“かんし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
諫止27.4%
監視20.2%
環視11.9%
干支7.1%
鉗子4.8%
漢子3.6%
冠詞2.4%
看視2.4%
諌止2.4%
韓氏2.4%
韓子1.2%
姦死1.2%
幹枝1.2%
款識1.2%
漢詩1.2%
甘氏1.2%
瞰視1.2%
管子1.2%
簡子1.2%
諫使1.2%
諫死1.2%
閂子1.2%
関氏1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お前が私に対する反抗的な気持からあまりにも向う見ずな事をしようとしているのを断然お前に諫止かんししなければならないと思った。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
でも思い切って刑務所けいむしょの中へはいって行くのがちょっとちゅうちょされた。だれかがわたしをじっと監視かんししているように思われた。
忠明は、心得たりと、わざと大刀は門弟にあずけ、鉄扇ひとつ携えて、衆人環視かんしのまん中へ出て行った。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あるいうまに、或は牛に、此般こんはんの者も多かるべし。しかれども予がかつ聞知ききしれるかれ干支かんししかく巳を重ねたるを奇異とせる記憶は、咄嗟とっさに浅次郎の名を呼起よびおこせり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その外、砂糖を挾む小さい鉗子かんしが一つ、茶を飲む時に使ふ匙が二三本、果物の砂糖漬を入れた硝子ガラス壺が一つ置いてある。寝台の上には明るい色の巾が掛けてある。
東山以来の積勢で茶事は非常に盛んになった。茶道にも機運というものでがなあろう、英霊底えいれいてい漢子かんしが段〻に出て来た。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私はその先生の前で詩を読ませられたり文章を読ませられたり、作文を作って、冠詞かんしが落ちていると云ってしかられたり、発音が間違っているとおこられたりしました。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
野村君、僕が雪渓発掘の準備にかゝると、叔父重武は表面は何の動揺も示さなかったが、それ以来は、彼の見えざる看視かんしが、見えざる触手が、僕の周囲でひしめいている事を僕ははっきり感ずるのだ。
死ぬことの恐ろしくない二人も、チョン髷男に川の中から死を諌止かんしせられては、怖ろしくならざるを得ない。六反池に捨てられたおりえの首が浮いて来たように身の毛を逆立にしてびっくりした。
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
わたくしは博羅はくらに住んでいた韓氏かんしの娘でございます。城が落ちたときに、賊のためにとらわれてはずかしめを受けようとしましたが、わたくしは死を決して争い、さんざんに賊を罵って殺されました。
秦王しんわうのちこれい、ひとをしてこれゆるさしむれば、すでせり。申子しんし韓子かんしみなしよあらはし後世こうせいつたふ、(一二一)學者がくしやおほり。
ただ韓子かんしの・説難ぜいなんつくしかみづから((禍ヲ))のがるることあたはざりしをかなしむのみ
刀傷死、殴打死、水死、焼死、縊死いし、毒死、姦死かんし(鶏姦死まで含む)など、あらゆる死体検証の専門的智識が系統的にしるされ、それに実例が混るという体裁になっている。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そこでわたくしは幹枝かんしと年歯との符合するものを重視し、生年に本づいて順算することゝした。即ち歿年は八十三にあらずして八十二となるのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それに大問題にしてもよいのは、大概の人は款識かんしを施すのに、大作の後であればあるほど構えをキッとさせ、筆を堅く握って、いわゆるとどめを刺すといったような調子でやる。
牧渓の書の妙諦 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
そこの雑誌とふのは、半紙はんし両截ふたつぎり廿枚にぢうまい卅枚さんぢうまい綴合とぢあはせて、これ我楽多文庫がらくたぶんこなづけ、右の社員中から和歌わか狂歌きやうか発句ほつく端唄はうた漢詩かんし狂詩きやうし漢文かんぶん国文こくぶん俳文はいぶん戯文げぶん新躰詩しんたいし
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
また一面には、天来の瞰視かんしをうけているような意識に駆られて、審判とか刑罰とか云うような、妙に原人ぽい恐怖がもたらされてくるのですよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
張もめずらしがって某学者に見せると、それは管子かんしのいわゆる涸沢こたくの精で、慶忌けいきという物であると教えられた。
「それがあてにならないんだ。何でも、この土地で陽虎の顔を一番よく知つている簡子かんしという男が、先生を陽虎だと言い張っているらしいのでね。」
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
序戦の立ち上がり——起——の疾風迅雷じんらいの点では、遺憾いかんなかったのであるが、勝家の六回の諫使かんしも退けて、「キレ」を取らずに、傲然ごうぜん、その夜も陣地を動かさずにいたことは、まさに
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
政秀の諫死かんしによって信長大いに行状を改めたが同時に、その天稟てんびんの武威を振い出した。
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
銅貨の中に隠した針くらいの長さのその鋸で、錠前の閂子かんしや、かきがねの軸や、海老錠えびじょうの柄や、窓についてる鉄棒や、足についてる鉄枷てつかせなどを、切らなければならない。
「それはそれはなんたる奇縁でしょう。てまえの家のうじ関氏かんしで、わたくしは関定かんていというものです」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)