“おのこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
46.7%
男子23.3%
男児6.7%
漢子6.7%
壮士6.7%
6.7%
小野子3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と緒を手首に、可恐おそろしい顔は俯向うつむけに、ぶらりと膝に飜ったが、鉄で鋳たらしいそのおごそかさ。逞ましいおのこの手にもずしりとする。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
源叔父の独子ひとりご幸助海におぼれてせし同じ年の秋、一人の女乞食日向ひゅうがかたより迷いきて佐伯の町に足をとどめぬ。ともないしは八歳やっつばかりの男子おのこなり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
主翁は逐一聞いた上で、煙管きせるをポンと灰吹はいふきにはたき、十二三の召使の男児おのこを呼んで御寮様ごりょうさまに一寸御出と云え、と命じた。やがてお馨さんの母者人が出て来た。よくお馨さんに肖て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
かわは長く流れて、向山むこうやまの松風静かにわたところ、天神橋の欄干にもたれて、うとうとと交睫まどろ漢子おのこあり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほりめぐる垣は壮士おのこ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人は気味わる/\みちの中ばまで参ると、一むら茂る杉林の蔭より出てまいる者をすかして見れば、面部を包みたる二人のおのこ、いきなり源次郎の前へ立塞たちふさがり
春の日脚ひあしの西にかたぶきて、遠くは日光、足尾あしお越後境えちござかいの山々、近くは、小野子おのこ子持こもち赤城あかぎの峰々、入り日を浴びて花やかに夕ばえすれば
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)