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年配
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ねんぱい
ふりがな文庫
“
年配
(
ねんぱい
)” の例文
すぐに
庫裏
(
くり
)
の
玄関先
(
げんくわんさき
)
へ
歩
(
あゆ
)
み
寄
(
よ
)
ると、
折
(
をり
)
よく
住職
(
ぢゆうしよく
)
らしい
年配
(
ねんぱい
)
の
坊
(
ばう
)
さんが
今
(
いま
)
がた
配達
(
はいたつ
)
されたらしい
郵便物
(
いうびんぶつ
)
を
見
(
み
)
ながら
立
(
た
)
つてゐたので
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
もあからさまには
射
(
さ
)
さず、
薄暗
(
うすぐら
)
い、
冷々
(
ひや/\
)
とした
店前
(
みせさき
)
に、
帳場格子
(
ちやうばがうし
)
を
控
(
ひか
)
へて、
年配
(
ねんぱい
)
の
番頭
(
ばんとう
)
が
唯
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
帳合
(
ちやうあひ
)
をしてゐる。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あんな野郎だ。
呆
(
あき
)
れてものが言へねえ、——お前路地の入口の邊で五十
年配
(
ねんぱい
)
の下男風の男に逢つた筈だが」
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼女のいう仏天青は、大使館参事官であって、彼よりも
年配
(
ねんぱい
)
の者であり、そして美男子である——と、これだけのことが、ようやくはっきりしたのであった。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私が
七歳
(
ななつ
)
であったころに、四十位な
年配
(
ねんぱい
)
で、小笠原の浪人
加賀美暁之助
(
かがみぎょうのすけ
)
という人だった。
旧聞日本橋:22 大門通り界隈一束(続旧聞日本橋・その一)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
ほどなくまた——そこへふたりの
旅人
(
たびびと
)
が
仲
(
なか
)
よく話しながらのぼってきた。ひとりは
年配
(
ねんぱい
)
な女で、
坂東
(
ばんどう
)
三十三ヵ
所
(
しょ
)
を
巡礼
(
じゅんれい
)
して
歩
(
ある
)
くものらしく、ひとりは
天蓋
(
てんがい
)
のついた
笈
(
おい
)
を
背負
(
せお
)
っている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兄
(
あに
)
さん何して
居
(
ゐ
)
るのだと
舟大工
(
ふなだいく
)
の子の声を
懸
(
か
)
け
候
(
そろ
)
によれば
其
(
その
)
時の
小生
(
せうせい
)
は
兄
(
あに
)
さんに
候
(
そろ
)
如斯
(
かくのごと
)
きもの
幾年
(
いくねん
)
厭
(
あ
)
きしともなく
綾瀬
(
あやせ
)
に
遠
(
とほざ
)
かり
候
(
そろ
)
後
(
のち
)
は
浅草公園
(
あさくさこうえん
)
の
共同
(
きようどう
)
腰掛
(
こしかけ
)
に
凭
(
もた
)
れて
眼
(
め
)
の前を
行交
(
ゆきか
)
ふ
男女
(
なんによ
)
の
年配
(
ねんぱい
)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
と
云
(
い
)
つて
其處
(
そこ
)
に
立
(
た
)
つて
考
(
かんが
)
へたのは、
身綺麗
(
みぎれい
)
らしい
女中
(
ぢよちう
)
であつたが、
私
(
わたし
)
はよくも
見
(
み
)
なかつた。で、
左
(
ひだり
)
の
隅
(
すみ
)
、
屋臺
(
やたい
)
を
横
(
よこ
)
にした
處
(
ところ
)
で、
年配
(
ねんぱい
)
の
老爺
(
おとつさん
)
と、お
婆
(
ばあ
)
さん。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そのお
父
(
とう
)
さんを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
るが、
攝津守
(
せつつのかみ
)
だか、
有鎭
(
ありしづ
)
だか、こゝが
柳川
(
やながは
)
の
説
(
せつ
)
だから
當
(
あて
)
には
成
(
な
)
らない。その
攝津守
(
せつつのかみ
)
が、
私
(
わたし
)
の
知
(
し
)
つてる
頃
(
ころ
)
は、五十七八の
年配
(
ねんぱい
)
、
人品
(
ひとがら
)
なものであつた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
翌朝
(
よくてう
)
まだ
薄暗
(
うすぐら
)
かつたが、
七時
(
しちじ
)
に
乘
(
の
)
つた
俥
(
くるま
)
が、はずむ
酒手
(
さかて
)
もなかつたのに、
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
九時
(
くじ
)
と
云
(
い
)
ふのに、
金澤
(
かなざは
)
の
町外
(
まちはづ
)
れの
茶店
(
ちやみせ
)
へ
着
(
つ
)
いた。
屈竟
(
くつきやう
)
な
若
(
わか
)
い
男
(
をとこ
)
と
云
(
い
)
ふでもなく
年配
(
ねんぱい
)
の
車夫
(
くるまや
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その十数名の軍夫の中に一人
逞
(
たく
)
ましき
漢
(
おのこ
)
あり、
屹
(
き
)
と
彼
(
か
)
の看護員に向ひをれり。これ百人長なり。
海野
(
うんの
)
といふ。海野は
年配
(
ねんぱい
)
三十八、九、
骨太
(
ほねぶと
)
なる手足あくまで肥へて、身の
丈
(
たけ
)
もまた群を抜けり。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
渠
(
かれ
)
は
高野山
(
かうやさん
)
に
籍
(
せき
)
を
置
(
お
)
くものだといつた、
年配
(
ねんぱい
)
四十五六
(
しじふごろく
)
、
柔和
(
にうわ
)
な、
何等
(
なんら
)
の
奇
(
き
)
も
見
(
み
)
えぬ、
可懐
(
なつかし
)
い、おとなしやかな
風采
(
とりなり
)
で、
羅紗
(
らしや
)
の
角袖
(
かくそで
)
の
外套
(
ぐわいたう
)
を
着
(
き
)
て、
白
(
しろ
)
のふらんねるの
襟巻
(
えりまき
)
を
占
(
し
)
め、
土耳古形
(
とるこがた
)
の
帽
(
ばう
)
を
冠
(
かむ
)
り
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
躑躅
(
つゝじ
)
でござります。」と
年配
(
ねんぱい
)
の
番頭
(
ばんとう
)
が
言
(
い
)
つた。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“年配”の意味
《名詞》
年配(ねんぱい)
年頃。おおよその年齢
社会経験をそれなりに積んだ年の頃。中年以上の年齢。
としうえ。年長。
(出典:Wiktionary)
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
配
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“年”で始まる語句
年
年齢
年増
年紀
年老
年月
年寄
年嵩
年長
年暮