正月しょうがつ)” の例文
それは、正月しょうがつのことでありました。学校がっこう十日とおかあまりやすみがあった、そのあとのことです。学校がっこうへゆくと、水野みずの姿すがたえませんでした。
青いボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうして、明治めいじ三十四(一九〇一)ねん諭吉ゆきちは、六十八さいの正月しょうがつをむかえました。それは、あたらしい世紀せいき、二十世紀せいきのはじめのとしでした。
なんと いっても、お正月しょうがつは めでたい ときです。その めでたい ときに、一休いっきゅうさんは どうして そんなことをして、ひとを いやがらせたのでしょう。
一休さん (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
その田舎いなかのお正月しょうがつは、なんでも東京とうきょうよりは一月ひとつきおくれて、これからそのまちひとたちは、お正月しょうがつ用意よういにとりかかるのでした。
東京の羽根 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ところが、つぎのとし正月しょうがつごろから、にいさんがリューマチという病気びょうきをわずらって、右手みぎて自由じゆうがきかなくなりました。
「この おめでたい お正月しょうがつに、しゃれこうべを もちあるく なんて、なんて ぼうずだろう。」
一休さん (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
やがて、正月しょうがつとなり、そのとはなったのです。さすがに、ひろい、おおきな、御殿ごてんへも、これらのひとたちは、はいりきれなかったのでした。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
諭吉ゆきちは、アメリカに注文ちゅうもんした軍艦ぐんかんを、ひきとりにいく幕府ばくふ使節しせつの一こうにくわわって、二どめのアメリカのたびにでかけていきました。ときに、慶応けいおう三(一八六七)ねん正月しょうがつのことでした。
あるとしの 正月しょうがつの がんじつの ことでした。
一休さん (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
やがて、わずかがたつとお正月しょうがつになりました。けれどひともの幸作こうさくのところへは、あまりたずねてくるきゃくもなかったのです。
金銀小判 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうちに、お正月しょうがつがきて、一にちおひまがました。まりにいく、親戚しんせきのあるものは、まってきてもいいというのでした。
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
正月しょうがつでも、やまなかは、毎日まいにちさむかぜいて、えだらし、ゆきがちらちらとって、それはそれはさびしかったのです。
からすとうさぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「よく、ご主人しゅじんのいいつけをまもって、辛棒しんぼうするのだよ。そして、平常ふだんは、られないが、お正月しょうがつにでもなったら、ゆっくりあそびにおいでよ。」
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれらからいろいろのはなしくだけでも無益むえきではないであろうから、正月しょうがつには、かれらをまねいて、ひとつ盛大せいだい宴会えんかいひらいて、みようとおもう……。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お正月しょうがつがくれば、おまえのすきなおもちをついてやるし、甘酒あまざけもこしらえてやる。」と、おっしゃるのでした。
おかまの唄 (新字新仮名) / 小川未明(著)
東京とうきょうは、お正月しょうがつなんだね、この自動車じどうしゃは、東京とうきょうからきたんだ。」と、勇坊ゆうぼうは、どろのはねが、おびただしくついたトラックを物珍ものめずしそうにながめました。
東京の羽根 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まだ、お正月しょうがつなので、子供こどもたちは、ここへきて、たこをげたり、羽根はねをついたりしてあそんでいました。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ある、この老人ろうじんは、むらほうてゆきました。そして、おうさまが宿やどなしどもや、乞食こじきたちをおあつめなされて、正月しょうがつのごえんひらかれるということをいたのです。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
もらってから、すのでは、なんだか冷淡れいたんのようながする。いっそ、二人ふたりのところへたずねてゆこうかしらんとかんがえたが、お正月しょうがつは、めいわくだろうとおもってやめた。
ある少年の正月の日記 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかあさん、映画えいがを、にいっていらっしゃい、お正月しょうがつだもの。」と、まえしたのでした。
かざぐるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
東京とうきょうのお正月しょうがつは、もううめはないていて、お天気てんきのいいは、はるがやってきたようにさええるのであります。義雄よしおさんは、となりのみねさんと羽根はねをついていました。
東京の羽根 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お正月しょうがつで、まちほうがにぎやかですから、見物けんぶつにおかけなさるよう、おすすめにきたのです。」
からすとうさぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
おみやの まえへ いくと、お正月しょうがつなもので、みんな きれいな きものを きて いました。しげさんは、おしろいを ぬって、あかい げたを はいて いました。
はつゆめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
おみつは自分じぶんのへやにはいって、おかあさんからおくってきた着物きものをきてみました。田舎いなかにいるときには、お正月しょうがつになってもこんな着物きものをきたことがなかったとおもいました。
田舎のお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ほんとうに、お正月しょうがつがきてもつまらないなあ。」と、からすは、ためいきをつきました。
からすとうさぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのなかたかいただきには、すでにゆきが、はがねのようにひかっています。武男たけお毎日まいにちここへきて、やまをながめていました。そして、正月しょうがつめには、「やまゆきひかる」と、きました。
山に雪光る (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あのいぬがいると用心ようじんはいいけれど、そととおる、なんでもないひとまでが迷惑めいわくしますね。」と、おかあさんは、むすめ正月しょうがつあか色合いろあいのった衣物きものいながら、おっしゃいました。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
かじやさんは、「お正月しょうがつやすみに、きつねをとってやろう。」と、おもいました。
村のかじやさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
正月しょうがつのあるのことでした。そらにはたこのうなりおとがしていました。ひでちゃんは、やまがらにをやってから、わざとかごのくちめずにおきましたけれど、やまがらは、そとようとしません。
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)
「もう、お正月しょうがつがくるのに、出征しゅっせいする兵隊へいたいさんがあるんだな。」
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
はたらきもののかじやさんも、お正月しょうがつには仕事しごとやすみました。
村のかじやさん (新字新仮名) / 小川未明(著)