丈夫に申付られ當日は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)