“かんく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
艱苦90.3%
寰区3.2%
韓駒3.2%
患苦1.6%
鹹苦1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしはその愛のために死にたいとさえ思っていた。わしたちはこの欠乏と艱苦かんくとの中にあって、友情をさえ失わなければならないのか。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
それであるから、自分の目には彼が半身に浴びている春の夕陽までがいかにも静かに、穏やかに見えて、彼の尺八の音のとどく限り、そこに悠々たる一寰区かんくが作られているように思われたのである。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
なるほど韓駒かんくの詩の、「言うかれ衲子のうしらんに底無しと、江南こうなんの骨董をり取って帰る」
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
発見されたら地獄じごく患苦かんくが、口をひらいて待っている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
釈迦が譬喩ひゆに云った事を出家が真に受けているのが可笑おかしいというのである。そして経文を引用してある中に、海水の鹹苦かんくな理由を説明する阿含経あごんぎょうの文句が挙げてある。
断片(Ⅱ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)