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穿
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はき
ふりがな文庫
“
穿
(
はき
)” の例文
どうしたんだって聞くと、裏の
家
(
うち
)
へ背戸口から入った炭屋の
穿
(
はき
)
かえたのが、雪が解けて、
引掛
(
ひっかか
)
ったんじゃあない……乗ってるんだって——
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いかんとなれば冬の雪はいかほどつもりても
凝凍
(
こほりかたまる
)
ことなく、
脆弱
(
やはらか
)
なる事
淤泥
(
どろ
)
のごとし。
故
(
かるがゆゑ
)
に冬の雪中は
橇
(
かんじき
)
・
縋
(
すかり
)
を
穿
(
はき
)
て
途
(
みち
)
を
行
(
ゆく
)
。
里言
(
りげん
)
には雪を
漕
(
こぐ
)
といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
下着は
紬
(
つむぎ
)
かと思われる鼠縞、羽織は黒の奉書にお里の知れた
酸漿
(
かたばみ
)
の
三所紋
(
みところもん
)
、どういうはずか白足袋に
穿
(
はき
)
かえ、机の上へ出しそろえて置いた
財嚢
(
かみいれ
)
手巾
(
はんけち
)
巻烟草入
(
まきたばこいれ
)
を
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
名差
(
なざし
)
にて對面せんと思案し頓て芝八山なる天一坊が
旅館
(
りよくわん
)
の門前に來りける
箱番所
(
はこばんしよ
)
には
絹羽織
(
きぬはおり
)
菖蒲皮
(
しやうぶかは
)
の
袴
(
はかま
)
を
穿
(
はき
)
控
(
ひかへ
)
居
(
ゐ
)
し番人大音に御使者と
呼上
(
よびあげ
)
れば次右衞門は中の口に案内を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
断
(
ことわ
)
りのみにて
今日
(
けふ
)
も
御入来
(
おいで
)
は
有
(
あ
)
るまいと
存
(
ぞん
)
じましたが、
図
(
はか
)
らざる
所
(
ところ
)
の
御尊来
(
ごそんらい
)
、
朋友
(
ほういう
)
の
者
(
もの
)
に
外聞
(
ぐわいぶん
)
旁
(
かた/″\
)
誠に
有難
(
ありがた
)
い事で
恐入
(
おそれい
)
ります……
何
(
ど
)
うもお
身装
(
みなり
)
の
工合
(
ぐあひ
)
、お
袴
(
はかま
)
の
穿
(
はき
)
やうから
更
(
さら
)
にお
飾
(
かざ
)
りなさらん所と
云
(
い
)
ひ
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「まあ、
穿
(
はき
)
ものもなにもねえじゃあありませんか——」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
何尺と云う高さの足駄をお
穿
(
はき
)
なさっても
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
お千が
穿
(
はき
)
ものをさがすうちに、風俗係は、内から、戸の錠をあけたが、軒を出ると、ひたりと腰縄を打った。
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
下
(
おり
)
沓
(
くつ
)
を
穿
(
はき
)
て立出ける其衣服は葵の紋を織出したる
白綾
(
しろあや
)
の小袖を着用し其下に
柿色
(
かきいろ
)
綾の小袖五ツを重ね紫きの
丸帶
(
まるぐけ
)
を
締
(
しめ
)
古金襴の法眼袴を穿ち上には
顯文紗
(
けんもんしや
)
十徳を着用し手に金の
中啓
(
ちうけい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
夫
(
をつと
)
は
蓑笠
(
みのかさ
)
稿脚衣
(
わらはゞき
)
すんべを
穿
(
はき
)
(
晴天
(
せいてん
)
にも
簑
(
みの
)
を
着
(
きる
)
は雪中
農夫
(
のうふ
)
の常也)
土産物
(
みやげもの
)
を
軽荷
(
かるきに
)
に
担
(
にな
)
ひ、
両親
(
ふたおや
)
に
暇乞
(
いとまごひ
)
をなし
夫婦
(
ふうふ
)
袂
(
たもと
)
をつらね
喜躍
(
よろこびいさみ
)
て
立出
(
たちいで
)
けり。
正是
(
これぞ
)
親子
(
おやこ
)
が
一世
(
いつせ
)
の
別
(
わか
)
れ、
後
(
のち
)
の
悲歎
(
なげき
)
とはなりけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小児の足駄を思い出した頃は、実はもう
穿
(
はき
)
ものなんぞ、
疾
(
とう
)
の以前になかったのです。
雪霊記事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
考へ居たりしが
大概
(
おほよそ
)
丑刻
(
やつ
)
時分
(
じぶん
)
とも思ふ頃
密
(
そつ
)
と起上り
寢床
(
ねどこ
)
にて
甲懸
(
かふがけ
)
脚絆
(
きやはん
)
迄も
穿
(
はき
)
率
(
いざ
)
と云へば
逃出
(
にげだ
)
すばかりの支度をなし夫より後藤が
寢
(
ね
)
たる
側
(
そば
)
に
指
(
さし
)
より宵の
酒宴
(
さかもり
)
の時見て置きたる胴卷の金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
戯
(
たはふれ
)
に
穿
(
はき
)
てみしが一歩も
進
(
すゝむ
)
ことあたはず、
家僕
(
かぼく
)
があゆむは馬を
御
(
ぎよ
)
するがごとし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小兒
(
こども
)
の
足駄
(
あしだ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
頃
(
ころ
)
は、
實
(
じつ
)
は
最
(
も
)
う
穿
(
はき
)
ものなんぞ、
疾
(
とう
)
の
以前
(
いぜん
)
になかつたのです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
戯
(
たはふれ
)
に
穿
(
はき
)
てみしが一歩も
進
(
すゝむ
)
ことあたはず、
家僕
(
かぼく
)
があゆむは馬を
御
(
ぎよ
)
するがごとし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其處
(
そこ
)
で
各自
(
めい/\
)
が、かの
親不知
(
おやしらず
)
、
子不知
(
こしらず
)
の
浪
(
なみ
)
を、
巖穴
(
いはあな
)
へ
逃
(
に
)
げる
状
(
さま
)
で、
衝
(
つ
)
と
入
(
はひ
)
つては
颯
(
さつ
)
と
出
(
で
)
つゝ、
勝手許
(
かつてもと
)
、
居室
(
ゐま
)
などの
火
(
ひ
)
を
消
(
け
)
して、
用心
(
ようじん
)
して、それに
第一
(
だいいち
)
たしなんだのは、
足袋
(
たび
)
と
穿
(
はき
)
もので、
驚破
(
すは
)
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「傘も何も、あの、雪で一杯でございますから。皆様のお
穿
(
はき
)
ものが、」
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
穿
漢検準1級
部首:⽳
9画
“穿”を含む語句
草鞋穿
雪駄穿
穿鑿
草履穿
穿山甲
穿物
穿索
下駄穿
足駄穿
穿替
靴穿
穿過
股引穿
狭穿
庭穿
脛穿
麻裏穿
上穿
穿孔
脚絆穿
...