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『砂糖』
ふりがな文庫
『
砂糖
(
さとう
)
』
病めるが上にも年々更に新しき病を増すわたしの健康は、譬えて見れば雨の漏る古家か虫の喰った老樹の如きものであろう。雨の漏るたび壁は落ち柱は腐って行きながら古家は案外風にも吹き倒されずに立っているものである。虫にくわれた老樹の幹は年々うつろにな …
著者
永井荷風
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「国粋 第二卷第十號」国粋出版社、1921(大正10)年10月1日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
蓋
(
けだ
)
午
(
ひる
)
埃及
(
エジプト
)
屡
(
しばしば
)
摺物
(
すりもの
)
攀
(
よ
)
春耕
(
しゅんこう
)
柏莚
(
はくえん
)
濺
(
そそ
)
紐育
(
ニューヨーク
)
艱苦
(
かんく
)
蕙斎
(
けいさい
)
麺麭
(
パン
)