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青々
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あを/\
ふりがな文庫
“
青々
(
あを/\
)” の例文
山
(
やま
)
がたといひ
出
(
だ
)
して、
土地
(
とち
)
の
樣子
(
ようす
)
からその
性質
(
せいしつ
)
を
述
(
の
)
べて、そこに
青々
(
あを/\
)
と
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
した
野菜
(
やさい
)
の
色
(
いろ
)
を、
印象深
(
いんしようぶか
)
くつかんで、
示
(
しめ
)
してゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
眞中
(
まんなか
)
には
庭園
(
ていえん
)
があり、
噴水
(
ふんすい
)
が
絶
(
た
)
えず
水
(
みづ
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、あたりには
青々
(
あを/\
)
と
繁
(
しげ
)
つた
庭木
(
にはき
)
も
植
(
う
)
ゑてあり、
熱
(
あつ
)
い
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
でも
涼
(
すゞ
)
しい
感
(
かん
)
じを
與
(
あた
)
へ
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
籠
(
かご
)
の
中
(
なか
)
には、
青々
(
あを/\
)
とした
蕗
(
ふき
)
の
蕾
(
つぼみ
)
が一ぱい
入
(
はひ
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。そのお
婆
(
ばあ
)
さんは、まるでお
伽話
(
とぎばなし
)
の
中
(
なか
)
にでも
出
(
で
)
て
來
(
き
)
さうなお
婆
(
ばあ
)
さんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
地獄
變相
(
へんざう
)
の圖の樣な景色が出來ても是非に及ばないが、何人にも詩人的情緒は有るから、生氣に
充
(
み
)
ちた
青々
(
あを/\
)
とした山々の間に
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
第一
(
だいいち
)
に、
青々
(
あを/\
)
した、
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
といふものは、
植物
(
しよくぶつ
)
にとつては
一番
(
いちばん
)
大切
(
たいせつ
)
で、ちょうどわれ/\の
心臟
(
しんぞう
)
や
胃
(
い
)
や
膓
(
ちよう
)
のような、
生活上
(
せいかつじよう
)
の
必要
(
ひつよう
)
な
器官
(
きかん
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
眉の
跡
(
あと
)
青々
(
あを/\
)
と妙に淋しく
細
(
ほつ
)
そりして居りますが、水際立つた
元祿姿
(
げんろくすがた
)
で、敷居の上に櫻貝のやうな素足の爪を並べて立つと、腰から上へ
眞珠色
(
しんじゆいろ
)
の
霞
(
かすみ
)
が
棚
(
たな
)
びいて
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
しまた
田圃
(
たんぼ
)
づたひに歩いて
行
(
ゆ
)
く
中
(
うち
)
水田
(
みづた
)
のところ/″\に
蓮
(
はす
)
の花の見事に咲き乱れたさまを
眺
(
なが
)
め
青々
(
あを/\
)
した
稲
(
いね
)
の葉に
夕風
(
ゆふかぜ
)
のそよぐ
響
(
ひゞき
)
をきけば、さすがは
宗匠
(
そうしやう
)
だけに
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
與吉
(
よきち
)
が
身體
(
からだ
)
を
入
(
い
)
れようといふ
家
(
いへ
)
は、
直
(
すぐ
)
間近
(
まぢか
)
で、一
町
(
ちやう
)
ばかり
行
(
ゆ
)
くと、
袂
(
たもと
)
に一
本
(
ぽん
)
暴風雨
(
あらし
)
で
根返
(
ねがへ
)
して
横樣
(
よこざま
)
になつたまゝ、
半
(
なか
)
ば
枯
(
か
)
れて、
半
(
なか
)
ば
青々
(
あを/\
)
とした、あはれな
銀杏
(
いてふ
)
の
矮樹
(
わいじゆ
)
がある、
橋
(
はし
)
が
一個
(
ひとつ
)
。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
東
(
ひがし
)
と
西
(
にし
)
と
南
(
みなみ
)
の
三方
(
さんぽう
)
は
此
(
この
)
島
(
しま
)
の
全面
(
ぜんめん
)
で、
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
り
青々
(
あを/\
)
とした
森
(
もり
)
つゞき、
處々
(
ところ/″\
)
に
山
(
やま
)
もある、
谷
(
たに
)
も
見
(
み
)
える、また
逈
(
はる
)
か/\の
先方
(
むかう
)
に
銀色
(
ぎんしよく
)
の
一帶
(
いつたい
)
の
隱見
(
いんけん
)
して
居
(
を
)
るのは、
其邊
(
そのへん
)
に
一流
(
いちりう
)
の
河
(
かは
)
のある
事
(
こと
)
が
分
(
わか
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そして一日々々と、
朽葉
(
くちは
)
色の花園が
甦
(
よみがへ
)
つて、
青々
(
あを/\
)
となつてゆくのを見ると、夜「希望」がそこを横ぎるのだと云ふ考へが浮かんだ。さうして、一朝毎に、より美しい彼女の足跡を殘していつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
お
上
(
かみ
)
さんはぶつたまげてしまひました。けれど「あんなものをあげないで、よかつた」とおもひました。そして
裏
(
うら
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
にでてみますと、
捨
(
す
)
てられたその
芋
(
いも
)
は
青々
(
あを/\
)
と芽をふいてゐるではありませんか。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
さういふわけで
夏
(
なつ
)
には
木々
(
きゞ
)
は、
見
(
み
)
るからに
元氣
(
げんき
)
な
青々
(
あを/\
)
した
色
(
いろ
)
をして、はちきれるような
生活
(
せいかつ
)
をします。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「ところで高力左近太夫樣は今年二十七、細面で
髯
(
ひげ
)
の
跡
(
あと
)
青々
(
あを/\
)
とした、一寸良い男だ」
銭形平次捕物控:078 十手の道
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……あゝ、
家
(
いへ
)
らしい
家
(
いへ
)
が
皆
(
みな
)
取拂
(
とりはら
)
はれましたから、
見通
(
みとほ
)
しに
仙臺堀
(
ぜんだいぼり
)
も
見
(
み
)
えさうです。すぐ
向
(
むか
)
うに、
煙
(
けむり
)
だか、
雲
(
くも
)
だか、
灰汁
(
あく
)
のやうな
空
(
そら
)
にたゞ
一
(
いつ
)
ヶ
處
(
しよ
)
、
樹
(
き
)
がこんもりと、
青々
(
あを/\
)
して
見
(
み
)
えませう——
岩崎公園
(
いはさきこうゑん
)
。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
にも
青々
(
あを/\
)
としてゐた
木
(
き
)
が
無
(
な
)
くなつて
赤
(
あか
)
い
山
(
やま
)
の
地
(
じ
)
はだを
見
(
み
)
せるようになつたのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
後ろから袖を押へるやうに、續いて庭先に出たのは、三十を少し越したかと思ふ、美しい年増、襟の掛つた
袢纒
(
はんてん
)
を引つかけて、
眉
(
まゆ
)
の
跡
(
あと
)
青々
(
あを/\
)
と、紅を含んだやうな唇が、物を言ふ毎に妙になまめきます。
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
々
3画
“青々”で始まる語句
青々園