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呼上
名差にて對面せんと思案し頓て芝八山なる天一坊が
旅館の門前に來りける
箱番所には
絹羽織菖蒲皮の
袴を
穿控居し番人大音に御使者と
呼上れば次右衞門は中の口に案内を
偖も小間物屋彦兵衞は
其身罪なくして
享保八年
霜月十八日
入牢となりしが同廿一日馬喰町市郎左衞門并に下女留
隱居所の
隣家の者町役人等迄呼出有りて大岡殿市郎左衞門と
呼上られ其方
伯母は
私はこんな大和路の古い街にも住む
按摩が、奇妙にも懐かしく
詩興を深く感じた、そこで、
早々二階へ
呼上げたら
彼れは
盲人の
老按摩であった。