しかもまだ行くての千山万水がいかなる艱苦を待つか、歓びの日を設けているか? ——それはなお未知数といわなければならない。
わしはその愛のために死にたいとさえ思っていた。わしたちはこの欠乏と艱苦との中にあって、友情をさえ失わなければならないのか。
あらゆる艱苦を冒して、不幸な老父を最後まで救おうとする若い娘のりりしい姿が、なんとしても、僕の心に乗ってきてしまう。
それには、凄烈を極めた頭脳の火花が散るように思われたが、そこに達するまでの艱苦には、さぞかし涙ぐましいものがあったであろう。