“自烈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じれっ55.6%
じれ33.3%
じれつ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はさかさまに頁をはぐりながら、私に必要な知識を容易に与えてくれないこの長い手紙を自烈じれったそうに畳んだ。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
君はいつも自身の文章を讀み返すと、凡ての過去そのものの如く、いつそ自烈じれつたいといふ氣を起した。君は一切の過去を棄却しなければならないとした。容易ならぬ人間の脱皮だ。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
私は姉が両側の飾窓シヨウウインドの前に立つたり、見世物の看板を眺めながら立つて居たりするのが、憎らしく自烈じれつたくてならなかつた。併し姉をうながして帰らうとするにも行く所がなかつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)