“余等(よら)” の例文
といふのが、幻花子(げんくわし)が、小魔石斧(せうませきふ)や、完全(くわんぜん)に近(ちか)い土器(どき)などを掘(ほ)り出(だ)したので、余等(よら)の發掘熱(はつくつねつ)がそろ/\高度(かうど)に達(たつ)しかけたからである。
お前の妻ノブ子の行為は疾(と)くに察知していたところであるが、余等(よら)は逆に彼女の手を利用し、虚偽の暗号電報を彼女に盗読せしめて
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
余は何事なるや知らざれど茲(こゝ)にて目科と共に馬車を降(くだ)り群集を推分(おしわけ)て館の戸口に進まんとするに巡査の一人強く余等(よら)を遮(さえぎ)りて引退(ひきしりぞ)かしめんとす
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
余等(よら)は額の汗を拭(ぬぐ)うて、嫩草山の頂から大和の国の国見をすべく眼を放(はな)った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
お前が、それを認めようが認めまいが、余等(よら)のやることに、くるいはない
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
此後(こののち)、杉村氏(すぎむらし)は、東京朝日(とうきやうあさひ)の世界(せかい)一周(しう)會員(くわいゐん)と共(とも)に、米國(べいこく)に渡(わた)り、ボストンにて圖(はか)らずモールス氏(し)に面會(めんくわい)し、余等(よら)と共(とも)に大森貝塚發掘(おほもりかひづかはつくつ)の事(こと)を語(かた)り
藻西の店は余等(よら)が立てる所より僅か離れしのみにして店先の硝子(がらす)に書きたる「模造品店、藻西太郎」の金文字も古びて稍(や)や黒くなれり目科は余を
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
入物(いれもの)は其方(そつち)のですが、其(その)つまらん中身(なかみ)は持參(ぢさん)ですと言(い)ひたい處(ところ)を、ぐツと我慢(がまん)して、余等(よら)は初對面(しよたいめい)の挨拶(あいさつ)をした。
斯(かく)て長き間走りし末、馬車は終(つい)に警察本署に達し其門前にて余等(よら)二人を卸(おろ)したり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
最初(さいしよ)に余等(よら)が發掘(はつくつ)した方面(はうめん)に當(あた)つて、人(ひと)の數(すう)、男女(だんぢよ)を合(がつ)して十二三人(にん)。大發掘(だいはつくつ)をつゞけて居(ゐ)るのを發見(はつけん)した。
兎(と)も角(かく)も既發見(きはつけん)の遺物(いぶつ)だけ外(そと)に持出(もちだ)し、跡(あと)は明日(あす)まで封鎖(ふうさ)するが好(よ)からうと、一决(けつ)し、各新聞記者(かくしんぶんきしや)及(およ)び少數(せうすう)の人(ひと)に窟内(くつない)を一見(けん)さした後(のち)、余等(よら)五人(にん)は穴(あな)から出(で)る事(こと)にした。
水谷氏(みづたにし)も、余等(よら)も、彌生式(やよひしき)に就(つい)ては、意見(いけん)を發表(はつぺう)せず、又(また)別(べつ)に有(いう)して居(を)らなかつた時代(じだい)である。
纔(わづ)かに五六年(ねん)で地上(ちじやう)は此變化(このへんくわ)である。地中(ちちう)の秘密(ひみつ)はそれでも、三千餘年(よねん)の間(あひだ)保(たも)たれたと思(おも)ふと、これを攪亂(くわんらん)した余等(よら)は、確(たし)かに罪惡(ざいあく)であると考(かんが)へずには居(ゐ)られぬのである。
やがて其秋(そのあき)には、殘(のこ)らず貝塚(かいづか)は開(ひら)かれて、畑(はたけ)と成(な)つて了(しま)つたが、それでも余等(よら)は未練(みれい)に引(ひ)かされて、表面採集(ひやうめんさいしふ)に時々(とき/″\)立寄(たちよ)るが、其後(そののち)とても、土偶(どぐう)を得(え)、磨石斧(ませきふ)を得(え)、三十七年(ねん)の九月(ぐわつ)には
余(よ)と望生(ぼうせい)とは徒歩(とほ)である。幻花(げんくわ)佛骨(ぶつこつ)二子(し)は自轉車(じてんしや)である。自轉車(じてんしや)の二子(し)よりも、徒歩(とほ)の余等(よら)の方(はう)が先(さ)きへ雪(ゆき)ヶ谷(や)へ着(つ)いたなどは滑稽(こつけい)である。如何(いか)に二子(し)がよたくり廻(まは)つたかを想像(さうぞう)するに足(た)る。
『當(あた)つたぞ/\』と山頂(さんてう)は大歡呼(だいくわんこ)である。余等(よら)は夢中(むちう)に成(な)つて、驅上(かけあが)つて見(み)ると、出(で)たのは出(で)たが、古墳(こふん)には無關係物(むくわんけいぶつ)で、石器時代(せきゝじだい)の遺物(ゐぶつ)たる、石棒頭部(せきぼうとうぶ)(緑泥片岩(りよくでいへんがん))源平時代(げんぺいじだい)の五輪塔(りんとう)の頭部(とうぶ)。
望生(ぼうせい)は余等(よら)の顏(かほ)を見(み)て、大(おほ)いに氣(き)を強(つよ)くしたか。