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烈
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はげし
ふりがな文庫
“
烈
(
はげし
)” の例文
「そうですね、あんまり物音が
烈
(
はげし
)
いから、私はまた火事ででもあるのか知らんと思ったよ。」
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ば
懸
(
かけ
)
たりける
折節
(
をりふし
)
山風
烈
(
はげし
)
くして
炎
(
ほのほ
)
は所々へ
燃移
(
もえうつ
)
れば三十一人の小賊共スハ
大變
(
たいへん
)
なりと
慌騷
(
あわてさわ
)
ぐも
毒
(
どく
)
酒に五體の
利
(
きか
)
ざれば
憐
(
あは
)
れむべし
一人
(
ひとり
)
も殘らず
燒燗
(
やけたゞれ
)
て
死亡
(
しばう
)
に及ぶを
強惡
(
がうあく
)
の三人は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
エート東京
辺
(
へん
)
は追々暖気に向い
候
(
そうら
)
えども
御地
(
おんち
)
はいまだ寒さ
烈
(
はげし
)
き
御事
(
おんこと
)
と
存候処
(
ぞんじそろところ
)
御両親様始め御本家の伯父上伯母上お代どのまで御一同御無事に
御暮
(
おんくら
)
し
被遊候由
(
あそばされそろよし
)
何よりの御事と
奉賀候
(
がしたてまつりそろ
)
。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
平生の志の百分の一も
仕遂
(
しと
)
げる事が出来ずに空しく
壇
(
だん
)
の
浦
(
うら
)
のほとりに水葬せられて
平家蟹
(
へいけがに
)
の
餌食
(
えじき
)
となるのだと思うと如何にも残念でたまらぬ。この夜から
咯血
(
かっけつ
)
の度は一層
烈
(
はげし
)
くなった。
病
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
我国の
雪意
(
ゆきもよひ
)
は
暖国
(
だんこく
)
に
均
(
ひと
)
しからず。およそ九月の
半
(
なかば
)
より霜を
置
(
おき
)
て寒気
次第
(
しだい
)
に
烈
(
はげし
)
く、九月の末に
至
(
いたれ
)
ば
殺風
(
さつふう
)
肌
(
はだへ
)
を
侵入
(
をかし
)
て
冬枯
(
ふゆがれ
)
の
諸木
(
しよぼく
)
葉
(
は
)
を
落
(
おと
)
し、
天色
(
てんしよく
)
霎
(
せふ/\
)
として日の
光
(
ひかり
)
を
看
(
み
)
ざる事
連日
(
れんじつ
)
是雪の
意
(
もよほし
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
隣に養へる
薔薇
(
ばら
)
の
香
(
か
)
の
烈
(
はげし
)
く
薫
(
くん
)
じて、
颯
(
さ
)
と座に
入
(
い
)
る風の、この
読尽
(
よみつく
)
されし長き
文
(
ふみ
)
の上に落つると見れば、紙は
冉々
(
せんせん
)
と舞延びて貫一の身を
縈
(
めぐ
)
り、
猶
(
なほ
)
も
跳
(
をど
)
らんとするを、彼は
徐
(
しづか
)
に敷据ゑて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それからどのくらいの時間が経ったであろうか、ひどい渇きと
烈
(
はげし
)
い頭痛を感じながら、ふっと眼を開いた新田は、直ぐ
眼前
(
めのまえ
)
に心配そうな三つの顔を見出した。宗方博士と、令嬢と、助手の北村である。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
まだそれよりか、毒虫のぶんぶん矢を射るような
烈
(
はげし
)
い中に、疲れて、すやすや、……
傍
(
わき
)
に私の居るのを嬉しそうに、快よさそうに眠られる時は、なお
堪
(
たま
)
らなくって泣きました。
女客
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
見る者なかりしと
爰
(
こゝ
)
に
浪人體
(
らうにんてい
)
の
侍
(
さむらひ
)
の身には
粗服
(
そふく
)
を
纏
(
まと
)
ひ二月の
餘寒
(
よかん
)
烈
(
はげし
)
きに
羊羹色
(
やうかんいろ
)
の
絽
(
ろ
)
の羽織を着て麻の
袴
(
はかま
)
を
穿
(
はき
)
柄
(
つか
)
の
解
(
はづ
)
れし大小を
帶
(
たい
)
せし者
常樂院
(
じやうらくゐん
)
の表門へ進み
入
(
いら
)
んとせしが寺内の
嚴重
(
げんぢう
)
なる
形勢
(
ありさま
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
... 呼んでくれというのだがどうかして
癒
(
なお
)
す
工風
(
くふう
)
はあるまいか」と
仔細
(
しさい
)
を聞いて中川も安心し「ナーンだ、そんな事か。僕はまた何事が起ったかと非常に心配した。吃逆の
烈
(
はげし
)
いのは非常の苦痛を ...
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
しかし
残月
(
ざんげつ
)
であったんです。
何為
(
なぜ
)
かというにその日の
正午
(
ひる
)
頃、ずっと上流の
怪
(
あや
)
しげな
渡
(
わたし
)
を、綱に
掴
(
つか
)
まって、宙へ
釣
(
つる
)
されるようにして渡った時は、顔が
赫
(
かっ
)
とする
晃々
(
きらきら
)
と
烈
(
はげし
)
い
日当
(
ひあたり
)
。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
盜
(
ぬす
)
み出し
其上
(
そのうへ
)
臺所
(
だいどころ
)
へ火を付
何處
(
いづく
)
共
(
とも
)
なく
迯失
(
にげうせ
)
けり
折節
(
をりふし
)
風
(
かぜ
)
烈
(
はげし
)
く忽ち
燃上
(
もえあがり
)
しかば
驚破
(
すは
)
火事
(
くわじ
)
よと近邊大に騷ぎければ喜八はまご/\して居たりしが
狼狽
(
うろたへ
)
漸々
(
やう/\
)
屋根よりは
下
(
おり
)
たれ共
足
(
あし
)
縮
(
ちゞみ
)
て
歩行
(
あゆま
)
れず殊に金子と
庖丁
(
はうちやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
口惜
(
くや
)
しく
屹
(
きっ
)
となる処を、酒井の剣幕が
烈
(
はげし
)
いので、
悄
(
しお
)
れて声が
霑
(
うる
)
んだのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
丈
(
せ
)
の
小造
(
こづくり
)
な、十五六とも見える、女が一人、蝶鳥なんどのように、路を千鳥がけに、しばらく
刎
(
は
)
ね廻っておりましたが、ただもう
四辺
(
あたり
)
は陰に
籠
(
こも
)
って、
烈
(
はげし
)
い物音がきこえますほど、かえって
寂
(
しん
)
として
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
烈
常用漢字
中学
部首:⽕
10画
“烈”を含む語句
強烈
烈風
酷烈
峻烈
熾烈
烈々
自烈
烈婦
猛烈
烈火
激烈
忽必烈
烈敷
烈士
壯烈
烈女
苛烈
自烈度
凛烈
凜烈
...