“阿野廉子”の読み方と例文
読み方割合
あのやすこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「だが、いかに良い策があるにいたせ、阿野廉子あのやすこの御方とあっては、ちと手に遠い深宮の花だ。どうして、近づくことさえできるだろうか」
内々のご評議やら、またこれを父のお立場から、准后じゅんごう阿野廉子あのやすこにもおはかりになった結果か。——再度、坊門ノ清忠が信貴山の宮にえっして
悲哭ひこくする廷臣をべつとすれば、わずかに、御生涯の艱苦かんくをともにして来た准后じゅんごう阿野廉子あのやすこと、第七皇子の義良よしなが十三歳のおふたりだけであったのだ。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)